2016年のEvernoteの値上げは、ほとんどの人が乗り越えたかと思います。ただ、「Evernote プレミアム」にアップグレードするだけの価値はあるのか、という疑問は残りますね。また、その価値があるとしたら、どちらのプランを選ぶべきなのでしょうか?
無料 vs. 有料:価値があるEvernoteはどっち?
ほとんどの人が、Evernoteを使い始めた時は無料でも十分すぎると思ったのではないでしょうか。無料で以下のことができるからです。
- ノートの保存と整理
- 最大2つのデバイスで同期
- 月間60MBまでのアップロード容量
- 最大25MBのノートの上限サイズ
- ノート内タスクの作成
- ウェブページのクリップ
- PDFや画像などメディアをノートに添付
ノート系アプリの世界に足を踏み入れたばかりの人にとっては、しばらくの間はこれで十分です。しかし、これに限界を感じはじめると、Evernoteのどちらかの有料プランを選ぶことになります。
Evernoteのアップグレードオプション
Evernoteの有料プランに興味がある場合、選択肢は「Evernote Personal」か「Evernote Professional」になります。
Evernote Personalは月額680円で、上記に加えて以下の機能が使用できます。
- 同期できるデバイスの数が無制限
- 10GBの月間アップロード容量
- 200MBのノート上限サイズ
- ダッシュボードのカスタマイズとウィジェットの追加
- Googleカレンダーと連携
- タスクに期日、リマインダー、通知を設定
- モバイルとデスクトップでオフラインアクセス
- 画像、文書、PDF内の文字検索
- カスタムテンプレートの作成
- 画像とPDFへの描き込み
Evernote Professionalは月額850円で、無料版とEvernote Personalの特典に加えて、以下の機能が使用できます。
- 20GBの月間アップロード容量
- ダッシュボードのすべてのウィジェットのカスタマイズ
- 複数のGoogleカレンダーアカウントと連携
- ほかのユーザーのタスクを割り当て
- ブール演算子を使った高度な絞り込み検索
- 位置情報でコンテンツを検索
- ノートブックをPDFとしてエクスポート
- Slack、Salesforce、Microsoft Teamsなどと連携
Evernoteをどのように使いたいか、どんなタイプのEvernoteユーザーかによって、選ぶプランは変わってくるでしょう。
「Evernote Personal」にしたほうがいい場合
人によりますが、「Evernote Personal」が合っているかどうかわかりやすいように、機能を噛み砕いて紹介していきましょう。
ウェブクリッパー
ウェブクリッピングが好きな人は、「Evernote Personal」に間違いなくアップグレードしたほうがいいです。
Evernoteのウェブクリッパーは、上で見つけたサイトや画像をクリップしたり、注釈を付けたりできるブラウザ拡張機能です。これは自分のEvernoteアカウントに保存されます。
特定のトピックの調査をしていたり、オンラインで見つけた好きなものを絶対に逃したくないというような人には、特に便利なツールです。

ウェブクリッパーは、無料のEvernoteユーザーも使用できますが、たくさん使用すると、すぐにアップロード上限の60MBに達してしまいます。
この上限のせいで、大事な情報が入手できないと感じる人は、Evernoteの有料プランにアップグレードする価値があるかもしれません。
オフラインアクセス
無料アカウントの場合、オンラインの状態でしかモバイル端末からノートにアクセスできません。しかし、Evernoteの有料プランにアップグレードすると、ノートブックをモバイルのローカルに保存するかどうか選べるので、どこにいてもアクセスできるようになります。
同期
ほとんどの人は、無料アカウントで可能な、2つのデバイスからEvernoteにアクセスできれば十分です。3〜4台のデバイス(パソコン、スマホ、タブレットなど)から自分のノートにアクセスしたい人は、Evernoteの有料プランにアップグレードする必要があるでしょう。
この制限は、ウェブ版のEvernoteには適用されませんが、デスクトップアプリではなくウェブ版に頼るのは、理想からほど遠いです。
メール
簡単なストレージでオフラインアクセスができる自分のEvernoteアカウントに、重要なメールをすぐに保存できるというのは、多くのユーザーが使っていないEvernoteプレミアム機能です。
しかし、ノートとしてメールを保存しておけば、あとで簡単に検索できます。これは時間を大幅に節約することにもつながります。旅行の予約やレシートの保存にも最適です。
有料プランにアップグレードすると、このような用途に使える、自分用のEvernoteのメールアドレスがもらえます。無料アカウントの場合は、テストメールを5通送信できるだけです。メール機能が魅力的だと思う人は、間違いなくアップグレードしたほうがいいです。
PDFを読んだり、描き込んだりする時間が多い人は、「Evernote Personal」がピッタリです。PDFに、ラインや文字、図形などで強調したり、注釈を付けたりすることができるので、Evernoteを使っている学生などには完璧です。
「Evernote Professional」にしたほうがいい場合
上記以上の機能が必要な人は、さらにお金を払ってでも、長い目で見たら「Evernote Professional」にしたほうがいいかもしれません。
チームや部署で仕事をしている人は、間違いなくアップグレードしたくなるでしょう。ここからは、「Evernote Professional」の機能を一部ご紹介します。
ほかのアプリとの連携
「Evernote Professional」は、Slackやほかのアプリと連携することができ、確かなコミュニケーション手段を築くことができます。このシステムによって、タスクの抜け漏れがなくなり、全員が常に同じ認識を持つことができます。
これはEvernoteの有料プランを徹底的に活用することに関して、最大のセールスポイントになります。ほかに変わるものがありません。
ブール演算子を使った高度な検索
Evernoteの検索機能は、どのような基準から見ても非常に素晴らしいものです。キーワードやタグを元に検索できるだけでなく、添付ファイルやPDFの注釈の検索もできます。
「AND」「NOT」「OR」のようなブール演算子で、簡単で便利にEvernoteアカウント内の情報を検索できます。
名刺を多くもらう場合
交流会やイベントなどでいつも山のように名刺をもらう人は、「Evernote Professional」で名刺を管理することができます。
EvernoteのOCR技術を使えば、名刺から名前、社名、連絡先などを抜き出すことができます。抜き出した情報は、名刺の画像、ある場合はその人の写真やLinkedInの情報などと一緒に、連絡先ノートとして保存されます。
無料 vs. 有料:どちらを選びますか?
あなたにピッタリなEvernoteのプランを選ぶのは難しくはありません。金銭的な余裕があり、チームや部署で共同作業をするためにより便利なプラットフォームが必要な場合は、「Evernote Professional」が間違いない選択です。
もう少しストレージに余裕がほしいという一般ユーザーは、さらに手頃な価格で必要な機能がすべて揃っている「Evernote Personal」がいいでしょう。
Image: Shutterstock/Source: chrome/Original Article: Evernote Free vs. Paid: Which Plan Is Right for You? by MakeUseOf