不安でストレスが溜まる日々が続いています。
かくいう私もこの数カ月、ニュースやらあらゆるSNSでいつも以上に情報を浴びすぎて、少し自分のメンタルが揺らぎ始めているのを感じています。
先の読めない状況の中、さまざまなことがストレスの要因になっていると思いますが、The New York Timesでは、「時間がある今こそあれもこれもやろう」「時間を無駄にせず生産性高く過ごさないと!」と気負いすぎてしまうケースについて、注意が必要だと述べています。
私たちはすでにストレス過多な状況に置かれている
日々報道される感染状況やニュースを追うばかりでこの数カ月が過ぎていきましたが、まずは今一度、冷静に現状について考えてみましょう。
終わりが見えず、先行きが不透明。自分たちでコントロールすることができない状況。
そんな中でさまざまな(命や健康に関わるかもしれない)決断を下しながら日々を過ごさなければならない。学校教育や働き方など、大きな転換期の渦にいる、など、ちょっと考えただけでも驚くほどのことが日々起こっています。
生産性コンサルタントで同テーマにおいて著書を出版しているBailey氏によれば、
このような世界危機的な状況において、生産性高くあろうとすることは非常にタフなことです。
普通、たくさん時間があるというのは最高で贅沢なことだと思われるかもしれませんが、現状は自宅にいなければならないからいる、というだけで、有り余る時間を喜んで享受する、というような状態ではないのです。
「The New York Times」より翻訳引用
たしかに『外に出られるのに出ない』のと『外に出られないから出ない』のでは、大きくストレス度合いが異なりますよね。
そう考えると、まずは「今私たちは全員とてもストレスのかかる状況に置かれているんだ」と改めて現状を認識することから始めることが必要かもしれません。
こんな状況でも「生産性」にこだわりすぎてない?
ただいかなる状況であれ、この「時間のあるうちに」、あれもやろう、これもやろうと思い、行動に出始めている人も多いでしょう。
SNSでも大掃除や断捨離、積読の解消など、さまざまなことに取り組み始めている人をよく見かけます。
例えば、ウォーキング中にもポッドキャストを聴いて情報を仕入れておかなくちゃ、などといったように、私たちはとにかく常に生産的に過ごさなけずにはいられなくなっているのです。
「The New York Times」より翻訳引用
そしてこの傾向は特にミレニアム世代において顕著だとのこと。
もちろんそうすることで気分良く過ごせたり、ストレスが発散できているなら何も問題はないのですが、同記事内では、あれもこれもと多くをうまくやろうとするあまり、どれが1つでもうまくいかないと罪悪感に苛まれてしまう傾向にある点を指摘しています。
効率や完璧さを求めない
記事内では、自分でプレッシャーを抱え込み、ストレスを感じてしまうのは最も非効率的。
効率的であろうとすることが、すでにストレスを感じているところにさらに自分で追い討ちをかけてしまっていることにも繋がる、という意見が紹介されています。
今日予定していたことが終わらなかった?何も生産的なこともなくダラダラ過ごしてしまった?それでもいいんです。
私たちはすでにとてもストレスに溢れている状態にいるのですから。肩の力を抜いて、生産性ばかりに捉われず、自分の心をしっかりケアする意識を持っておくことが必要なのかもしれません。
日々のなかで小さな楽しみを見つける
Bailry氏はストレスの解消として、「日々のなかで小さな幸せを見つける」方法を推奨しています。
在宅勤務中の休憩時間用にお気に入りのお茶とおやつを用意しておく、気分転換にきれいな花の咲く近くの公園まで歩いてみる、ということでも良いかもしれません。
行き帰りには美味しいパンを翌日の朝ごはん用に買っておく、というのはどうでしょう。
いつもよりも意識的に自分を褒めてみるのもひとつです。ランチを自炊した、昨日より30分早くベッドに入った、などなんでもOK。
そんな些細なこと、なんて言わずに自分の気持ちを癒す、そして高めるきっかけをつくってみましょう。
何よりもまずはこの危機や変化を乗り切ること、そしてまたこの騒動が収まった後の世界に対応するため、しっかりと準備をしておくことも大切です。
ただ、今この時期に自分の心のケアを怠らないようにすることも同じくらい、もしくはそれ以上に大切なように思います。気負いすぎず、柔軟性高く毎日を過ごしていきたいですね。
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Image: sabelskaya / gettyimages
Source: The New York Times