今週末、手指の消毒をするハンドサニタイザー(アルコールを主成分とした消毒剤)を買いに出かけたら、2つの店で売り切れでした。
一方、「ハンドサニタイザーなんかわざわざ使うまでもない。使ったところでウイルスが死ぬわけじゃないんだから」という間違った内容のツイートも出回っています。
この際、はっきりさせておきましょう。ハンドサニタイザーはウイルスを殺せます。でも、ハンドサニタイザーが無くても大丈夫です。
ハンドサニタイザーの働きとは
多くの細菌は、ハンドサニタイザーに含まれているアルコールで外膜を破壊されます(UNIVERSITY OF TORONTO)。
もちろんそうでない細菌もあり、細菌胞子や外膜を持たないウイルスに対してはあまり効果がありません。しかし、それ以外のほとんどすべての細菌やウイルスに対してハンドサニタイザーは効果を発揮します。
幸いなことに、コロナウイルスは外膜に包まれたエンベロープ型なので、これは朗報と言えます。
コロナウイルス感染防止にハンドサニタイザーは推奨されている?
はい。たとえば、疾病対策センター(CDC)のホームページでは、COVID-19から身を守るため次のことが推奨されています。
水と石けんが無いときは、少なくとも60%のアルコールを含むハンドサニタイザーを使ってください。手が目に見えて汚れているときは、必ず水と石けんで手を洗いましょう。
ただし、ハンドサニタイザーの中にはアルコールを使っていないものもあるので、ラベルを見て確認してください。
ハンドサニタイザーを使うより手を洗う方がいいの?
そうです。ただし、手が目に見えて汚れているのに洗えない状況では、サニタイザーが応急措置になります。
粘液、汚れ、その他の物質が手に付着していると、アルコールが除菌できなくなります(University of Minnesota)。ですから、手が不潔なときは、手を洗うことが肝心です。
手を洗うときは、どのような種類の石けんを使っても構いませんが(抗菌力が無くても大丈夫です)、20秒間、あるいは「ハッピーバースデー」を2回歌う間、手を念入りにこすって洗ってください。
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Source: UNIVERSITY OF TORONTO,CDC,University of Minnesota
Image: Shutterstock
Beth Skwarecki[原文]