人からあれこれ指図されるのが嫌いな人なら、やるべきことに主体的に取り組めるタイプの仕事は最高ですし、大きな満足感も得られます。けれども、そうした自由を享受するためには、自分の仕事をきちんと管理しなければなりません。
そのために必要なのは、時間とタスクを管理するためのスキルです。ただそれは、必ずしも自然に獲得できるわけではありません。
この記事では、そうした管理スキルをしっかりと身に着け、自分の仕事をうまく管理できるようになる確実な方法をご紹介します。
1. カレンダーの利用を習慣づける

記憶だけを頼りにスケジュールを管理していては、ミスの連発を呼び込みかねません。時間管理術をマスターするのにいちばん簡単なのは、すべてにおいてカレンダーを利用し、これを習慣づけることです。
「Outlook」や「Google カレンダー」など、巷にはカレンダーアプリがあふれています。また、タスクベースのプランナーのほうがいいという人には「Tweek」もあります。
カレンダーを利用する目的は、ミーティングや仕事、イベントなど、やらなければならないことは基本的にすべて、カレンダーに入れておけるところにあります。
忘れそうなことがあれば、カレンダーに追加しておきましょう。必要事項はなるべく早い段階でカレンダーに書き込んでおいたほうがいいので、週のはじめにでも、そのための時間を確保してください。
2. メールをフォルダーにまとめて整理する

届いたメールを全部、受信トレイに入れっぱなしにしていると、混乱の元になります。後日、重要なメールを見つけ出さなくてはならなくなれば、なおさらです。
そんな事態を回避するためにも、メールはフォルダーできちんと整理しておきましょう。仕事内容に応じた専用フォルダーを作成しておけば、必要なメールをすぐに見つけられます。
たとえば、プロジェクト用フォルダー、プレスリリースとアップデート用フォルダー、チームメンバー用フォルダー、フォローアップが必要なメール用フォルダー、といった具合です。
ヒント:
仕事関係のメールは削除しないほうがいいでしょう。もはや無関係に思えるメールが、今後もずっとそうだとは限らないからです。
わざわざメールを整理するメリットは、すぐには実感できないかもしれません。ですが、長い目で見れば、きっと仕事の把握に役立つはずです。
3. ファイルドライブを整理する
生産性を何よりも損なうのが、大量のファイルがあちこちに散在しているファイルドライブです。そのせいで、必要なファイルがなかなか見つからずにお手上げとなり、やるべきことを先延ばしにしたり、避けて通ったりするようになってしまいます。
メールと同じように、ファイルもフォルダーに分けて整理しておくことが肝心です。そうすれば、仕事がきちんと把握できるでしょう。どのようなファイルでも、専用フォルダーに保存しておくのが基本です。
ファイルを整理しているからといって、必ずしも仕事の管理がうまくなるわけではありませんが、時間管理に役立ち、安定した仕事ぶりをキープできるはずです。
むかしから言われているように、「家がきれいなら心もきれい」です。同じことはデジタルなワークスペースにも当てはまるのです。
4. 仕事の進捗状況を把握する

自主性のある働き方では、進行中の自分のタスクを把握し、それがチームの取り組みにどうつながっているのかを把握することが求められます。となれば当然、これを実行するための実用的な方法が必要になってきます。
自分が担当するクライアントや、プロジェクトのプランニングなど、自分が受け持つすべての仕事の進捗具合をリスト化したスプレッドシートを作成しましょう。
「Microsoft Excel」や「Googleスプレッドシート」にはテンプレートが豊富に用意されているので、それらを使ってもいいですし、自分でゼロからつくってもかまいません。いずれにせよ、次の各項目がひと目で把握できるスプレッドシートが理想です。
- 仕事の内容
- 期日
- 進捗インジケーター
- 仕事に関連するタスク
ほかにも、「Asana」などの、仕事を整理整頓してくれるワークマネジメントツールを使うという手もあります。どのやり方を選ぶにせよ、仕事の全責任をあなた1人が背負っている場合には、状況を目に見えるかたちで管理しておくことが不可欠です。
5. タスクにうまく優先順位をつける

仕事を割り振ってくれる人がいない場合には、どのタスクを優先させなければならないのかを自分で見極めなければなりません。
ただ、これが非常に苦手な人はたくさんいます。優先順位を決めるためには、ものごとを大局的に考えて、先の展開を予測しなければならないからです。ありがたいことに、優先順位の判断に役立つ方法がいくつかあり、その効果は折り紙つきです。
タスクを「やらなければならない」「やるべき」「できそうならやってもいい」「やらなくていい」に分けるのを手伝ってくれるのがMoSCoWメソッドです。
段階的になっているこのアプローチを用いると、どのタスクが必須で、どのタスクが必須でないのかをきちんと把握できます。
アイゼンハワー・マトリクスは、タスクを2x2のグリッド、つまり、「緊急」「重要」「緊急ではない」「重要ではない」に分類するためのメソッドです。
たとえば、あるタスクが「緊急かつ重要」のボックスに入るのなら、いますぐやる必要があります。反対に、「緊急ではないし、重要ではない」に入るタスクは、とりあえず無視しても大丈夫です。
6. 反復タスクの時間を節約する
仕事時間の約25%は、反復タスクに費やされています。25%と言えばかなりの時間です。たとえば、似通った内容のメールや報告書に文章を書くといった作業が反復タスクに該当しますが、こうしたことに時間を費やすのは非効率的です。
幸いにも、無料のChrome拡張機能「Magical - Text Expander」を使うと、そうしたルーチンワークを自動化できます。最大10個のショートカットを作成できるので、同じテキストを何度も繰り返し書く必要はありません。
ショートカット・トリガーは、文字と記号を組み合わせてつくることができます。トリガーを入力すると、必要なテキストが完全なかたちで自動生成されます。
たとえば、「#report」と入力すると、レポートの概要がフル生成されるわけです。あとは、該当するすべての細部を編集すれば完了です。
自分の仕事をきちんと把握して管理する
自分で自分の仕事を管理するのは簡単ではありません。あっという間にカオスとなり、それがミスを招きます。よって、すべてをきちんと整理・管理して、ミスが誘発されるリスクを最小限に抑えることが不可欠です。
人間の脳に詰め込める情報には限界があります。何もかもを記憶しようとして、自分に負担をかけるのはやめましょう。
今回ご紹介したヒントを参考にすれば、きっと自分の仕事をうまく管理できるようになるはずです。続けているうちに、意識せずとも自然にできるようになっていくでしょう。
Image: Shutterstock/Source: Outlook, Googleカレンダー, Tweek, chrome/Original Article: 6 Time Management Tips to Organize Your Own Workload by MakeUseOf