「コーヒー飲み終わるまでは話しかけないで!」というのは、アメリカではよく知られた決まり文句で、その言葉が書いてあるマグカップは、基本的に私の生態を具現化していると言えます。
特に、新型コロナウイルスのパンデミック以降、この世の出来事や家庭のいざこざでストレスが溜まり始めると、私の体は寝る必要はないと判断するようになったようです。
私は、いけ好かないコーヒー愛好家でも、修行を積んだプロでもありませんが、最近はコーヒーを淹れるのが趣味なので、自分にとって完璧な1杯を探求しています。
今回紹介するのは、私がその探求で集めたコーヒーに必要なものたち。私のおすすめ通りにすれば、美味しいコーヒーが淹れられるはずです。
ただ、それぞれに好きなコーヒーの淹れ方や器具もあるでしょうし、それでいいと思います。コーヒーを淹れる経験から学んだのは、自分の好きなコーヒーこそがいいコーヒーだから。
良質なコーヒー豆

そんなのは当たり前だと思うかもしれませんが、私がこれまで働いてきた様々な会社の多くの人々が、不味いコーヒーを飲んで満足しているように見えるということは、これは言わなければならないことだと思います。
「美味しいコーヒーは良質な豆からはじまる」と。
しかし、良質なコーヒー豆というのは、地元の焙煎屋さんが焼いたおしゃれなラベルの100gで1000円近くする豆だけではありません。
自分の好きな味のコーヒーでなければならないからです。試行錯誤を繰り返し、私は自分の豆と焙煎の好みがわかりました。
深煎りでしっかりと苦味のある、チョコレートやキャラメルや蜂蜜のような風味の、なめらかな口当たりのコーヒーが好きなのです。浅煎りで、「軽い」とか、特に「柑橘のような」という言葉で表現されるようなものは苦手。
自分が一番好きな味を知るのに、色々なコーヒー豆を買い、様々な淹れ方で淹れてみることには価値があります。米Lifehackerには、これを深堀りした記事(英文)もあります。
バーグラインダー(コーヒーミル)

すでに挽いてあるコーヒー豆を買ったり、お店で購入時に豆を挽いてもらうのは楽ですが、自分で豆を挽くと、常に挽きたてのコーヒーの香りが楽しめます。
それで、コーヒー愛好家はバーグラインダーに絶大な信頼を寄せています。
ブレンダーとおなじようにコーヒー豆を小さく粉砕するブレードグラインダーと違って、バーグラインダーは2つのギザギザの歯(円盤、円錐などの形状もある)で、大きめから中挽き(フレンチプレス用)、それに粉のような細挽き(基本的にエスプレッソ用)まで、好みの大きさに豆を挽くことができます。
バーグラインダーの問題は、非常に高価なところ。私のバーグラインダー(Mr. Coffee社製)は、5年前に妻からプレゼントしてもらったものです。
レビューはよかったのですが、あれは“本物”のバーグラインダーじゃないと言う傲慢な人もいます。価格は40ドルほどですが、もっと高価なものもあります。
また、ハンドミルを使った方がうまく挽けると言う人もいます。ただし、朝7時30分からハンドミルで豆を挽く約10分間、子どもに叫び続けられるのは私は勘弁です。
デジタルスケール

私のバーグラインダーには様々な設定があり、表向きは好きなだけの量の豆を挽くことができると謳っていますが、これはタイマーを使っているので、ご想像通りあまり正確ではありません。
しかも、タイマーは機能しなくなったようですが、それは問題ありません。コーヒー豆と水の理想的な割合は、デジタルスケールを使った方がより正確に測れます。
これはそこまで高価なものは必要ありません。2000円程度でも十分機能するものが見つかります。
自分の好きな抽出方法で完璧な1杯を淹れるために必要な、コーヒー豆と水の正確な量や比率の情報は、オンラインにたくさん載っています。
(フレンチプレスで淹れる場合はこの計算機がおすすめです)
ドリッパー

コーヒーには色々な淹れ方があり、そのすべてに良し悪しがあります。
(悪い点の方が多いものもあります。個人的な経験から言うと、コーヒーポッドは便利ですが、飲みたくなるような美味しい1杯になることは滅多にないと思います)
私は長い間フレンチプレスを使った後で、数年前からハンドドリップに変えました。一番の理由は、日本のアイスコーヒーの淹れ方と相性がよかったからです。
(アイスコーヒーを淹れるのが非常に楽で、しかもハンドドリップで淹れるとさらになめらかな口当たりになります)
ハンドドリップのドリッパーはたくさん種類があります。金属のフィルターが内蔵されているものもあれば、ペーパーフィルターが必要なものもあります。
私は、安くて丈夫で一度に1〜4杯淹れられる、HARIOのガラス製のドリッパーがお気に入りです。
適切なフィルター

ハンドドリップでコーヒーを淹れるなら、適切なフィルターが必要ですが、これは思ったほど簡単ではありません。
サイズ、形、色の3つの要素について考えなければならず、どんなドリッパーを持っているかによって、買うべきサイズ(数字で選びます)や形(先の尖った円錐フィルターなど)が変わってきます。
また、漂白された白いフィルターか、“ナチュラルな”茶色のフィルターかも決めなければなりません。
漂白したフィルターは(議論の余地はあっても)環境に悪いとか、ナチュラルなフィルターはコーヒーに少し雑味が出るなど、コーヒーに関するものはどれもそうですが、コーヒー愛好家はそれぞれに自分の好みや意見があります。
私は、HARIOのドリッパーに合わせて、HARIOの円錐型のナチュラルなフィルターNo.2を使っています。
最近やった私たちの失敗は決して真似しないでください。
円錐型のフィルターが切れたので、妻が安い底がフラットなフィルターを買ったのですが、まったく役に立ちませんでした(妻はカフェインさえ入っていればどんなコーヒーでも気にしないタイプ)。
それを捨てて、合うフィルターを通販で買えばいいのでしょうが、毎日少しだけ嫌な気分になっています(ため息)。
ケトル

