スティーブ・ジョブズは、精力的に仕事をすることで有名なだけでなく、物事をシンプルにして、自分の健康など大切なことに力を注ぐことでも有名でした。
自宅で妻のローレン・パウエル・ジョブズと子どもたちと一緒に、心身を休め、充電し、ワーク・ライフ・バランスを整え、ぐっすりと眠るための、簡単なルーティンに従って生活していました。
サーカディアンリズム(体内時計)のアプリ「Owaves」の社員が、スティーブ・ジョブズに関する情報を集めて見直し、ジョブズの典型的な1日を作成していました。
ジョブズの行動の中には、障害者用の駐車場に車を停める、長期間リンゴとブロッコリー以外に何も食べないなど、真似しない方がいいものもありますが、集中力があり、マインドフルで、十分に休息が取れ、健康的な状態を保つのにとてもいい日課や習慣もあります。
今回は、ジョブズのもっとも重要なルーティンのいくつかを、それが効果があるという科学的な根拠と共に紹介していきましょう。
1. 夕食後にハーブティーを飲む
ジョブズ家の夜は、自宅の家庭菜園から収穫した、オーガニックで健康的な野菜中心の夕食を取ることから始まります。ジョブズと妻のローレンは、どちらもオーガニックな食材や健康的な食事にとても気を遣っていました。
ジョブズは、キャリアの前半は特に仕事中毒で有名でしたが、Owavesによると、毎晩17時30分には自宅に帰り、夕食を取っていたようです。
夕食後は、家族で温かいハーブティーを飲みます。これも自宅の庭で収穫したレモンバーベナなど、新鮮なハーブで淹れたものが多かったようです。
レモンバーベナティーをはじめとするハーブティー全般には、消化を促し、鎮静やリラックス状態を高め、体内の毒素を排出するなどの健康効果があります。
2. 散歩をする
ジョブズは、インドを歩いて旅して回った経験もあり、人生を通して歩くのが好きでした。会議室やカフェで座って会議をするのではなく、歩きながら会議をすることもよくありました。
しかし、1日中どんなに歩いていても、夕食後はローレント一緒にまた散歩に出かけました。
散歩をすると寝付きがよくなり、睡眠の質を上げると多くの研究で証明されているので、これは非常に理にかなっていました。
3. 瞑想をし、音楽を聴く
子どもができてからは、ジョブズはほぼ毎晩、家で過ごしました。
「私の生活はとてもシンプルです。私には家族があり、AppleとPixerがあります。それ以外のことはほとんど何もしません」とジョブズは語っていました。
Owavesは、ジョブズは1日の終りは瞑想をするか、音楽を聴いて(もしくはその両方をして)過ごしていた、と報告しています。
ジョブズは仏教の禅に傾倒しており、瞑想もかなり実践していました(また、禅のすべてを削ぎ落とし、シンプルであることを追求する思想が、Apple製品の優れたデザインにも影響を与えたとも言われています)。
瞑想は脳の機能を向上させ、良質な睡眠を促進するというのは、多くの研究によって裏付けられています。
また、リラックスできる音楽を聴くと、心拍数や血圧が下がり、コルチゾールなどストレスに関連するホルモンが減り、寝付きがよくなることも、研究によって証明されています。
ジョブズ一家は、自宅のリビングでヨーヨー・マに演奏をしてもらったことがあり、後にジョブズは「神の存在がわかった一番の講義だった」と語りました。
世界的なミュージシャンを自宅に呼んで、プライベートコンサートができなくても、自宅の庭で新鮮なハーブを育てられなくても、心身の休息と充電、そして良質な睡眠のために真似できることばかりです。
ぜひ試してみてください。
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Image: ZephyrMedia / Shutterstock
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