マウスが無いとPCが使えないと思い込んでいませんか?
実際には、マウスが無くてもPCは使えます。何らかの理由でマウスが手元にないときは(キーボードの新しいショートカットキーを習得したいときも)、キーボードだけで、まったく問題無くWindowsを使用できます。
使い慣れたマウスを使うより効率は落ちるかもしれませんが、マウスが無くてもPCを使う方法を知っていると、いつか役に立つかもしれません。
それに、キーボードでショートカットキーを駆使できると、仕事がはかどります。
マウスを使わずにプログラムを開く方法
マウスが無くても簡単にプログラムを起動できます。Windowsには、スタートメニュー、タスクバー、デスクトップにアクセスするためのショートカットキーがあります。
①スタートメニューにアクセスする
- キーボードのWindowsキーを押して、スタートメニューを開く。
- 立ち上げたいプログラムの名前の一部を入力して検索する。
- Enterキーを押してハイライト表示されたプログラムを起動するか、矢印キーを使って別のプログラムを選択する。
「スタート」メニューを開いた状態でTabキーを押すと、メニューのさまざまなセクションを移動できます。
矢印キーで開きたいプログラムのところまで行き、Enterキーを押せば、そのプログラムが開きます。
この方法で、電源メニューにアクセスしてシステムをシャットダウンしたり、ログアウトすることもできます。

②タスクバーを使う
タスクバーのアプリを起動したり画面をそのアプリに切り替えるには、Windowsキーと数字のキーを同時に押します。
たとえば、タスクバーの一番左にあるアイコンがChromeの場合は、Win + 1を押すと、Chromeが起動するか画面がChromeに切り替わります。
同じように、タスクバーの左から2番目のアイコンならWin + 2で、3番目のアイコンはWin + 3で起動します。Win + 0で10番目のアイコンを開きますが、それ以上の数のアイコンには、このショートカットキーは使えません。
Win + Bを押すと、カーソルがシステムトレーに行きます。システムトレーは画面の右下にあり、アイコンを集めたセクションです。
③デスクトップのアイコンにアクセスする
Win + Dキーを押すと、デスクトップが表示されます(このとき、開いているウィンドウはすべて非表示になります)。
デスクトップが表示されたら、矢印キーを使用してデスクトップにあるアイコンを選択し、Enterキーを押して起動します。
Win + Dをもう一度押すと、最小化したプログラムを復元できます。
Windowsのプログラムを管理する
普段は、マウスを使って画面上で開いているプログラムを管理することが多いですが、マウスが無いときは、キーボードのショートカットキーを使用できます。
最もよく使われるショートカットキーは次のとおりです。
- プログラムを閉じる:Alt + F4
- 画面を復元/最小化する:Win + 下向きの矢印キー。このショートカットキーは、1回押せばそのウィンドウをフル画面で復元し、もう1度押せば最小化します。
- ウィンドウを最大化する:Win + 上向きの矢印キー
- ウィンドウを画面の半分の大きさにする:Win + 左矢印キー または Win + 右矢印キー
- ウィンドウを移動させる:Alt + Spaceを押してから、Mのキーを押してMove(移動)を選択する。矢印キーを使ってウィンドウを移動させたいことまで動かしたらEnterキーで止める。
- ウィンドウのサイズを変える:Alt + Spaceを押してから、Sキーを押してSize(サイズ)を選択する。矢印キーを使ってウィンドウのサイズを変更して、ちょうど良いサイズになったらEnterキーを押す。

- 別のウィンドウに切り替える:Alt + Tab
- タスクを開く:Win + Tab
- デスクトップをバーチャルで切り替える:Ctrl + Win + 左矢印キー/右矢印キー
キーボードでアプリを操作する
ソフトウェアのコントロールの仕方はアプリによって異なりますが、ほとんどのプログラムに適用される一般的なヒントがいくつかあります。
詳細については、Windowsキーボードショートカットに関するガイドをご覧ください。
Tabキーを押すと、ウィンドウ内にあるものの間をカーソルが移動します。これでさまざまなテキストフィールドやボタンを選択できます。
ハイライト表示されたものをアクティブにする場合は、Enterキー(Spaceキーの場合もあります)を使用します。
カーソルを逆方向に移動させるには、Shift + Tabを使います。ブラウザなどの一部のアプリでは、Ctrl + Tabで開いているタブを順番に切り替えます。
矢印キーを使って、ウィンドウ内のボタンやオプションを切り替えることもできます。ただし、カーソルがテキスト入力フィールドにあるときは、切り替えられません。
Tabキーを押すとカーソルが指している対象から外れます。
ウィンドウの上部のタイトルバーの下に表示されるプログラムのメニューを使用するには、Altキーを押します。すると、メニューバーに下線付きの文字が表示されます。
その文字が示すキーを押すと、対応するオプションがアクティブになります。
たとえば、以下のFirefoxのスクショでは、Altキーを押した後、Hキーを押して「ヘルプ」メニューを開き、Aキーを押して「Firefoxについて」というダイアログを表示します。
矢印キーを使っても同じことができます。

