お金のライフハック、すなわちマネーハックを考えるとき最新のサービスを使いこなす視点は欠かせません。そして最新だからこそ情報はどんどん更新されてしまいます。
私が去年の頭に出した本でもLINE Payをオススメしていましたが、ネットのサービスは変化が激しいものがあります。
1年前の情報では還元率のルールが今と異なります。そういうニュースは本よりムック本や雑誌、WEBのほうが向いているようです。
というわけでこれからLINE Payを使いこなす最新情報をアップデートしてみたいと思います。
「去年設定したけど、最近は使ってないな」という人ほど、要チェックです。
LINE Payのお得な最新情報をアップデート

まず、還元率については2020年5月1日にリニューアルされ、「LINEポイントクラブ」となっています。
還元率はレギュラーの1.0%からシルバー、ゴールド、プラチナと4段階に分かれており、プラチナのランクになると3.0%還元になります。
LINE Payは「Visa LINE Payクレジットカード」からの「チャージ&ペイ」を行った場合のみ、この還元率がゲットできるようになっています。
(また、Visa LINE Payクレジットカードでカードショッピングの際は初年度3.0%還元されます)
これは利用するときに、あらかじめチャージする必要がない支払い方法です。
決済額をチャージしなくても、クレジットカードの決済にそのまま利用額が回るしくみなので、「レジ前であわててチャージをする」というような負担がなくなります。
お得に使いたいと思ったら、「Visa LINE Payクレジットカード」の利用が前提となるわけです。
となると、LINE Payの最新攻略術として欠かせないのは「Visa LINE Payクレジットカード」の攻略ということになります。
Visa LINE Payクレジットカードは、驚異の還元率3.0%!

QRコード決済の利用として、PayPayや楽天Pay、d払いなどとしのぎを削ってきたLINE Payでしたが、LINEという圧倒的なアカウントベースを背景にして利用者を増やしてきました。
一方で、Yahoo!とLINEの経営統合の発表もあり、PayPayとLINE Payが共存するのか統合するのかが注目されています。
そういった中で、LINE Payは「Visa LINE Payクレジットカード」の発行と特定カードの連携を優遇する策を明確にしてきました。ある意味「攻め」の姿勢を打ち出しているわけです。
確かに、モバイルSuicaをガンガン使いこなす人はVIEWカードを作ったほうが有利ですし、d払いにしてもPayPayにしても自社系クレジットカードを他のクレジットカードより有利にしています。
しかし、銀行からのモバイルバンキングでのチャージについてはポイント付与することが多く、今回のLINE Payの「提携クレカのみポイント付与」は強気の戦略に見えます。
しかし、それでもこのクレカを作ってみようと思わせる価値があります。それは「Visa LINE Payクレジットカード」は「驚きの3.0%還元」を打ち出してきたことです。
これは2021年4月末までの策としていますが、LINE Payとしての利用はもちろん、普通にクレジットカードを利用しても3.0%を還元するというものです(通常還元率は1.0%。次年度以降の還元率は未定)。
ただし、LINE Payアカウントにクレジットカード登録が必要になります(といっても、登録することが前提のカードですが)。
一般的なクレジットカードの還元率は0.5%です。
Amazonと提携するMasterカードやいくつかのクレカでも、1.0〜2.5%の還元率でアピールしていますが、それを上回る数字です。
極端な話、各種引き落としをこのクレカに集中させて、月3〜4万円を支払うだけで、月900〜1200円相当のポイントがゲットできることになります。
気になる年会費も、年1回以上の利用があれば無料としており、ゴールドカードのような高い年会費も必要ありません。条件をクリアするのは難しくないでしょう。
なお、下記のような利用はポイント還元の対象外としています。
- 電子マネー/プリペイドカード/Walletサービスなどへのチャージ(WAON,Edy,Suica,PASMO,Kyashなど)
- 金融商品の購入(投資信託、証券など)
- 税金/保険において、1回あたりの支払につき5万円を超える分
- 国民年金保険料
- 寄付
- 年会費(クレジットカード年会費、ETC年会費など)
- 手数料(リボ払い・分割払い手数料など)
- キャッシング利用 など
プラチナランクで100円クーポンが月10枚!
