デスクに座って生活していると、仕事の前後にスポーツをしていたとしても、悪影響が出てしまうことがあります。ワーキングタイムに体を動かす時間を見つけるのは、健康やフィットネスの目標全般にとって重要なこと。

ですから、そのために何ができるかを知っておくと便利です。今回は、在宅勤務でもオフィス勤務でも、仕事中により多くのアクティビティを取り入られるクリエイティブな方法をいくつかご紹介しましょう。

仕事中に体を動かすことの重要性

バーベルスクワット
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デスクワーク中心の座りっぱなしの仕事は、1950年以降、83%増加したと推定されています。これはつまり、人々があまり運動をしなくなっているということです。

さらに問題なのは、座っている時間が長くなっているせいで、たとえオフィス外でスポーツに取り組んでいても、健康上の問題が生じる可能性があることです。

非運動性熱産生(NEATニート:Non-Exercise Activity Thermogenesis)という言葉があります。これは、「スポーツを中心とした、意識的に行う運動」ではなく、日常生活における動作によって、無意識に消費される熱量(エネルギー)のことを指します。

NEATの例には、以下のようなものがあります。

  • 清掃や掃除機がけなどの家事
  • ガーデニング
  • 毎日のウォーキング
  • 立っていること
  • 自転車通勤
  • 階段の上り下り
  • 歩きまわること

ご覧のとおり、NEATは日常のさまざまなアクティビティとうまくなじみます。日々の体を動かす機会に応じて、簡単に増減させることができます。

例えば通勤の場合、車か自転車かを選択できます。車の運転は運動量がかなり少ないのに対して、自転車をこぐことは心臓に負荷を掛ける素晴らしい方法です。どちらもA地点からB地点への移動手段ですが、健康に与える影響は大きく異なります。

仕事中のアクティビティや体の動きを最大化する方法を見つければ、フィットネスや体重の目標を達成できる可能性は高まります。さらに、注意力、集中力、エネルギー、気分、食欲の向上による効果も期待できるのです。

それでは、勤務時間中にNEATを組み込むためのクリエイティブな方法をいくつかご紹介しましょう。

1. ポモドーロ・テクニックの5分休憩で運動する

ヨガをする人
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ポモドーロ・テクニックは、生産性を高め(英文記事)、「先延ばし」を防止するための最適な方法です。作業は25分間集中して行い、それぞれの作業の間に5分間の休憩をとり、1日のうち数回は長めの休憩をとることで、集中力を高められるというやり方です。

その5分間の休憩中に何らかのアクティビティを行えば、NEATが自然と増え、仕事中に活動を取り入れるのが簡単になります。この生産性向上テクニックを運動と一緒に活用することで、2倍の効果を得られるわけです。

席を立って歩き回ったり、デスクの横で簡単なヨガをしたりと、どんなアクティビティでもかまいません。動いてさえいれば、何をやっても良いのです。

休憩を取るべきタイミングを通知してくれるものが必要なら、非常に便利なポモドーロ用アプリ(英文記事)がいくつかあります。また、スマートフォンのタイマーを25分ごとに鳴るように設定しても良いでしょう。

ポモドーロ・テクニックを習慣化し、生産性をあげる方法 | ライフハッカー[日本版]

ポモドーロ・テクニックを習慣化し、生産性をあげる方法 | ライフハッカー[日本版]

2. メールへの返事はスマホで。動きながら行う

アプリを活用して動きながら返信する
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スマホのメールアプリを使えば、外出先でもメールの送信や返信ができるのが魅力。これなら、デスクから離れた場所にいても、仕事をこなすことができます。

普段Outlook、Gmail、その他どのホストを使っているにしても、スマホから仕事用のメールアカウントにログインしておいて、動きはじめましょう。

一日の始まりにメールに返信する時間を確保し、それだけに集中できるようにするのです。これは、効率や健康を考える上で理にかなっているだけでなく、マルチタスクが癖になっていても効果的です。

オフィス内外での散歩、もしくはスマホを持ちながらの腹筋も良いでしょう。慣れるまで少し時間がかかるかもしれませんが、アクティビティ量を増やしたいなら、ぜひ試してみる価値があります。

3. 昼休みに体を動かす

休憩時間の長さにもよりますが、昼休みに運動することは、職場でアクティブに過ごす簡単な方法です。さらに、休憩時間中も働いてしまうのを防ぎ、健康的な習慣を身につけることができます。

食事の前に運動するのがベストですが、食事の時間は十分に確保しましょう。

1時間の休憩時間があれば、20分程度のジョギングやウォーキングをしたり、スポーツジムで行うようなワークアウト(英文記事)をしたりするのも良いでしょう。

また、オンデマンドやライブのフィットネスクラスの優れたアプリ(英文記事)もあるので、活用してみてください。

ただし、運動後は軽くクールダウンし、昼食を摂ることを忘れないでください。エクササイズの目標を達成しても、体に適切な栄養を与えなければ意味がありません。それに、最適に働き続けるためには、それらの栄養素が必要なのです。

4. 少人数のミーティングは散歩しながら

歩きながらミーティングするイメージ
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少人数のミーティングや1対1のやり取りは、部屋やパソコンの中に限定する必要はありません。同僚や上司に、歩いたり、移動したりしながらのミーティングができないか聞いてみましょう。

もちろん、あなたのチームの好みにもよりますが、同僚も活動を増やしたいと思っているかも。また、天気の良い日には、外に出て日の光を浴びる良い口実にもなります。天候に恵まれない場合でも、室内でウォーキングをしたり、ジムを利用したりすることはできます。

さらに、話し合ったことを記録しておく必要がある場合は、音声文字起こしアプリ「Otter(英語対応)」*を使えば、いつでも会話をテキストベースのメモにすることができます。

*日本語対応アプリには、「Texter(ios)」「 Edivoice(Android)」などがある。

5. エクササイズ器具を使い、デスクで運動する

締め切りに追われて、どうしてもデスクワークが必要な日は、デスクワーク用の運動器具を選ぶとよいでしょう。たとえ座っていたとしても、体のすべての動きがアクティビティの目標につながります。軽視されるべきではありません。

小さなエクササイズバイクを活用するのも良いでしょう。自転車のペダル部分だけを机の下に置くのです。また、ミニステッパーなど、オフィスワークと一体化できるアクティビティもあります。

一方、デスクワーク中のエクササイズにお金を掛けたくないなら、デスクでできるさまざまなエクササイズのチュートリアルアプリ(英文記事)があります。ステップ・バイ・ステップで、素晴らしい提案がされています。

オフィスワーク中の活動量を増やす

運動不足になりがちな今、仕事中にもっと体を動かす方法を見つけるのは、付加価値があること。上述したような工夫をすれば、仕事の手を休める必要もありません。

仕事中のアクティビティを増やすことに取り組んでみれば、それがどんなにスムーズにいくか、わかるはずです。新しい健康的な習慣の恩恵も受けられますし、もしかしたらチームメイトも一緒に参加してくれるかもしれません。

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Original Article: 5 Creative Ways to Increase Physical Activity at Work by MakeUseOf