補聴器には、すっかり耳が遠くなった老人が使うものというイメージがあり、ネガティブな感情を持ってしまう人も少なくないでしょう。
しかし、視力などと同じように、聴力も少しずつ衰えていくもの。ある日突然、耳の聞こえが悪くなるというわけではありません。目が悪くなってきたらメガネをかけるように、聞こえづらさをサポートしてくれるアイテムがありました。
「Olive SmartEar Plus(オリーブスマートイヤープラス)」は、耳の聞こえを改善してくれるワイヤレスイヤホン。医療機器ではないため、本来的な意味での補聴器ではありません。
今回、製品をご提供いただける機会がありましたので、会話サポート機能がついたOlive SmartEar Plusとはどんなアイテムなのか、さっそく試用してみました。
誰かに呼ばれても気づきにくくなってきた、ウェブ会議や外出先での会話などで聞きづらさを感じている方、ぜひチェックしてみてください。
いわゆる外音取り込み機能に近い印象

カナル型イヤホンの一部機種に搭載されている外音取り込み機能は、耳栓のように周囲の音を遮断するイヤーカップのデメリットを解消するための機能。
マイクで拾った音を、音源の再生音に追加して鳴らすため、音楽などを聞きながらでも、話しかけられた声や電車のアナウンスなどを聞き漏らさないという仕組みです。
スマートイヤー プラスの会話サポート機能も、同様の仕組みだと考えてもらえれば、だいたいの使用感が伝わるかと思います。
もっとも、補聴器もマイクで拾った音を再生する機器なので、これらはすべて原理的には同じものと言えるでしょう。
スマホで聴力テストと音質設定ができる

スマートイヤー プラスがスマートなのは、専用アプリを使って聴力の簡易的なテストを実施し、そのテスト結果を反映した音質設定を自動適用してくれるところ。
さらに、手動でイコライザーを微調整することもできます。
自分で調整できるので、販売店に出向いて再調整が必要な補聴器のような手間と面倒がないのは、かなり助かるポイントです。
このアプリの存在こそが、スマートイヤー プラス最大のメリットと言えそうです。
音楽やポッドキャストの再生にも対応

スマートイヤー プラスが補聴器と大きく違うポイントは、完全ワイヤレスイヤホンとして利用できるところ。
いやそもそも、どこからどう見てもイヤホンにしか見えないわけですが、見た目のとおり、これは完全ワイヤレスイヤホンにカテゴライズされるべきアイテムだと思います。
では音楽再生のクオリティがどうなのか、実にストレートでナチュラルな音という印象です。
特に重低音を強化したり、高音域をアレンジしたりといった、音楽再生向けの派手なチューニングは施されていません。
まあ、できるだけ自然な音(声)を再現するのが、主目的になっている製品なので、これは当然とも言えますね。
聞こえやすさは、本当に変わるのか?

私は補聴器を使ったことがないので、そこを比較をすることはできません。
あくまでその前提でスマートイヤー プラスを評価しますが、問題なく「聞こえやすさを向上する」目的を果たしていると言えます。付けている方が、周囲の声が聞こえやすいのは、間違いないですから。
なによりウェブ会議や出先での通話などいつもより聞こえやすさをプラスしたいときに、普通のイヤホンと変わりなく気軽に身につけられるのはほかにはないメリットです。
快適な使用感を高めるコツを1つあげておくと、聴力テストで頑張りすぎないこと。
意地を張って、聞きづらい音なのに聞こえたように答えてしまうと、せっかくの聴力アシスト効果が抑えられてしまいますから。
もちろん、メリットばかりではありません。無意識に環境音として聞き流していたファンヒーターの作動音などが、マイクを通すことで気になりはじめたりと、デメリットもあります。
それでも、使ってみる価値があるのは間違いないところ。購入する前に検討したい方は、1週間100円試せるトライアルを利用してみるのもいいでしょう。
トライアル後は、継続して借りるサプブスクリプションサービス(月額5,390円)への移行や、商品購入(77,000円)が可能です。
耳の聞こえが気になりはじめた人も、まだ自覚症状がないがシーンに合わせた聞きやすさを求めている人も、ぜひ試してみてほしいと思います。
Source: Olive Union