ところで、LINE Payはランクによって還元率が変わると最初に説明しましたが、プラチナランクになると、3.0%還元以上においしいポイントがあります。それは「100円クーポン、5%オフクーポン」などを月10枚まで利用できることです。
クーポンを先にダウンロードし、会計前にセットしてからLINE Payで支払うのですが、単純に「100円×10枚」と考えても合計で1000円の割引になります。これを毎月ゲットできるわけです。
3.0%還元で1000円分取ろうと思えば月33333円の利用が必要になりますが、もっと簡単に割引を手にする方法ということになります(もちろん残りの利用額については3.0%還元対象)。
クーポンは同じ店で同一月に複数枚使うことができませんが、
たとえば
コンビニ系:ファミマ、ローソン、ミニストップ
ドラッグストア系:マツキヨ、ウェルシア、サンドラッグ、ココカラファイン
ファーストフード系:吉野家、すき家、松屋
スーパーマーケット系:ライフ、サミット、東急ストア、OKストア
その他:TSUTAYA、ブックオフ など
10店舗で使えば1000円のお得になります(もっと多くのお店が対応しているので詳しくはアプリで確認を)。これなら日常生活の中で5店以上はみつかるのではないでしょうか。
あるいは5%オフクーポンを使えば2000円以上の利用で100円より多くの割引を入手できます。
たとえば、
飲食系:スシロー、くら寿司など
家電量販店系:ビックカメラ、Joshin、ヤマダ電機、エディオンなど
さらにビックエコーやトイザらス、赤ちゃん本舗、Right-on、パルコ など
幅広いジャンルの店舗が5%の割引クーポンを提供しています。うまく使えば、月2000円以上の割引をゲットすることも難しくありません。
当面、クーポンをゲットするためだけにVisa LINE Payクレジットカードをセットしてもいいのではないかと思うくらいです。(店名などは執筆時点のもの。随時変動があるので利用時に確認をしてください)
まとめ:LINE Payに死角はないの? カード発行はアリ?
ここまでいいことずくめのように見えるLINE Payですが、死角や難点はないのでしょうか。
インターフェイスがわかりづらい
まず、LINE Payのインターフェイスです。ちょっとごちゃごちゃしていてわかりにくいように思います。
LINEの右下にある「ウォレット」の画面にLINE Payの入り口がありますが、ここがシンプルではないのです。
ポイントカードやクーポンといった他の機能も「ウォレット」の画面に含まれており、限られた画面をシェアしているため、慣れないと使いづらさがあります。
先ほどのクーポンも「Pointクラブ→特典クーポン」と遷移する必要があり、レジ待ちのあいだにセットするにはちょっと時間が足りません。ときどき画面配置が変わるのも悩みどころです。
LINE Payアプリを別途インストールする方法もありますが、別アプリを起動するよりはLINEの画面から利用できた方が便利なので、なんとか改善を期待したいところ。
(なおレイアウトはバージョンなどによって異なることも)
ルール改定が多い
また、ルール改定が多いのもちょっと気になります。
還元率やポイント付与ルールはできる限り固定的に運用してほしいのですが、同一年に何度もルール変更があるのは、あまりうれしくありません。
月10枚のクーポンも少なくとも1年は続けて欲しいところです。ただしこれは、QRコード決済のどれもが抱えている問題でもあります。
結論、LINEから使えるのがやっぱり強い
それでも国民的アプリである「LINE」でキャッシュレス決済できる、というメリットは捨てがたいものがあります。またクレカについては普通に利用するだけで高還元率が手に入り、明らかに魅力的です。
「もう一枚クレジットカードを作ってもいい」という人にとっては魅力的な選択肢であることは間違いないでしょう。
一方、すでに何枚かクレジットカードを持っている人、LINE Pay以外のキャッシュレス決済をメインに使っている人にとっては悩ましい問題です。
あえて新規発行でクレカを作って高還元率をゲットしても、来年4月末を過ぎると還元率が変更され通常の1.0%(次年度以降の還元率は未定)に戻る可能性もあります(それでも0.5%の標準還元率より高いのですが)。
しかし、「とりあえず1年、標準3.0%還元のキャッシュレス決済」と考えれば魅力的なことも間違いありません。じっくり検討してみてください。
——提携カードの発行と利用を大前提としたキャッシュレス決済に踏み込んだLINE Pay。その戦略が吉と出るかは、私たち個人の選択次第となりそうです。
(初出時に、「Visa LINE PayクレジットカードをLINE Payに紐づけるだけでプラチナステージになる」「LINE Payに紐づけるクレジットカードは以前はどれでも同じ還元率だった」旨の記載がありましたが、誤りでした。お詫びして訂正いたします。)
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Source: LINE Pay,LINEポイントクラブ,Visa LINE Payクレジットカード
Reference: Amazon Mastercard
Screenshot: ライフハッカー[日本版] via LINE Pay