新型コロナウイルスが世界的に大流行している今、自分も家族もいつ感染するかわかりません。
そのため、必要なものをあらかじめ買っておきたいと思うのは当然です。では、どのようなものをストックすればいいのでしょうか?
アメリカ家庭医学会(FAAFP)次期会長でありサウスカロライナ州コロンビアで家庭医を務めるAda Stewartさんにアドバイスを頂きました。これは、普通の風邪やインフルエンザのときも応用できます。
こうした必需品は感染する前に買い揃えておくことが理想的ではありますが、友人に頼んだり宅配サービスを利用して手に入れることも代案として考えておきましょう。
幸い必需品のリストはかなりシンプルですし、全部そろえられないときは手元にあるもので代用もできますよ。
1. 解熱剤
COVID-19に感染するとかなりの確率で高熱が出ます。そのため、解熱剤を補充しておくことが大切です。
少なくともタイレノールは用意しておきましょう。また、薬のパッケージに記載されている服用量を守ることも大切です。
COVID-19に感染した際にイブプロフェンを服用することの安全性については、大いに議論されてきました。
今のところ安全とされているので、自宅に既にイブプロフェン系の解熱剤があるなら、わざわざ別の解熱剤を買うために外出して感染リスクに身をさらす必要はありません。
ただし、解熱剤は十分な量を自宅に備えておくようにしましょう。
2. 十分な量の食料
感染したら外出は禁物です。ですから、自宅に十分な食料をストックしておきましょう。
また、感染して自宅療養する期間は必要な食料をどうやって手に入れるか考えておくことも大切です。
スーパーの配達サービスの遅延が多数報告されているので、早めに計画しておくことが肝心です。
3. 掃除用洗剤と除菌剤
自宅を掃除する頻度は、既に普段より多くなっていると思います(そのように推奨されています)。特に、手で触ることが多い場所は念入りに拭いて除菌していますよね。
万が一感染してしまったら、家族と同居している場合は特に自宅の除菌にはさらに力を入れる必要があります。
掃除用洗剤等を少なくとも2週間分はストックするようにして、感染してから足りない物を調達しに奔走しなくてすむようにしましょう。
掃除用洗剤できれいにした後は、漂白剤を希釈した溶液か70%以上のアルコールを含む溶液で除菌することをおすすめします。
4. (手に入るなら)マスク
マスクは、感染していない人や医療従事者でない人が着用してもさまざまなメリットがありますが、それ以上に感染した人が他人に感染させるのを防ぐ重要なツールです。
感染者あるいは感染者に接する医療従事者は、是非マスクを着用してください。
5. 石鹸とハンドサニタイザー
手洗いとハンドサニタイザーの使用は既に奨励されていますが、同じ家に住む家族の中に感染者がいる場合は家族間で感染を広げないために、さらに重要になります。
少なくとも2週間分の石鹸とハンドサニタイザーをストックしましょう。
「とにかく、1にも2にも手洗いです」とStewartさんは力説しています。
6. 体温計
COVID-19に感染すると発熱することが多いので、体温計をいつでも使えるようにしておくと、どの程度重症化しているか確認しやすくなります。
しかし、困ったことに今はなかなか体温計が手に入りません。ですから、自宅に体温計が無いときは、肉を焼くときに使うデジタル温度計で代用するのも良いでしょう。
ただ、自宅に体温をチェックするツールがなくてもあまり心配しないでください。
体温計はなるべくあった方が良いですが、なくても体調がいつもと違うときは自分でわかるものです。体温計はむしろ体調の異変を裏付けるためのツールです。
正確な体温が計れなくても、高熱が出ているときは自分でわかります。
熱っぽいと感じたら、かかりつけの医師に連絡してください。症状を伝えれば、どうしたらいいか教えてくれるはずです。
何よりも身体の声に耳を傾けよう
指先につけて血中酸素濃度を測定する小さなデバイスである「パルスオキシメーター」を使うことに意味があるかどうかについては、多分に議論されてきました。
Stewartさんによれば、パルスオキシメーターの正しい使用法を知らない患者が使用すると、ただでさえ感染の不安に苛まれる状況下で、不要な不安を募ることになりかねません。
たとえば、爪にマニキュアがちょっとでもついていると、低い数値が出ることがあります。
わざわざパルスオキシメーターを使わなくても、息切れがするときは自分でわかります。
発熱や息切れを感じるときは、かかりつけの医師に連絡してください。
疾病対策センター(CDC)によると、以下の症状が確認されたら、すぐに医療措置を要するという緊急事態の警告サインです。
- 呼吸困難
- 胸部の持続的な痛みや圧迫感
- 意識障害
- 唇が紫色になる・顔色が青い
要するに「身体の声に耳を傾けることが大切です」とStewartさんはアドバイスしています。
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Image: VH-studio/Shutterstock.com
Source: AAFP, WIRED, The New York Times, CDC
Rachel Fairbank – Lifehacker US[原文]