ファッションアイテムの中でもっとも目立たない存在ながら、絶対に欠かせないものといえばアンダーウェア。多くの男性があまり意識せず買い足していくのでしょうが、ちょっと待った! 男性用アンダーウェアはここ数年で驚くほど進化しているのです。
男性用アンダーウェアとしての主な種類は、ブリーフ、トランクス、ボクサーに大別されます。小学生の頃に穿いていた白ブリーフを、大人になっても穿き続けている男性はごく少数派で、ほとんどの男性がトランクスかボクサー、もしくはその中間のタイプでしょう。
ここ日本ではトランクスは布帛の物を指し、ジャージー素材のものをボクサートランクスと呼んだりしますが、それはどうやらローカルルール。欧米などではより単純、裾なしがブリーフ、裾が長めのものをボクサー、その間をトランクスと呼んでいるようですが、裾の長さに関する明確な規定はないようです。しかも、各ブランドで呼び名が変わるのです。
呼び方問題はさておき、世界的にも日本でもシェアが高いのは「ボクサーブリーフ」と呼ばれる、腰と裾にゴムリブがあって、伸縮性のあるジャージー素材、股間をある程度ホールドするタイプ。多くの量販店では、2〜3枚セットで1000円程度で販売しています。結局は消耗品だし、普段は家族や恋人以外には見えないものですから、そこそこの品質で安いものを優先するのが普通でしょう。
しかし、ここ数年で素材が飛躍的に向上し、股間のホールド感を工夫した立体的なデザインが登場。カルバン・クラインをはじめとする90年代後半くらいから急激に広まったボクサーブリーフが、次なるステージへと進化しているのです。今回はそんな進化したボクサーブリーフの快適さを存分に味わえる4枚を厳選しました。
1. 天然素材から生まれた革新的な滑らかさの「タニ」

30年以上に渡って、高級ブランドの下着生産を手がけていたファクトリーが、1998年に立ち上げた実力派ブランド「タニ」。こちらの「SILKTOUCH MEN’S BOXER」はシルクより一本一本の繊維が軽い、マイクロモダールエアーを使用。このモダールは化学繊維ではなく、オーストリアのブナの木から生成された100%天然繊維だというから驚きです。繰り返し洗濯しても滑らかさが保たれ、ゴムの劣化もほとんどありません。
価格3400円(税別)/タニ
2. 防臭・防菌に加えて疲労回復効果も発揮する「アンダーアーマー」

フィットネス好きやシリアスランナーには、当たり前となったコンプレッションインナー。特に高い人気を誇るアンダーアーマーによる「UAリカバー ボクサージョック」は、身体の熱を遠赤外線エネルギーとして反射。部分的な血流を高めて筋肉に送られる酸素量を増やす機能があり、疲労回復に効果的。素材は4WAYストレッチで、速乾性に優れた素材で汗をすばやく発散してくれます。
価格5000円(税別)/アンダーアーマー
3. 高級下着の定番素材であるシルクを日常使いする「モンベル」

汗を素早く吸収・拡散させる機能を持ち、常にさらりとしたスムーズな肌触りが得られるのが、モンベルの「スペリオシルク LW トランクス Men's」。世界最古の天然高級繊維であるシルクを使用し、人の肌に近いタンパク質組成のため保湿機能も備え、これからの季節に不快な静電気も起きづらいのが特徴です。日本が誇るアウトドアブランドがあえて下着に進出するだけあって、そのこだわりと実力に偽りなし。
価格4800円(税別)/モンベル
4. ホールド感のある「マイパッケージ」

トランクスが下火になった理由は、その開放感と裏腹に、不安定感がありました。とはいえ、定位置に押さえ付けるブリーフも窮屈。そこでマイパッケージが独自に生み出したのが、「マイパッケージ・テクノロジー」。こちらの「WEEKDAY SOLID BLACK」は、立体裁断による袋状の個室が最適なホールド感を実現。通気性と耐久性に優れた素材で蒸れも軽減してくれます。
価格3800円(税別)/チャーリー
日本にボクサーブリーフが登場してから、20年が経過して驚くべき進化を遂げているのがお分かりでしょう。衣替えをする今こそ、アンダーウェアを新調して、最高の心地よさで1日を始めてみませんか? ちょっと高いけれど、いったんこの気持ち良さを体感してしまうと戻って来られなくなるはず!
Image: 多田悟