わざわざ運動をするなら、その効果を最大にしたいと思いますよね。しかし、体のパーツや筋肉はあまりにも多いので、どこから鍛え始めればいいのかがわかりにくいもの。
運動のプログラムは、普通は「体全体」や「体の一部」というような名前がついていませんが、「脚の日」とか「腕の日」というような言い方は聞いたことががあると思います。
あらゆるプログラムは、筋肉を鍛え、強くし、体重を落とすためのものです。しかし、体全体もしくは特定の部位を選んで、意識して運動をするのは簡単なことではないのです。
体全体の運動:効率よく主要な部位を鍛えられる

体全体のルーティンでは、大胸筋、広背筋、上腕筋、大腿二頭筋、腹筋のような、体の主要なすべての筋肉をそれぞれの運動で鍛えます。
1つの動きに、そのような筋肉を多く使う(スクワット、デッドリフト、オーバーヘッドプレスなど複合運動とも呼ばれている)エクササイズを組み込んでいます。
複合運動は、たくさんのエネルギーを必要とし、より多くのカロリーを消費しますが、筋肉を痛めつけるので、通常は各エクササイズのセット間や運動全体での休憩も多く必要です。
メリットは、毎週同じか似たようなエクササイズを複数回やって、同じ筋肉を鍛えると、1つの部位だけを鍛えるよりも体全体が鍛えられるところです。
体全体のルーティンの例には次のようなものがあります(「Starting Strength」より)。
- 月曜:スクワット、オーバーヘッドプレス/ベンチプレス、デッドリフト
- 火曜:休み
- 水曜:スクワット、オーバーヘッドプレス/ベンチプレス、デッドリフト
- 木曜:休み
- 金曜:スクワット、オーバーヘッドプレス/ベンチプレス、デッドリフト
- 土日:休み
ウェイトトレーニングをやり始めたばかりの人、時間がない人、体重を落としたい人などは、体全体のプログラムをやればすべてが揃っています。
初心者は運動の基本を学べる
初心者の場合、このようなプログラムの方が簡単で、主要な複合運動のやり方や、定期的に運動するということを学べます。
同じ筋肉を何度も鍛えることによって、強さや筋力もつくでしょう。実際「Starting Strength」や「5x5」のような、初心者向けの強化プログラムは、強固な土台を身につけるために体全体の動きが中心になっています。
体重を落とすのにも効率的
同じように、ウェイトリフティングを組み合わせたものは、非常に多くの筋肉を使うので、心拍数や消費カロリーが本当に大きく、痩せるのが目的の人にはぴったりです。
時間がない人にもぴったり
運動をする時間があまり取れない人は、より効果的に全身の運動ができるので、週に何度もトレーニングをする必要がありません。たとえば、「Starting Strength」の各運動は、3つのエクササイズをそれぞれ数セットやるだけなので、スポーツジムに何時間もいる必要もありません。
部位ごとの運動:特定の体型に絞るのに効果的

下半身を鍛える「脚の日」というような言い方は、誰もが聞いたことがあるでしょう。このトレーニングをした後は脚がグラグラするような感じがします。
しかし、「脚の日」というのは、体全体を部位ごとに集中して鍛えるローテーション、もしくは「ワークアウト・スプリット」のうちの1日です。
このやり方を使って、1週間のルーティンを分け、各運動の間に特定の筋肉群を集中して鍛えます。
このような運動のやり方では、ローテーションの順番が戻ってくる前に、各筋肉群に回復するだけの時間を交互に与えるので、1週間でトレーニングができる頻度が上がります。
運動をやる部位を分けると、弱い筋肉群だけを鍛える機会ができます。ふくらはぎは強いけど、上半身はそこまで強くないという場合は、上半身を鍛える運動をしましょう。
また、複合運動はさらに効率が上がるかもしれませんが、三角筋後部やふくらはぎのような小さな筋肉群にはあまり手をかけることができません。ルーティンを分けるというのは、たとえば次のようなものです。
- 月曜:ヒップスラスト、ハイパーエクステンション、ルーマニアンデッドリフト、ランジ(大臀筋、大腿二頭筋)
- 火曜:ダンベル・チェストプレス、サイドレイズ、シュラッグ、トライセップ・プッシュダウン(大胸筋、三角筋、上腕三頭筋)
- 水曜:休み
- 木曜:ブルガリアン・スプリットスクワット、レッグ・エクステンション、スタンディング・カーフレイズ(大腿四頭筋、カーフ)
- 金曜:シーテッドロウ、プルアップ、バイセップカール(広背筋、三頭筋、上腕二頭筋)
- 土日:休み
このプログラムに従って、1週間トレーニングすれば、週の終わりには体全体が鍛えられているはずです。これで主要な筋肉群は毎週1〜2回は鍛えていることになります。
このようなトレーニングには、複合と個別のエクササイズの組み合わせも入れることができますが、普通は1日に特定の筋肉群に集中します。
特定の体型に絞ったり鍛えたりしたい場合は、体全体のルーティンよりも、部位を分けたルーティンの方が合っています。
肩幅をがっちりと広くしたいのであれば、肩や胸部のエクササイズをさらにトレーニングに追加しましょう。だから、ボディビルダーは通常、部位に分けたルーティンをやっているのです。
初心者は体全体、中級者は部位ごとのルーティンが理想

体全体か部位で分けるか。ルーティンを選ぶ時は、週何日トレーニングに時間を割けるか、自分のトレーニングの目標、現在の体力や筋力レベルなどを考えましょう。
トレーニングを始めたばかりで、格好いい体型を目指しているなら、体全体のルーティンをやった方がいいです。ある程度経験があれば、ルーティンを部位で分け、特定の筋肉を集中して鍛えてもいいでしょう。
また、両方を少しずつ取り入れたプログラムもあります。たとえば、最初に分けたルーティンをやり、それから最後に体全体を鍛えるサーキットトレーニングを追加して、少し厳しいトレーニングにするのです。
どちらのやり方でも、体を鍛え、筋肉を大きくすることができ、より健康で気分がよくなるでしょう。
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Image: Kirill, Victor Freitas, Chase Kinney((Unsplash), G-Stock Studio/Shutterstock.com
Source: Starting Strength, Stronglifts, YouTube(1, 2, 3, 4, 5, 6)
Stephanie Lee - Lifehacker US[原文]