赤ちゃんの一年は、大人の一年とは違います。生まれたばかりの子どもは、ものすごい速さで日々、変化していきます。
娘が生後間もないころ、夫と私は毎朝のように、「ほら、昨日とはもうぜんぜん違うよ」と言い合ったものでした。
このようにパラパラ漫画みたいなスピードで成長する子どもを抱えた親なら誰でも、仕事に出かけるのがつらくて仕方がないはずです。なぜなら子どもの大事な瞬間を見逃している気がするから。
もしあなたがいま、そうした罪悪感や喪失感に苦しんでいるなら、時間を違った視点から考えてみるといいかもしれません。
働く親は「今日と20年後」を想像してみるといい
コンサルティング会社Workparentの創設者でCEOでもあるDaisy Wademan Dowling氏が、Harvard Business Reviewで「働く親のためのサバイバルガイド」をまとめていて、そのなかで、「今日と20年後」という考え方を紹介していました。
育児休暇が終わったばかりだと、職場にいても子どもが恋しくて仕方がないはずです。そして、この状態が半年、一年と続くことを考えると、絶望的な気持ちになるでしょう。
こうした中期的な時間にフォーカスして寂しさを募らせるかわりに、超短期と超長期に視点をずらしてみてください。
あなたは今、子どもに会えない寂しさに打ちひしがれていますが、数時間後には帰宅して、赤ちゃんの顔を見ることができます。
そして、将来、今から何年か後、あなたの背中を見て育った子どもが、粘り強さや、仕事に一生懸命に取り組むことの大切さを、しっかりと学んでくれたことがわかるでしょう。
働く親なら誰でも、子どもが初めて歩く瞬間に立ち会えなかったら?自分よりベビーシッター(保育士さん)に懐いてしまったら? というような不安にかられるものです。私だって同じ。
「仕事は、子どもの将来によい影響を与える」と考える
でも、子どものそばにいられない数時間のことばかりに意識を向けると、ますます苛立ちが募るだけ。
Dowling氏は、子どもを想う気持ちの大きさをしっかりと受け止めたら、意識を良い面へと向け直すことを勧めています。
今日、家に帰れば子どもとゆっくり過ごすことができます。そして、あなたがいま仕事をがんばることで、子どもの将来に良い影響をもたらすことができるのです。
そう考えれば、仕事に対して充実感と目的意識を感じられるようになるはず。
大切な瞬間は、今だけではない
親の仕事が子どもに与える影響に関する調査を行った、ドレクセル大学のJeff Greenhaus氏とウォートン・スクールのStewart D. Friedman氏は、「親が仕事のことを、チャレンジや創造、喜びの源泉とみなしている子どもほど、精神的に健康である傾向が見られた」と語っています。
あなたが初めて子どもを持った親なのだとしたら、すべての瞬間がとてつもなく大切な瞬間に思えるかもしれません(そうでないとは言っていませんよ)。
ただ、あなたと子どもにとって、大切な瞬間は、今だけではないということもまた事実です。
ふたりにとって、親子としての長い長い人生の始まりにすぎません。そのことにぜひ、思いを馳せてみてください。
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Image: Shutterstock.com
Source: Harvard Business Review(1,2)
Michelle Woo - Lifehacker US[原文]