クリエイティブな仕事をしていると、ワークライフバランスがかなり“ワーク”寄りになってしまう人が多いのではないでしょうか?

仕事にあてる時間、仕事以外の「やるべきこと」にあてる時間、大切な人たちのことを考える時間、休養と回復の時間。さらに、これから取り組む大きなプロジェクトへの時間が必要になったとします。

そんなとき、時間はどこからひねり出すことができるのでしょうか?

時間は盗むもの。突然湧き出てくるものではない

CD Babyのクリエイターであり、意思決定のフレームワーク「it's either a hell yeah, or it's a no」を提唱するDerek Sivers氏は、時間とは盗むものといいます。

自分のつくりたいものをつくるには、たくさんの時間が必要です。時間は突然湧き出てくるものではありません。「自由な時間」から盗まねばならないのです。

それまでにやっていたことは、すべて快適なものだったはず。でも、今から盗もうとしている時間は、快適とはほど遠いものなのです。

Sivers氏が特に指摘しているのが、想像以上に私たちの時間を食いつぶしている「快適な娯楽」です。それは、SNS、テレビ、目的のないネットサーフィンなどなど。

決して、リラックスの時間を全否定しているわけではありません。

ですが、私たちはつい、自分のクリエイティブな作業に費やす「不自由な時間」の代わりに、他人のクリエイティブ作品を消費するという「自由な時間」を過ごしてしまっているのです。

いっぽうで、「不自由な時間」から時間を盗むことも可能です。日々の単純作業の大半は、さまざまな方法で最適化や自動化、場合によっては廃止すらできるのです。

これぞまさに「ライフハック」であり、あなたは今、そのためのサイトを読んでいるというわけです。

時間の盗み方は?

筆者は現在、小説を書いています。そのために毎日、早朝と勤務終了後の各1時間、合計2時間の時間を盗むことに決めました。

「自由な時間」から盗むには

まず、最初の1時間は「自由な時間」から盗みました。1時間早く起きるためには、今までよりも短い睡眠時間で同等の睡眠の質を確保しなければなりません。

そのために、就寝前に「だらだらとネットサーフィン」をしてしまわぬよう、パソコンのシャットダウンタイマーをセットし、寝る前は照明を抑え、室温を下げることで、自身の概日リズムをサポートしています。

おかげで以前より夜中に目が覚めることが減り、健康的な睡眠がとれるようになりました。

「不自由な時間」から盗むには

もう1つの1時間は、「不自由な時間」から盗みました。勤務時間終了後から寝るまでの間に1時間を捻出することとは、仕事を最適化し、集中力を削ぐような中断を減らしつつ、でも効果的な休憩を忘れずに取ることでした。

なぜなら、良質な休憩と良質な作業はとても相性がいいからです。

こうして私は、さらなる1時間を盗むことに成功しました。

「時間を盗む」ことで得られるメリットもある

この手のライフハックには、副次的なメリットがたくさんあります。

まず、短時間で効率的に仕事ができるようになり、また、不安に感じることが減りました

というのも、最近は「1時間も画面をスクロールしていたけど、何をしていたかも覚えていないし、目の前の課題が何1つ解決していない」という最悪の事態がほとんどないのです。

ここで紹介した個人的なライフハックは、誰にでも当てはまるわけではありません(筆者は独り暮らしのフリーランスなので、スケジュールも環境もほぼ自分でコントロールできます)。

でも、クリエイティブな仕事に充てる時間を増やしたければ、何かの時間を減らすしかありません。

それはつまり、そのための時間をいつ、どうやって盗んでくるかを決めることを意味します。

まずは、「何も考えなくていい自由な時間」と「イライラするほど不自由な時間」を見つけることから始めましょう。

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Image: Shutterstock

Source: Derek Sivers(1, 2)

Nicole Dieker - Lifehacker US[原文