新型コロナウイルスの影響で生活や働き方を大きく変えざるを得なくなった“変化のとき”こそ、「学ぶ」ことが重要。『お金に困らない人が学んでいること』(岡崎かつひろ 著、すばる舎)の著者はそう断言しています。
なぜならそんな時代こそ、次に起こることを予測し、情報に振り回されず、自分で判断をする必要があるから。したがって、学ぶことこそが、激動の時代を生き抜くための最強の武器になるということです。
とはいえ、ただ学ぶだけでは足りないようです。
大事なことは、正しい知識を得て、それを成果に変える技術を持っているということ。本書では、あなたの学びを成果に変え、学び続けることで、一生お金に困らない人生を歩むための方法をお伝えします。(「Prologue」より)
本書を通じてまず伝えたいこととして、著者は「学ぶことの楽しさ」を挙げています。そこで、より多くの方が勉強好きになるための考え方を明かしているわけです。
そんな本書のなかから、きょうはCHAPTER 1「お金に困りたくなければ、学び続けなさい」に焦点を当ててみたいと思います。
「学ぶ力」がある人だけが生き残る
著者はここで、「大切なのは高い学歴ではなく、“学ぶための努力ができる”こと」なのだと述べています。そしてもちろん、挑戦をしたり、興味を持つ姿勢も重要。これからの時代は、新たなテクノロジーの発展により、過去の経験だけではどうやっても乗り越えられないことが起こっていくはずだからです。
ダーウィンの「強いものが生き残るのではない。変化できるものが生き残るのだ」という言葉の通り、変化できる人材が求められているのです。そして、変化への対応能力を磨くために必要な力こそ「学ぶ力」なのです。(29ページより)
それは、2020年1月に経営していた飲食店をすべて手放し、講師業を中心にするという方向転換をした著者自身にもあてはまるようです。
そもそも飲食店経営はうまくいっていたそうなので、それを手放すのは大きな決断。しかも講演会はそれ以前から行っていたものの、事業の主体にはしていなかったというのです。
そのため不安を払拭するため、可能な限りさまざまな勉強会やセミナーに参加したのだとか。すると新たなチャンスに巡り合うことができ、それまで縁のなかった人事コンサルティングの仕事に出会えたのだそう。いまではそれが、主力事業のひとつになっているのだといいます。
私の場合は自分で変化を起こし、自らに変えざるを得ない状況をつくりましたが、これからの世の中は、外部的要因で強制的に変化を余儀なくされることが増えていくことでしょう。(40ページより)
したがって、そのときに「学ぶ力」があるかないかが大きな分かれ道になるということです。(36ページより)
そもそも、なんのために学ぶのかを決めよう
上司から、やる意味を感じられない仕事を頼まれたとしたら、モチベーションが上がらなくても当然。なぜなら人は、意味がないことはしたくないものだからです。
いいかえれば、「その仕事にどんな価値があるか、なんのためにやるのか」が重要であるわけです。
そして同じように、「学ぶ」ということにも理由が必要。“学ぶために学ぶ”のは、余程の学び好きでない限り難しいからです。だからこそ、自分なりの“学びをがんばれる理由”を見つけることが大切だということ。
人には5つの「たい」があります。
① 褒められたい
② 認められたい
③ 成長したい
④ 自立したい
⑤ 人の役に立ちたい
これらが満たされると、人はがんばれるのです。(49ページより)
そして同じことは、学ぶということにもあてはまるもの。そこで、自分にとって「この理由ならがんばれる」というものを見つけることが大切なのです。
そのためには、「自分の人生の棚卸し」をするといい。著者はそう記しています。
苦労を乗り越えたとき、うれしさが込み上げたとき、悔しさをバネにできたときなど、人にはなんらかのターニングポイントがあるもの。そのターニングポイントをチャンスへと変えた経験に、自分にとっての“がんばれる理由”が隠れているというのです。
たとえば、高校時代に大失恋をしたとします。
それをきっかけに部活動をがんばるようになり、人生が一変したとしましょう。
ここでのターニングポイントは大失恋をしたことではなく、部活動をがんばったことです。そして、部活動をがんばるという選択をした感情が隠れているはずです。“もっと成長して自分を磨きたい”や“慰めてくれた仲間に恩返ししたい”など……それこそ、あなたの「がんばれる理由」なのです。(50ページより)
だからこそ、過去の体験を掘り起こし、「自分はどんなことでがんばれるのか」を見つけるべきだと著者は主張するのです。人間が人間であるためには、学び続ける必要があり、それこそ学ぶということの本質なのかもしれないとも。(41ページより)
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人生は、学ぶことによって、いつからでも変えられると著者は断言しています。自分に投資できる人こそが、これからの時代を強く生き抜いていけるのだと。そんな考え方を軸とした本書を参考にすれば、人生をよりよく彩ることができるかもしれません。
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Source: すばる舎