冷え込みが厳しくなり、しかも雨の日も多い今日この頃。スーツの上に重ねるコートが欠かせなくなりました。
クラシカルなトレンチコートやチェスターコートも魅力的ですが、冷たい雨の日でも頼りになるのが、防水素材のコート。アウトドアブランドながら、街用として十分な機能性を誇り、デザインも洗練された秀作をここに集めました。
上質なカシミアウールやコットンギャバジンのコートは、それだけ風格ある大人を物語るのに最適なコート素材であることに間違いはありません。ただし、慌ただしく街を駆け回り、オフィス以外でも仕事をこなす現代のビジネスマンにとってはハードルが高いのも事実。
高額で着用できる天候や着こなしが限られてしまうクラシカルなコートよりも、実用性を重んじるのであれば、防風性と防水性に優れた機能的なコートを優先すべきかと。
とはいえ、機能を重視するがあまり、ビジネスとは程遠い派手なカラーやデザインは避けたいもの。スーツの上に着用しても違和感がないシンプルなデザイン、アウトドアを出自とする利点を活かした街仕様=シティスペックのコートに着目。防水透湿素材の多くは、防風性も併せ持っているので、真冬でも予想以上に暖かく、かさばらないという利点もあります。
中には専用ライニングがセットになったデザインもあり、夏以外ずっと愛用できる優れものも多数。それではさっそく、紹介していきましょう。
1. インナーもフードも着脱可能で着回し自在な「エーグル」

フランス生まれのアウトドアにインスパイアされたライフスタイルブランド「エーグル」。特にラバーブーツで女性に人気のブランドですが、メンズにも秀逸なアイテムがありました。
こちらの「メンズ 透湿防水 2in1 ステンカラー コート」は、“MTD=マイクロ テック デベロップメント”と呼ばれる機能を持ち、優れた防水性と防風性と透湿性を兼ね備えた独自のプロテクション構造。ハリ感があって、薄いのに街用としては十分な機能を発揮してくれます。
スーツの上に着用するのに適した、シンプルなステンカラーのデザインで、ニットキャップのまま被れる大きなフードは取り外し可能。さらに中綿入りで着脱可能なインナーベストも装備しているから、真冬はもちろん、来年の梅雨時期にも対応するので、長いお付き合いになりそう。
価格3万9000円/エーグル
2. 鉄板のゴアテックス®を使用した「ザ・ノース・フェイス」

世界でもっとも有名な防水透湿素材である、ゴアテックス®を使用した、「ザ・ノース・フェイス」の「ボールドフーデッドコート」。2レイヤーのため、しなやかな着心地が特徴。スーツやジャケットの上に重ねることもできる絶妙なフィット感があります。
左右のフラップ付きポケット以外は、何も追加しないミニマルさが都会的。袖口のアジャスターベルト、フードのフィット感を調整するドローコード、左胸の内側には財布など貴重品の収納に適したジッパーポケットを装備しています。
ミニマルな面構えからは想像できない、機能性を高める工夫が随所にあしらわれています。ブランドロゴすら排除したミニマルさは自信の現れでもあるのでしょう。
価格4万2000円(ザ・ノース・フェイス)ザ・ノース・フェイス スタンダード
3. 休日はバック要らずの「コロンビア ブラックレーベル」のステンカラー

ステンカラーコートをベースに、マウンテンパーカの特徴である大きなマチ付きポケットを追加した、「コロンビア ブラックレーベル」の「アイオア フォレストコート」。スマホの収納に便利な止水ジッパーのポケットを加えることで、ベーシックながらも、リミックス感が面白い1着に。
シェルには撥水性のあるコットンとポリエステルの混紡素材と、防水透湿機能を有したコロンビア独自のオムニテック素材を組み合わせています。
比翼仕立てのフロントの下にはダブルジッパーを配しており、その日の気温とレイヤードに合わせて開き具合を調整できます。防風性も高いので、紡毛素材のスーツであれば真冬でも十分快適に過ごせます。
価格4万8000円/コロンビアスポーツウェアジャパン
4. インナー付きでコスパNo.1の頼れる「モンベル 」の1着

こちらもシンプルなステンカラーのデザインで、取り外し可能な「ダウンライナーコート」。スーツの上からの着用を考慮したシルエットで、余計なディテールを削ぎ落とすことで、ビジネスシーンでも違和感のない仕上がりに。
素材には世界最高レベルの撥水加工であるポルカテックスを施した、極細のバリスティックナイロン糸による生地を採用。軽量でしなやかでありながら、驚くべき保温性と撥水性を誇ります。
パッカブル仕様のライナーはジッパーで簡単に着脱でき、シェルだけでレインコートとしても活躍してくれそうです。冷え込みが厳しくなる今から、天候が不安定な夏前まで手放せない1着になるでしょう。
価格2万3800円/モンベル
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強雨の中での長時間の外出でなければ、これらの4着で十分快適。重くてかさばるコートと違って、薄くて軽いから、エアコンの効いた電車内などではさっと折りたたんで手に持ってしまえばいいのです。
取り外し可能なライナー付きか、それとも世界的な知名度を誇るゴアテックス®︎を優先するかで、選び方は違ってくるでしょう。
しかし、いずれも、ビジネスでも遜色なく使えるベーシックなデザイン、アウトドアで磨かれた機能性を存分に発揮してくれることは、4点すべてに共通しています。
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Image: 多田悟
Source: エーグル , ザ・ノース・フェイス , コロンビアスポーツウェアジャパン , モンベル