- 私はこれまでに3回仕事を変えた。
- 大きく異なる仕事をすることで、キャリアを変えることが何を意味するのかについて、6つの重要なことを学んだ。
- すべてのスキルが応用可能というわけではないが、職業の旅の中で、経験はそれぞれの機会から得られる重要な財産となる。
大学を卒業して1年も経たないうちに、私はロサンゼルスの大手エンターテインメント企業で中間管理職になる道を歩み始めた。
出張に行ったり、業界の幹部と会ったり、新規事業の大規模な買収計画を手伝ったりしていた。
しかし、私の部門のトップが架空請求による横領事件で逮捕され、すべてが崩壊した。
同僚と私はショックを受けた。
私の部署はすぐに閉鎖され、私は失業した。
私はその時まだ20歳代前半で、履歴書に書くこともなかったので、前の仕事と同じ責任と報酬の別の仕事を見つけることはできなかった。
そこで私はプライドを捨て、近くにあるタレント事務所のアシスタントの職に就いた。
そこで短期間働いた後、別の会社で何年か働き、私はついに3度目の転職を決意し、フリーランスのライターとして働くようになった。
それは自由と恐怖を伴う決断だったが、私にとって最善だったと思えるようになった。
今になってみると、これまでのキャリアにどれだけ不満があったかがわかる。
私が複数のキャリアを歩んだおかげで学ぶことができた、仕事に関する6つの重要な事柄を紹介しよう。
仕事を辞めるまで、自分の仕事が充実していなかったことを知ることはできなかった。

仕事が大好きだという人々の話を聞いたとき、私はいつも少し戸惑った。
もちろん、彼らにとってはうれしいことなのだろうが、少し疑わしいところもあると思っていた。
何度か転職した後、私は職場やそこのカルチャーを嫌っていて、ないものねだりをしていたんだとわかった。
10年近く自営業をしてきたが、ほとんど午後7時より前に家に帰っている。
以前の仕事でそんなことをしたら、その日は解雇されていただろう。
スキルは次の仕事で生かせるわけではないが、すべての経験は生かせる。

他の労働者と同様に、私は長年にわたって、自分の仕事に関連する知識を蓄積してきた。
まったく異なる仕事に就くと、その多くは役に立たなくなった。
しかし、経験は次のキャリアへ常に応用できる。
外国の出来事について調べたり、異なるタイプの人たちと一緒に作業したり、複数のプロジェクトを同時に管理したり、といった私がこれまでに磨いてきた能力は、貴重な財産となっている。
仕事を辞めた後は、ほとんどの仕事仲間と関係を維持することはできないが、それでも問題ない。

芸能事務所で働いていた頃、会社には6、7人の親しい友人がいて、同じ業界の他の会社で働いている何人かの人たちとも親しくしていた。
私たちはお互いの家で遊んだり、バーやショーに行ったり、週末にはビーチバレーをしたりした。
職場ではジョークやおしゃべりが絶えなかった。
しかし、エンターテインメント業界を去ってから1年もたたないうちに、私はこのうち4、5人としか話をすることがなくなった。
そして数年後の今、私は何人かとゆるやかに接触しているが、かつての仕事上の友人で生涯の友人になったのは一人だけだった。
辞めてすぐに何人かの人と連絡が取れなくなってしまったのは驚きで、少し悲しくなった。
結局のところ、仕事仲間とランチをするために仕事に行っていたわけではないということだ。
多くの企業は従業員をコントロールしようとしすぎている。

業務を円滑に進めるためには、職場には一定の仕組みが必要だ。
しかし今、外部の視点から見ると、多くの企業が従業員をコントロールしようとしすぎていることがわかる。
前職では、一日の休暇や歯科医に行くための数時間の休みを取りたい場合、最低でも2つの用紙に記入する必要があった。
人事部と何回もやり取りが必要で、もし長期休暇を取る場合には、数週間前から計画する必要があった。
高熱が出て、帰宅しなければならなかったことに罪悪感を覚えたことがある。
私は次のように言おうと考えた。
「すみません、聞いてください、視界が泳いでいて、汗をかいて震えていて、今は何も考えられません。家に帰ってもいいですか? もちろん、私の仕事をカバーしてくれる誰かをメールで見つけます。それがまさに今心配していることですから…」
時間の使い方は計り知れないほど重要だ。

最近の労働時間は、1日6時間、時には5時間だ。
しかし、会社でフルタイムで働いていたときよりも多くの仕事をこなしている。
昔の1週間分の仕事を1日ですることもある。
朝9時半から午後7時まで、数年間働いて、時間の大切さを学んだ。
今では、デスクに座っているときはとても集中していて、コーヒーと果物をひと切れ食べるなど、ほんの数回の短い休憩で仕事をしている。
そうすれば、プロとしてやるべきことをやって、それから人生の他のすべてのことに取り組むことができる。
本当に探していない限り、壁に書かれた文字を見つけるのは難しい。

長年ハリウッドのエージェンシーで働いてきた私は、この分野で二度と仕事をしないという意識的な選択をした。
しかし、もし私の最初のキャリアが上司のスキャンダルによって中断されなかったら、仕事に対する情熱がなかったにもかかわらず、私は決して辞めることはなかっただろう。
満足感は得られなかったが給料は良かった。
快適なカーペットがなくなって初めて、自分がいるべき場所ではないことに気付いた。
それを認識するには転職が必要だった。
あわせて読みたい
Image: Steven John, Flickr, Getty Images
BUSINESS INSIDER JAPANより転載(2019.09.12)