仮に人生を80年とするならば、40代は折り返し地点だと考えることができます。そのため、「以後の生き方」がさらに重要な意味を持つことになっていくわけです。そこでご紹介したいのが、『40代にとって大切な17のこと』(本田 健 著、きずな出版)。

しかし、そもそも30代と40代ではなにが違うのでしょうか?

30代は多くの場合、仕事が忙しく、結婚などプライベートでも変化が多かった時期であると考えることができます。

だとすれば続く40代は、“自分になにが大切か”を見なおすべき重要な時期だということになるのでしょう。

事実、著者のなかにもそういった思いがあるようです。

40代は、「いままで大切にしてきたものを、これからも大切にしていくべき時期」であり、同時に「これまで少しおろそかにしていたものを大切にしていくべき時期」でもあるというのです。

逆にいえば、40年生きてきた結果として「変えない選択」をするのか、「変える選択」をするのか。どちらを選ぶかによって、これからの人生が変わっていくともいえるかもしれません。

「いまさら人生は変わらない」という考え方もありますが、必ずしもそれは真理ではありません。確かに40代は、10代、20代よりは変わりにくいでしょう。

ですが、いまや「人生100年」の時代です。

同じ「40代」でも、あなたの親世代と比べれば、いまの「40代」の選択肢の幅は、比べものにならないほど広くなっています。

そろそろ、あなたも人生の「次のステージ」にシフトしていい時期なのです。

その招待状が届くのが、「40代」という年代です。(「はじめに」より)

このような考え方に基づく本書のなかから、きょうは「仕事」に焦点を当てた[7]「仕事との距離を上手に保つ」に注目してみたいと思います。

どれくらい仕事をやりたいか?

改めて仕事と向き合うにあたり、「一生で、どれくらいの時間、仕事をやりたいか?」ということを自問自答してみるべきだと著者は記しています。

なかには仕事が好きかどうかわからないまま、20代で就職し、気づけばいつしか20年が経過していたという方もいらっしゃるかもしれません。もちろん、それもひとつの生き方ですが、このタイミングで本当の思いを再確認しておくことも無駄ではないというのです。

あなたは、仕事を楽しむタイプでしょうか。

それとも、生活のために割り切って仕事をするタイプでしょうか。

あるいは、できるだけ仕事の時間を少なくして、趣味や家族のための時間を多くしたり、自分が本当にやりたいことを追いかけるタイプなのでしょうか。(100ページより)

もしも経済的に許されるなら、「仕事から離れる」という選択肢もあるかもしれません。

両親や祖父母が亡くなり、家を相続することもあるでしょう。または、田舎に移り住んでしまうということも考えられます。いずれにしても、「これからできそうなこと」は決して少なくないわけです。

これからの50年で世界がどう変わっていくのかを予測することはできませんが、少なくとも自分の人生については、あれこれ考えを巡らせたうえで準備することができるわけです。(100ページより)

上手なバランスを考えすぎない

「バランスのいい生き方をしたい」と考える方は多いはず。仕事であまり忙しくならず、適度に家族サービスをし、自分の趣味も楽しむ。それができれば、最高の人生だと考えることができるかもしれないわけです。

しかし、そう考えた途端にすべてが中途半端になってしまい、かえってそれがストレスになり、自分を追い詰めることもある。著者はそう指摘しています。

「親孝行をする」とか、「会社に望まれているから」とか「家族に喜ばれるから」なんていったん忘れて、自分がどうしたいのかを考えてみましょう。

油断していると、まわりの人たちが、あなたの時間とエネルギーとお金を許可も得ずに奪っていきます。彼らは、必ずしも悪意があるわけではないのですが、あなたの幸せを減らす可能性があります。(102〜103ページより)

そして、自分の人生でなにをしていくべきかを改めて考えるにあたり、大事なのが「バランスをとる努力をやめる」こと。「仕事も家庭のこともバランスよくこなそう」などと考える必要はなし。

仕事が多くなったり、家庭のことが多くなったりしても、そのときどきで「それはそれでいい」と考えるべき。なぜなら、そのほうが気分が楽になるからです。(102ページより)

仕事になにを見出すか、考えておく

ひとくちに仕事といっても、40代の人にとって、そこにはさまざまな意味があるはず。

たとえば家庭中心に生きている人は、「家族が生活するための収入の手段」と割り切っているかもしれません。

一方、仕事が大好きな人は「楽しいこと」だと思っているでしょうし、それどころか仕事を「人生の意味」と捉えている人だっているはずです。

いずれにしても、「そのどれもが正解」なのだと著者はいいます。

仕事で成功する道もあるし、適当に仕事をやって、趣味に生きるのも有りです。

もう40代になったあなたは、このあたりのことをある程度見極めているかもしれません。成功したり、出世する道ではなく、個人の生活を充実させるほうに舵を切った人もいるでしょう。

仕事も家庭もと考えて、ストレスを感じている人もいるでしょう。

あなたが、仕事とどのような距離をとるのかで、人生は違ったものになります。(106〜107ページより)

これは善し悪しの問題ではなく、「どういう人生観をもとに生活していくかの違い」だそう。

答えは各人のなかにあるわけで、だからこそ、自分はどういうライフスタイルを望んでいるのか、仕事の面から考えてみるべきだと著者は主張しています。(106ページより)

世界が激変するなか、生き方に迷っている人は決して少なくないはず。それは“これまでのルール”が大きく変わりつつあるからにほかなりませんが、そんななかで“どう生きるのか”を決めるのは自分自身。その選択をするにあたって、本書を参考にするのもいいかもしれません。

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Source: きずな出版/Photo: 印南敦史