ほとんどのWindowsのプログラムはこのメニューシステムを使用していますが、例外もあります。特にChromeが例外であることは知っておいた方が良いでしょう。
Alt + EでChromeの3点ドットのメニューが開きます。そこから、下線付きの文字か矢印キーを使って、中身にアクセスできます。
キーボードでマウスの「右クリック」と同じことができますが、やり方はアプリによって違います。
Shift + F10で右クリックになることもあれば、Ctrl + Shift + F10の場合もあり、どちらを試してもダメなこともあります。
キーボードにメニューキーがあり、Ctrlを押すと画面の右下にドロップダウンメニューが表示される場合、これを使ってマウスの右クリックと同じことができます。
テキストを編集する
普段はマウスを使っているにしても、テキスト編集のショートカットを知っていると便利です。
テキストを入力するときは、手が既にキーボード上にあるので、マウスに手を伸ばさずキーボードの上でショートカットキーを使用すると、仕事がはかどります。
- ドキュメントやWebページを上下にスクロールする:Page UpキーかPage Downキーを押す。
- ページの最初か最後に飛ぶ:Homeキー、Endキーを押す。(テキストボックス内でこれをすると、カーソルが現在の行の先頭または末尾に移動する)。
また、矢印キーでカーソルを移動できます。
- カーソルを文字単位ではなく単語単位で移動させる:Ctrlキーを押しながら矢印キーを押す。
- テキストフィールドの最初か最後にジャンプする:Ctrl + Homeで最初に飛び、Ctrl + Endで最後に飛ぶ。
Ctrl + BackspaceかCtrl + Delを押すと、文字単位でなく単語単位で消去できます。
- テキストを選択する:Shiftキーを押しながら矢印キーを使う。
もっと速く選択するには、Shiftキーを押しながら上記のショートカットを組み合わせれば、大量のテキストをすばやく選択できます。
たとえば、Ctrl + Shift + Endで、カーソルがあるところからドキュメントの最後までのテキストをまるごと選択します。
- 現在のテキストボックスあるいは現在のページの中にあるすべてを選択する:Ctrl + A
- 選択したテキストは、Ctrl + Cを押すとコピー、Ctrl + Xで切り取り、Ctrl + Vでカーソルがある位置に貼り付けができる。
- Undo:Ctrl + Z
- Redo: Ctrl + Y
カーソルを動かす
上記のキーボードショートカットで必要な操作ができないときは、Windowsのマウスキー機能を試してみましょう。マウスキーを使用すると、キーボードの右側にあるテンキーで画面上のマウスカーソルをコントロールできます。
マウスキーを有効にするには、左Altキー、左Shiftキー、NumLockキーの3つを同時に押します。これを行うと、サウンドが聞こえて、機能のプロンプトが表示されるので、Enterキーを押して決定します。

過去にこのショートカットの組み合わせをオフにしている場合は、マウスキーオプションに手動でアクセスする必要があります。これは、「設定」アプリか「コントロールパネル」を使いますが、「設定」を使用する方が便利です。
変更方法は、
- Win + Iキーを押して設定パネルを開く。
- Tabキーを押して、カテゴリリストにカーソルを合わせる。
- 矢印キーを使用して「簡単操作」を選択し、Enterキーを押す。
- もう一度Tabキーを押して、カーソルを左のサイドバーに移動する。
- 矢印キーを使用して「インタラクション」のセクションまでスクロールし、「マウス」を選択する。
- もう一度Tabキーを押して、「マウスキーをオンにする」をオンにする。
これで、Num Lockがオンになっている限り、テンキーを使用してマウスカーソルを動かせます。5を押すと左クリックになります。
カーソルの移動速度などのオプションを変更したいときは、またTabキーを押します。

マウスが無くてもキーボードだけで十分操作できる
これで、マウスが無くてもWindowsを使いこなす方法がわかったと思います。
他にも便利なショートカットがありますが、ここでご紹介したものを使うと、Windowsのほとんどの場所にアクセスできます。
Ctrl + Alt + Deleteで、Windowsのセキュリティ画面にアクセスできることは特に覚えておきましょう。
この画面には、コンピューターの簡単アクセスオプション、電源メニュー、その他の便利なツールへのショートカットがあります。
新しいマウスが必要な場合は、マウスの購入に関する過去記事を参考にしてください。
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Image: fizkes / Shutterstock, MakeUseOf
Original Article:: Missing or Broken Mouse? Operate Windows With Only Your Keyboard by MakeUseOf