30代〜40代といえば、ビジネスパーソンにとっては働き盛り。人によっては家族が増えたりと、公私ともに多忙を極める時期です。そんな忙しさもあって美容はおざなりになりがちですが、実は肌や髪が衰え始め、放っておくと老け印象が加速する年代でもあります。

そんなビジネスパーソンのために、人気ヘア&メイクアップアーティストのKUBOKIさんと大人の美容について考える連載『30代からのケアのトリセツ』も4回目。今回は、老けて見られない&疲れた印象を与えないための保湿について教えていただきます。記事後半のKUBOKIさんおすすめコスメも必見です!

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【新連載】プロに聞く「身だしなみ」のためのメンズケア入門 | ライフハッカー[日本版]

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顔のテカリをとりたければ「まず保湿」が鉄則

まずKUBOKIさんが警鐘を鳴らすのが、「男の美容=取り除く」という勘違い。皮脂が出ることや、テカリが出ることは気にしても、潤すケアはさぼりがちな人が多い、とKUBOKIさんは話します。

メンズの美容は「いらないものを排除する」ことに専念しがち。でも、なぜ皮脂が過剰に分泌されるのかという原因にアプローチしない限り、テカリや過剰な皮脂悩みは解決しません。

ホルモン変化で皮脂分泌が活発なティーンならともかく、30代〜40代の肌は「皮脂を取り除くケア」だけで元気にはなりません。潤いをチャージする保湿ケアが大切になってくるのです。

なぜ皮脂がたくさん分泌されるのかというと、乾燥しているから。実は、きちんと保湿することでテカリや過剰な皮脂分泌を制御できるのです。美容は「与えるケア」が必要なんです。

ここでいう保湿とは、肌に必要な水分と、それを抱え込むフタとなるアイテムを使うこと

特に、日々シェービングで肌に負担がかかるメンズの肌は、どうしても潤いが逃げやすいので保湿が欠かせないそう。といってもさほど面倒なことではなく、ミニマムなら2ステップで済む、とKUBOKIさんは語ります。

まずは、肌を水分に慣れさせるための導入化粧水(スプレータイプ)を顔全体にひと吹き。続いてオールインワンコスメ、もしくは乳液を使うだけなので、ささっと行なえば1分もかからずに完了します。ひげ剃りをしてから保湿する、という流れができてしまえば簡単です。

ただし、この時に使うコスメはアルコールフリーを選ぶこと。僕はひげ剃りあとの肌にしみたことがあるので、メントール配合も避けています。

女性用のコスメもいいのですが、すっきり感をもたせたり、化粧品が浸透しやすいようにアルコールを含んでいるものも多いので、ひりつく可能性があることは覚えておいてください。

<保湿のポイント>

  • オイリー肌こそ保湿はマスト! オールインワンでもOK
  • 導入化粧水で水分を補い、オールインワンか乳液でフタをする「2STEP」が基本
  • アルコール入りコスメには注意。シェービング後の肌にしみる可能性あり

洗顔後、30秒でOK。カサカサ・テカリ知らずのクリーン肌へ

スキンケアを丁寧に行なう若い男性は珍しくなくなってきましたが、30代〜40代のビジネスパーソンの多くはあまり美容を熱心にやってこなかった世代。それゆえ、シンプルで続けられるケアに徹するのがポイントだとKUBOKIさん。

これまであまりスキンケアをしてこなかった方は、まずは使いやすいオールインワンにトライを。美容のセオリーでいえば化粧水や乳液などいろいろありますが、オールインワンを取り入れるだけでも肌が変わるはずです。

女性用のコスメでは、化粧水、美容液、乳液orクリームという3ステップケアが基本。人によっては洗顔後すぐのブースターを取り入れたり、アイクリームをプラスしたりと、さらに使うアイテムが増えます。

それに対し、化粧水や美容液、乳液の役割を1品で果たすのがオールインワンという存在。

毎日メイクしたり落としたり…という負担がないメンズの肌ならそれだけでもOK。もちろん、より丁寧にお手入れしたいという人はアイテムを増やしても問題ありません。

そろそろスキンケアを始めなければと思っている人は、洗顔後すぐにスプレー化粧水を使うのがおすすめ。皮脂が多かったりコスメの浸透が悪い肌は、スプレーをひと吹きするとコスメがなじみやすくなります。

