手帳、使っていますか?

Googleカレンダーなどスケジューラーアプリ全盛の現代ですが、今も手書きの手帳を愛用する人は少なくありません。それは「アナログならでは」のよさをどこかで求めているからではないでしょうか?

ライフハッカー[日本版]の特集「深化するメモ術」でも登場した手帳評論家の舘神龍彦さんに「手帳メモ習慣」のメリットを教えてもらうとともに、習慣化するためのポイントについて寄稿してもらいました。

今回は全3回の第1回です。

舘神龍彦(たてがみ・たつひこ)

舘神龍彦(たてがみ・たつひこ)

デジアナリスト・手帳評論家。主な著書に『凄いiPhone手帳術』(えい出版社)、『意外と誰も教えてくれなかった手帳の基本』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『手帳と日本人』(NHK出版新書)など。「マツコの知らない世界」(TBSテレビ)「HelloWorld」(J-WAVE)はじめテレビ・ラジオ出演多数。ISOT2021文具PR委員。文具の製品開発、講演等を行っている。Yahoo! Japan クリエイターズプログラムで文具・手帳の動画を発信中。twitter:@tategamit

年末に「来年こそはメモ習慣を身につけるぞ!」と意気込んで買った手帳。

でも、気がつけば白いページばかりが連なっている。いつの間にか書かなくなってしまっている。スマホがあるから別にいいやと思い始める。

どうやらそんな人が珍しくないらしいのです。

そこで、今回から3回にわたって、手帳が続くための方法を解説していきます。

第1回は、以下の2つの点について解説します。

まず手帳を続けるための考え方について。手帳は別に“続けなくてはいけないモノ”ではありません。しかし、手帳を時間管理ツールとして使えている人には、ほぼ例外なく共通するポイントがあります。

次に、紙の手帳の有用性について解説します。手帳という紙の記録媒体の性質・メリットを考えていきます。

手帳が続いている人に共通する考え方

まず、手帳の「時間管理ツール」としての機能について解説します。

手帳は単なる時間管理ツールではなく、目標管理や収納、情報整理などの機能もあります。これらについては、また別の機会に触れられればと思います。

時間管理ツールとしての手帳を使っている人に共通する行動があります。

それは、予定が決まったらすぐに記入することです。一見当たり前のようですが、手帳メモ習慣が身に付いていない人はこれができていないことが非常に多いのです。

メリットは、自分の残り時間が見える化されることです。

たとえば、13時~14時まで企画書を書く、16時~17時まで顧客情報の整理という予定を入れた場合、14時~16時までの時間が空いていることが見えてきます。

これを未来の予定の各月、各日について記載していくことで、使える時間や自分のスケジュールの全体像が見えてくるはずです。

いってみれば、銀行口座の残高照会のようなものです。誰でも銀行の残高照会はATMや専用Webサイトを使って確認しているはず。予定の記入はいわば可処分時間の残高照会。それが予定管理ツールとしての手帳を続けるための、もっとも基本的な考え方なのです。

もちろん、デジタルのスケジューラーでもその点は同じです。同様の理由でGoogleカレンダーなどを使っている人もいるでしょう。

しかし手帳の場合は、手元にあれば開いて書き込むだけ。一瞬で終わります。これが紙の手帳の最大のメリットと言えるでしょう。

紙の手帳は「一覧性」が高い

次に、なぜ紙の手帳なのかについて、改めておさえておきましょう。

アナログの記録媒体のメリットについては以前、こちらの記事でも触れていますが、大きなポイントとしては、一覧性の高さが上げられます。

具体的に言えば、iPhone標準のカレンダーと紙の手帳とでは、本体の重量は大差ありません。

ですが、見開きの面積の圧倒的な大きさは、iPhoneの比ではありません。B6の手帳なら見開きでB5サイズの大きさの記入欄があります。この大きさが隅から隅まで使えるのです。

指でテキストを入力するのが基本のiPhoneとは違い、各種のペンを使えば、かなりの情報が簡単に入力できます。マルチペンと呼ばれる、複数色のインクが利用できるボールペンを使えば、一つの面に情報のかき分けも可能です。

では、iPadとの比較ではどうでしょう。重さを条件に入れなければ、ひょっとしたら手帳と同じか、それ以上のこともできるでしょう。

なにより、Googleカレンダーを使うことで、他者との予定の共有や、他のカレンダーとの連携が可能になります。

それでもなお、クラウド経由のスケジューラーではなく、紙の手帳を使うべき理由とは何か?

ネットにつながっていないことが逆に強み

一つは、ネットワークから独立している点があげられます。スウェーデンの精神科医、アンデシュ・ハンセンの『スマホ脳』(新潮新書)を引くまでもなく、我々の脳はネットワークに接続されている機器の存在に注意力をそがれるようにできています。

それは、スマートフォンやその各種アプリが人間の脳の報酬系によく働きかけること。またその記憶があることが原因だと言われています。

『バレット・ジャーナル 人生を変えるノート術』(ダイヤモンド社)の著者であり、バレット・ジャーナルの発案者でもあるライダー・キャロル氏も同書の中で、ネットワーク接続されていない記録媒体としてのノートの重要性を指摘しています。

つまり、自分の今後についてじっくり考えるのであれば、ネットワークに接続されている機器よりも紙の手帳のほうが向いているのです。

これは同時に、一見レガシーなツールと思われがちな手帳の、現代における意義でもあります。

第2回以降では、手帳の使い方の基本テクニックについて解説していきます。

舘神さんおすすめ手帳

SUNNY SCHEDULE BOOK ウィークリー TRAD《2022年/4月始/B6サイズ》

B6サイズの時間軸なしバーティカル手帳。ウィッシュリストや応用しやすいフリーページが豊富で、手帳初心者にもおすすめ。

第2回、第3回はこちら

「手帳をとにかくマメに開くこと」がタイムマネジメントの基本のキ | ライフハッカー[日本版]

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「手帳に書き込むのが苦手」な人が知らない2つの理由と克服方法 | ライフハッカー[日本版]

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