ハンドドリップでコーヒーを淹れるなら、S字状の注ぎ口のケトルも間違いなくマスト(英文)です。コーヒー豆をきちんと膨らませるのに必要な、注ぎの正確さと精度がある程度保証される器具です。
(新しいオタクっぽい専門用語をたくさん覚えられるのも、コーヒーにハマる楽しさのひとつです)
他のものと同様、ケトルの価格もピンきりですが、大した金額ではありません。お湯を沸かして、コーヒー豆の上に注げればいいのです。私の持っているのは30ドルくらいだったと思います。
口の大きな水筒

先ほども書きましたが、私の夏の飲み物は日本式のアイスコーヒーです。
日本式の淹れ方とは、基本的に2倍の濾さのコーヒーをハンドドリップで淹れ、たくさんの氷を入れた容器に直接落としていくのです。私はガラスのピッチャーを使っていたのですが、子どもが割ってしまいました。
代わりに、氷が入れられて、口の大きな金属の水筒を買いました。今では、水筒に直接アイスコーヒーを淹れるだけです。
金属の水筒からアイスコーヒーを飲むと咳き込むこともあります。
ガラスよりも氷が溶けるのが遅いし、ストローを使わずに飲むので、普段よりもかなりゆっくり飲んだ方がいいです。そうすれば、午前中にカフェインを過剰摂取せずに済みます。
ちなみに、私は定番好きなので水筒はS'wellのものです。
製氷皿

私がアイスコーヒー好きなのはわかったと思います。うちの冷蔵庫には自動製氷機能が付いていないので、製氷皿がないと生きていけません。アイスコーヒーがないと生きていけないからです(少なくとも夏の間は)。
しかし、製氷機能付きの冷蔵庫でも、製氷皿を持っていた方がいいと思います。コーヒーを薄めずにコーヒーを冷やせる唯一の方法である、コーヒー氷をつくるには、製氷皿が必要だからです。
また、普通に水で氷をつくって、作り置きしておくのも好き。どんな飲み物でもさらに冷やすことができるので、当たり前ですが、氷は便利です。
フレンチプレス

ハンドドリップが一番好きな抽出方法ですが、コーヒーをたくさん淹れたい場合は特に、時間がどうしてもかかってしまいます。
だから、今でもフレンチプレスはそばに置いています。私の持っている大きなものだと、一度に8杯分淹れることができますが、見当たらなかったので、職場のデスクに置いてある小さなものを写真に撮りました。
そうです、仕事中もフレンチプレスでコーヒーを淹れるほど、コーヒーが好きなんです。でも、仕事中はデスクでハンドドリップはしません。
フレンチプレスは完璧な抽出方法で、80年代から会社の給湯室やガソリンスタンド、ダイナーなどに置きっぱなしになっているコーヒーメーカーよりもはるかにいいです。
モカポット

私はエスプレッソ系のコーヒーはそこまで飲みませんが、飲みたい時はモカポット(直火式エスプレッソメーカー)を使います。(読者の方からご指摘があった通り、モカポットでは非常に濃いコーヒーが淹れられますが、厳密に言うとエスプレッソではありません。ただ、そこまで厳密でなくてもいい場合は、家庭用のラテ製造マシンの代わりにはなります)
モカポットは、少々扱いが難しいので、正直に言うと、私はまだ使い方をマスターできていません。豆を焦がしたり、ポットの上から顔に沸騰したお湯がかかったりします。
それでも、エスプレッソマシンを買うよりは、はるかにお手頃です。また、私はニューヨークのブルックリンに住んでいて、台所が狭いので、そんな大きなものを置くスペースがありません。
ミルクフローサー

エスプレッソ系のコーヒーが飲みたい場合は、泡立てたミルクも乗せたくなります。ですが、ミルクをスチームできる機能の付いたエスプレッソマシンは買えないので(前述の通り)、すごく細身のフレンチプレスのような見た目の、手動で泡立てるミルクフローサーを使います。
(もしくは、フレンチプレスを使ってミルクを泡立てることもできます)
生温くではなく、温かいままでミルクを泡立てるのは少し難しいですが、少し練習すればうまくできるようになります。私がラテ好きだったら、もっと研究すると思うので、ラテ好きの人は自分で研究してみてください。
スチームミルクを使ったコーヒーが好きな人は、他の方法でミルクを泡立てる方法もありますのでチェックしてみてください。
お気に入りのマグカップ

私のお気に入りのマグカップについて、特筆すべきことはありません。ただ本当にこれが好きなので、見せたかったのです。コーヒー好きなら誰もがお気に入りのマグカップがあると思います。
一般的なマグカップの容量は350mlほどですが、私のマグカップは約415mlなのもポイントです。しかも、ビンテージ!
気に入った人がいたら、EtsyやeBayで見つかると思いますし、Amazonにもあると思います(同じ会社の別のマグカップでも)。ビンテージではなく新しいもので、プリントの質も悪くて、約325mlしか入らないかもしれませんが。
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Graphic: Elena Scotti
Source: MyRecipes.com,Driftaway Coffee,Perfect Daily Grind,THE COFFEE CHRONICLER
Reference: DON'T TALK TO ME TIL I'VE HAD MY COFFEE COFFEE MUG
Joel Cunningham - Lifehacker US[原文]