空の旅が少しずつ再開された時、航空会社は中央の席をブロックしたりフライト満席にしないようにして社会的距離対策を取り入れると発表しました。
しかし、米国内の主要航空会社である、ユナイテッド航空とアメリカン航空は、機内でそのような社会的距離対策をしないことを決定、中央席を含む全席を販売することにしたのです。
機内では社会的距離対策はできない?
7月1日からアメリカン航空は乗客数の制限を解除しました。ただし、空席があれば乗客が席替えを希望することはできるそうです。ユナイテッド航空も同様の変更をする予定です。
この変更の根拠は何なのでしょうか?
航空会社は、機内に空席をつくったとしても効果的な社会的距離対策にはならないとしています。
アメリカン航空CEOのダグ・パーカー氏は次のように語っています。
社会的距離対策は、航空会社としては有効に提供できるものではありません。どの航空会社にも不可能でしょう。
中央席を空けるようにはできますが、そうしても窓側の席と通路側の席との距離は1.8メートル以下です。前や後ろの席の人とはもちろん1.8メートルの距離などありません。
CDC(アメリカ疾病予防管理センター)はこの決定について「とても遺憾である」と述べており、パーカー氏の主張には同意していません。
両社とも、フライトが満席になりそうな場合は前もって乗客に知らせると明言しています。
ユナイテッド航空のある担当者によると、同社は乗客にトラベルクレジットや予約便の出発時刻24時間前までにフライトを変更する機会を与えるようにするものの、現時点では多くの乗客は旅の日程を変更していないそうです。
ユナイテッド航空では、健康に関する「Ready to Fly」チェックリストの記入を乗客に義務づけています。
USA Todayによると、過去14日間に新型コロナウイルス感染症のような症状がなかったこと、過去21日間にウイルスに感染していると診断されていないこと、過去14日間に感染者と密接な接触をしていないことを乗客に確認させるそうです。
また、ユナイテッド航空もアメリカン航空もマスクを着用していない乗客は搭乗させないとしています。
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Image: Shutterstock.com
Source: Forbes(1, 2), Los Angeles Times, NY Daily News, Travel + Leisure, USA Today
Imani Bashir - Lifehacker US[原文]