ここ一番の場面でいらない情報まで口走ってしまい、後悔した経験はないでしょうか。
就活の面接や上司との面談、初デートなどの際は、気合を入れてのぞみたいところですが、「脳が活発に活動しすぎていても失敗の可能性が高まる」ようです。
緊張したり脳が興奮したりすると、覚醒水準が高まり「過覚醒」状態になります。メルボルン大学のニュースルーム記事によれば、覚醒水準が高まると、人はオープンになりすぎる傾向があることが研究により明らかになったようです。
恥ずかしい・不愉快な情報までオープンにしがち
研究では、参加者にデートにこぎつけるためのプロフィールを作成してもらいました。
覚醒水準が高まった人とリラックスしている人を比べたところ、覚醒水準が高まった人では自分の恥ずかしい情報や不愉快な情報、より個人的な情報まで自己開示する傾向があったようです。
さらに残念なことに、覚醒水準が高まった人の作成したプロフィールは、リラックスしている人のものよりも魅力的でないと評価されてしまいました。
覚醒水準が高まりすぎているときは、いわば意識の制御が正常に働いていない状態。
結果、悪影響を案じて普段は隠そうとする情報までうっかり開示してしまい、後悔する内容が含まれている可能性が高まるようです。
失敗したくないなら、リラックスをこころがける
覚醒水準が高まりすぎたことによる失敗を防ぐために、気合が入りすぎていると感じたら意識的にリラックスするようにしましょう。
またストレスにさらされることで過覚醒状態におちいりやすくなりますので、普段からのストレスマネジメントで勝負どころにバッチリ備えたいです。
具体的な対策として、以下のような方法を試してみてください。
深呼吸をする:
どこでも即席でリラックスできる方法です。自己開示に失敗したくない場面の直前に、4-7-8呼吸法なんかを取り入れてみましょう。
好きな音楽を聴く:
お気に入りのプレイリストを流してその恩恵を享受しましょう。音楽を聴くことで緊張感が12%低下することがわかっています。
コーヒーの量を減らす:
リラックスするイメージがあるコーヒーですが、カフェインにより覚醒水準を高める飲み物でもあります。勝負どころが控えている日の朝は、いつものコーヒーを抹茶に変更すると効果的です。
普段から十分な休息や睡眠をとる:
ストレスの蓄積は一朝一夕では解消できません。日頃からリラックス習慣をこころがけることでストレスフリーな状態の維持を目指しましょう。習慣化アプリの力を借りるのもオススメです。
ちなみに同研究では、運動直後にも過度の自己開示が起こることがわかっています。
こういった状況ではオープンになりやすいことを自覚し、意識的にブレーキをかける必要がありそうです。
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Source: The University of Melbourne
Image: Shutterstock.com