敏腕クリエイターやビジネスパーソンに学ぶ仕事術「HOW I WORK」シリーズ。今回は、アメリカのテレビドラマ『クリミナル・マインド』(邦題:『クリミナル・マインド FBI行動分析課』)シリーズにレギュラー出演した女優であり劇作家でもあるカーステン・ヴァングスネス(Kirsten Vangsness)さんの仕事術です。
カーステン・ヴァングスネスさんは、CBSの『クリミナル・マインド』というドラマにペネロープ・ガルシアというハッカー役で出演していた頃、まだ複数のアルバイトを掛け持ちしていました。
当時働いていた劇場に、今は劇作家兼俳優として携わっています。キャリアやお気に入りのブレット・ジャーナルというアプリ、共同オーナーをしている蒸留酒製造所で皿洗いをしたりテーブルを拭いたりすることが好きな理由について話しを聞きました。
現在の職業:劇作家、女優、蒸留酒製造所のオーナー、慈善活動家
現在のPC: 1年ぐらい前からApple
現在の携帯端末:iPhone
仕事の仕方を一言で言うと:不完全でも良しとする
仕事を掛け持ちすることになった経緯

── まず、略歴と現在の仕事に至るまでの経緯を教えていただけますか?
私は、自然センターの仕事、公立学校の代用教員、殺人ミステリーシアターの仕事などを掛け持ちしている売れないアーティストでした。
なるべくオーディションを受けるようにして、ダブル主演の新番組のオーディションに合格しました。
その後は、ご存知の通り、同じシリーズのレギュラーになりました。それが『クリミナル・マインド』シリーズです。
『クリミナル・マインド』は15シーズンも続くことになり、私はこのシリーズに出演しながら劇作家の仕事も続け、ロサンゼルスの「Theatre of Note」のボードメンバーになりました。
また、2016年に親しい友人たちと組んでサンタモニカにある蒸留酒造所「Blinking Owl Distillery」の共同所有者になりました。
基本的には、多くの機会に対して「YES」と言ったおかげで、今日の私があります!
仕事の仕方や必要なツールについて
──最近の1日の流れを教えてください
昨日は、起床してワークアウトをしました。
ワークアウト中に頭に浮かんだことをテキストメッセージやボイスメールにして自分宛に送ります。
その後、「テレビ用の服」を着ました。これは普段の服装とは違います。普段は他人から写真を撮られる心配が無い服装にしています。
ポッドキャストのインタビューに行き、エジンバラ・フェスティバル・フリンジで行う2つの演劇について話し、帰宅するために運転しながら仕事の電話を何本かかけました。
自分の演劇のプロデューサーや俳優たちと話をして不安を解消しました。家に着いたらメールのチェック。
「Blinking Owl」の製品流通を助けてくれている、台湾の知り合いとメールでやり取りすることにしばし時間を割きました。
それからリハーサルのために「Theatre of Note」に歩いて行き、脚本家の立場で衣装デザイナーと確認をして、俳優の立場で衣装を試着して、制作会議に行きました。
最後に、自宅に戻り、今執筆中の女性の一人芝居『MESS』を数カ所書き直してから、就寝しました。
── 「これがないと生きられない」というアプリ・ソフト・ツールは?
私はボイスメモをかなり使います。
曲や物語の着想を書き、誰と何を話し合わなければならないかもボイスメモに残します。私の仕事は基本的に人間になる方法を学び、人間について書くことです。
それから、日記や最近取り入れたバレット・ジャーナルがないと生きていけません。あと、ステッカーが大好きなので、ミセス・グロスマンのステッカークラブの会員になって喜んでいます。
── 仕事場はどんな感じですか?
私の場合は、どこでも仕事場になります。
どこに行くときも仕事をするとき必要なものを詰め込んだバックパックを1つか2つ持って行きます。
たとえば、『クリミナル・マインド』の台本を覚えようとしているときは、蛍光ペンがたくさん必要ですし、そういうときは歩き回りながら覚える癖があるんです。
ですからバックパックの中身を広げる広いスペースが必要になります。仕事の流れが順調であってもそうでなくても、精神的には全然影響を受けないタチです。
仕事術やライフハックについて
── お気に入りの時間節約術やライフハックは何ですか?
人に任せることです。Gay Hendricks著『The Big Leap』という本を読んだのですが、この本の著者は、特出して優れた領域、うまくできる領域とそうでない領域について論じています。
私はうまくできない領域に入るものがたくさんあるので、この本が訴えたいことがとても良くわかりました。
私が相当長い時間をかけないとできない作業を、短時間で私よりうまくできる人たちがいます。ですから、私が苦手なことを上手にできる人たちを採用して埋め合わせをしています。
適任者に任せること、そして、自分の意見やニーズに合わせてプロジェクトをカスタマイズすることが大切なのです。
──仕事場で採用しているプロセスで、興味深いもの、珍しいもの、こだわりがあるものがあれば教えてください
仕事中の私は、常に3種類の飲み物が必要です。
1つはカフェインを含む飲み物。もう1つはカフェインレスの飲み物。そして水です。水は必ず手の届くところにおいておきます。
── どんな人たちからどのように仕事を助けてもらっていますか?
私は、アシスタントに現在進行中のことをすべて伝え、アシスタントがそれを整理して全部実現させてくれるので助かっています。
広報担当者は、私に予定通りに仕事をさせてくれて、私が普段自分で思い付けないようなアイデアを思い付いてくれます。
マネージャーとビジネスマネージャーは、私の生活上のことをチェックしてくれるので、私は自宅で毛布にくるまって引きこもりにならずに済んでいます。
こういう素晴らしい人たちがみんなで毛布の中をのぞきこんで、「やあ、カーステン、しなければいけないことはこれだよ」と言ってくれるおかげです。
──ToDoはどうやってトラッキングしていますか?
スマホのCalendars 5を使っています。あとはバレット・ジャーナルですね。
休憩の仕方について

──どのように充電したり休憩していますか?
読書、スープ作り、日記を書くこと。楽しいダンスパーティも大好きです。
──仕事の合間に何をするのが好きですか?
週末にBlinking Owl Distilleryに行くことです。テーブルを片づけ、皿を洗い、近所をぶらついて、楽しんでいる人たちをみんな連れてきます。
──今、何を読んでいますか? おすすめの本はありますか?
制作中の演劇用のリサーチの一環として、今、クレオパトラの伝記と女性の「性的反応」に関する本を読んでいます。Gay Hendricks著『The Big Leap』はおすすめの一冊です。
挑戦中の課題、今までで最高のアドバイスについて
──今日あなたがされたのと同じ質問をしてみたい相手はいますか?
ニール・ゲイマン(イギリスの作家)さんです。
──これまでにもらったアドバイスの中でベストなものを教えてください
芸術作品に出演している自分でなく、自分の中にある芸術を愛せ。
──挑戦中の課題はありますか?
落ち着いてドタバタしないようにすること。
あわせて読みたい
Image: Lifehacker US
Source: Theatre of Note, Blinking Owl Distillery, TDF, Amazon, Readdie
Nick Douglas – Lifehacker US[原文]