ウォータースプレーならひげそり後の肌に沁みる心配もなく、洗顔後のファーストステップとして安心です。

スプレー化粧水を顔全体にシュッと吹きかけたら、手のひらで軽くパッティングをしてなじませます。肌表面に少し化粧水が残り、湿っている状態でオールインワンを重ねます。

最近はドラッグストアでもドクターが監修したものや製薬会社が開発したメディカル寄りのものが買えるのがうれしいところ。香りのついていない敏感肌用なら、トラブルを起こしやすい肌も安心です。

ほとんどの男性は、オイリーとドライが入り交ざった混合肌。Tゾーンはオイリーに傾きがちですが、シェービングをする頬やあご周りはドライになりがちです。

顔全体に基本のコスメをなじませたあと、乾きやすい部分には重ね付けをしたり、冬ならオイルを一滴プラスするなど、肌の乾燥度合いに合わせてメリハリをつけるとなお良いでしょう。

<コスメ選びのポイント>

  • 洗顔後の水分補給はウォータースプレーが手軽
  • 基本は無香料。ドクター監修コスメかメディカル寄りのものがおすすめ
  • 乾いているか、皮脂分泌が多いか。パーツを観察してメリハリ塗りを

好感度爆上げ! 潤い肌を生む保湿コスメ5選

自身も肌荒れしやすいタイプだというKUBOKIさんがビジネスパーソンにおすすめするのは、敏感肌でも使えるマイルドなコスメ。

これまであまりスキンケアしてこなかった方は、化粧水が肌に浸透しにくいかもしれません。その対策として、スプレータイプのウォーター化粧水を使うのがおすすめです。

朝ならシェービング後、夜は入浴後にぱっと行なえば、1分もかからずに完了するスキンケア。それだけで、粉ふきやパサつき、それにテカリも予防できるのです。

特に、30歳以降の肌はどうしても衰えていくので、清潔感をキープするためにも簡単な保湿は今すぐ始めましょう。

アイテム1: まずは顔全体にシュッ! 手軽なスプレー化粧水

ラ ロッシュ ポゼ ターマルウォーター

敏感肌のために開発され、微細なミストが肌を包みこむスプレー化粧水。ミネラルたっぷりなラ ロッシュ ポゼ村の湧き水で、肌のバリアをサポートしてくれる機能も。

アイテム2: 皮脂は多いけれど乾く、メンズ肌のために生まれた保湿液

オルビス ミスター モイスチャー

女性の肌よりも皮脂分泌が活発で、それゆえ乾燥しているとは気づきにくいのが男性の肌。

油分たっぷりのクリームより、さらりとなじんで潤いをホールドする保湿液がおすすめ。KUBOKIさんも愛用しているそうです。

アイテム3: 敏感肌向けの人気乳液は、重たさゼロで心地よさ抜群

d プログラム バランスケア エマルジョン MB

もともと女性向けに開発されたものですが、性別や年齢を問わず敏感肌に愛されているブランドは安心感もひとしお。みずみずしいのに保湿力があるので、秋冬のケアのシメにも最適。

アイテム4: つっぱり感がある、カサつく…そんな肌は、仕上げにオイルを一滴

小林製薬 バイオイル

気温も湿度も低下する秋冬は、どうしても肌が乾燥しがち。そんなときに加えてほしいのがオイルです。

春夏は化粧水と乳液だけで仕上げていたけれど、物足りないかなと思ったらオイルを加えてください。乳液をしっとりタイプに替えてもいいのですが、いつものケアにプラスワンするほうが調整しやすいと思います。

傷あとやニキビあとなどのケアにもよく使われる、世界的なロングセラーです。

アイテム5: 外出先でもさっと保湿。冬肌のお守りに最適なバーム

岩城製薬 ナビジョン ラッピングバームN

保水力のある高精製のワセリンが主成分で、使いやすいバーム。ミニサイズだから持ち歩いて出先でさっと保湿するにも最適。

硬めで肌にピタっと密着し、しっかり皮膜を貼るタイプ。乾燥がひどい部分もしっかりラッピングしてくれるのでおすすめです。

高級なものでなくても、自分の肌に合うものをきちんと使えば肌は確実に変わります。まずは基本の2ステップで、清潔感があり、周囲も自分も心地良い肌を目指しましょう。