「卵は一つの籠に盛るな」と言いますが、すべてのデジタルデータを同じところに保存してもいけません。
米Lifehacker読者のRafikは、そのことを痛みを伴いながら学ぶことになるでしょう。
米Lifehackerの今週のTech 911は、そのRafikからの相談で「自分のデータにアクセスできない」という、昔からよくある、誰もがいつか経験する悩みです。
私はこんな風に回答しました。
読者からの相談
私のUSBメモリが、どのパソコンでも認識しません。私のファイルは全部その中にあるんです。
このデータを取り戻せる方法はありますか?
米Lifehackerの回答
私も同じ経験がありますが、まったくもどかしいことですよね。
まず、何千回と完璧に機能していたものが、何をしてもまったく機能しなくなった時のショックが最初に来ます。
それが、ロケットを飛ばすというようなことではなく、「USBメモリを差し込んでファイルにアクセスする」という簡単なことだけに、苛立ちともどかしさが倍増します。
そして、アクセスしようとしているファイルは、そこ以外にバックアップがないことに気づきます。
今回の一番の問題はここにあります。
今回のことから学ぶべき教訓
重要なデータは、移動させるよりもフラッシュドライブにコピーした方がいいというのは、言うまでもありませんが、今回の試練はバックアップは多すぎて困るということはない、ということを思い出させてくれます。
相談者が、バックグラウンドでデータのコピーをどこかのクラウドに保存してくれる、バックアップ機能のことを、単に忘れているだけだと願っています。
もしくは、数ヶ月前に自分でファイルのコピーを取っていれば、少し考えたり手直しをするだけで、その古いファイルをバージョンアップできます。
最新のバージョンでなくてもいいのです。何もないよりはマシです。
私がアドバイスをする前に、この問題は解決できないものかもしれないと、相談者は覚悟しているかもしれません。
もし私が相談者の立場だったら、自分のできる範囲でどうやったらデータを取り戻せるか、相談する前にもっと時間を費やすと思います。
悲観的かもしれませんが、多分この結末は残念なことになる気がします…。
1. あらゆるOSで試してみる
まず、複数のパソコンでUSBメモリを試してみたと言っていましたが、そのパソコンはどれも同じOSだったのでしょうか?
同じOSの同じバージョンだったのでしょうか? バラバラだったのでしょうか?
たとえば、Macで試すことができるのか、ライブLinuxのCDを読み込めるのか、もっと新しい(もしくは古い)Windowsのバージョンなのか、ということです。
そのうちのどれかでUSBメモリを読み込むことはできるのでしょうか?
2. USBポートの種類を変えてみる
USB2.0のデバイスをUSB3.0のポートで試しましたか?
もしくはUSB3.0のデバイスをUSB32.0のポートで試しましたか?
3. マザーボードのドライバを確認する
同じく、自分のデスクトップパソコンの(ノートパソコンでも、相談者がここで使用しているパソコンの)マザーボードのドライバーは更新していますか?
BIOS、チップセット、USBドライバーを更新すると、このような問題が解決することもあります。
最新バージョンの情報を調べ、マザーボードでもノートパソコンでも最新版のドライバーがインストールできる場合はインストールしましょう。
4. デバイスマネージャーを確認する(Windowsの場合)
主に使っているパソコンのOSがWindowsだとすると、USBメモリを挿した状態で、スタートメニューから「コンピューターの管理」を開いてみましょう。
まったく何も表示されませんか?
その場合は、ドライブが割り当てられていないので、すぐに簡単に修正できるかもしれません。

「デバイスマネジャー」を開いた時に、黄色の「!」が付いているUSBのデバイスもしくはコントローラーはありますか?
それがあれば、右クリックして、「デバイスのアンインストール」を選び、USBメモリを取り外し、パソコンを再起動して、もう一度USBメモリを挿します。
何かを認識しないという問題は、これで解消できるかもしれません。
5. ディスクユーティリティを使う(Macの場合)
macOSやMacに読み込ませようとしている場合は、ドライブの修復をするのにディスクユーティリティの「First Aid」を使ってみてください。
しかし、OSがUSBメモリをまったく認識しないのであれば、この方法は使えません。
ハードウェアの問題であれば状況は深刻
今回のご相談の場合は、ハードウェアの問題も考えた方がよさそうです。
その場合は、USBメモリに消毒用のアルコールをかけ、きれいに掃除してみてください。
さらに徹底的にやりたい場合は、USBメモリを分解して、アダプターを使ってUSBプラグの異常を避けるというやり方もあります。
しかし、ここまで来ると、原因のわからない問題を解決するために、闇雲に鉄砲を撃っているようなものです。
USBメモリの接合部分を外したりしたら、さらにダメージを与えることにもなりかねません。
回路基板に問題があったりしたら、この方法にまったく意味がなくなります。
ここまで来ると、深刻な事態かもしれないと考え、近所のデータ修復サービスを探して、データを復元してもらった方がいいのではないかと考えるでしょう。
少々お金がかかると思いますので、支払いの準備をしましょう。
プラスの面があるとしたら、今回の件でバックアップの重要性を十分に思い出せたことだと思います。
毎月ストレージに料金を払うのは嫌だと思うかもしれませんが、悲惨な事が起こった場合にデータを取り戻すコストよりは安いものです。
こんなことをくどくど言いたくはありませんが、これは誰にでも当てはまるいい教訓です。
今回私からのアドバイスは以上です。
USBメモリをパソコンに認識させる、魔法のような裏技を知っている人がいたら、私と相談者にぜひ教えてください。
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Image: Artem Oliinyk/Shutterstock.com
David Murphy - Lifehacker US[原文]