2016年7月17日掲載記事を再掲しています
運動をすることによって記憶力が向上すると長い間考えられてきましたが、最新の調査結果によると、このメリットを最大限生かすには、少し時間をおいてから身体を動かすのが最善の方法だそうです。
研究結果で判明したこと
学術誌「Current Biology」に掲載されたこの研究では、ボランティアの人たちを対象としていろいろな写真で物体がどこに配置されているか見せ、それを記憶してもらいました。
そして、あるグループにはすぐに35分のあいだ運動するよう求め、別のグループには4時間後に運動をしてもらい、残りのグループにはまったく運動しないようにしてもらったのです。
フォローアップテストと脳スキャンのため、彼らに2日後に再度集まってもらったところ…
研究者たちは、時間差を設けて運動をしたグループの連想記憶がより優れ、記憶の呼び出しに関連する脳の動きもより活発であったことがわかりました。
それ以外のグループでは、ほとんど、またはまったく改善が見られませんでした。
学びを記憶するには「時間差で軽い運動をすると良い」
ですから試験前の詰め込み勉強、スピーチやプレゼンの原稿の暗記、さらには講義で学んだことを忘れないようにする場合、少し時間をおいて、その日のうちにちょっとした運動をするのがいいでしょう。
運動するのは、何も4時間後である必要はありません。
こちらの研究者たちは、何時間後に運動するのが最適かについては確認できていませんが、何かを学習した後35分~4時間後くらいではないかと彼らは考えています。
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Image: Shutterstock.com
Source: Physical Exercise Performed Four Hours after Learning Improves Memory Retention and Increases Hippocampal Pattern Similarity during Retrieval, Current Biology via Mental FlossPatrick Allan
Patrick Allan[原文:You're More Likely to Remember Something If You Exercise a Few Hours Later]