働き方の多様化や、リモートワークの普及にともなって、私たちの”住む場所”に対する意識が変化していくかもしれません。
日本でもいよいよサブスクリプション型のコリビング(Co-Living)サービスが始動しはじめ、多拠点生活が実現可能な環境が整いつつあります。
なかでも、4月から開始予定の「ADDress」は、楽しみなサービスの1つです。
国内各地の拠点に定額で暮らせる「ADDress」

ADDressに会員登録すると、国内各地にある拠点の寝泊まりできる個室と共有スペース(リビングやキッチンなど)が自由に利用できるようになります。
住みたい放題の年間会員が48万円(4万円/月)から、月間会員なら5万円からという低価格設定。しかも追加料金なしで、家電やWi-Fi、アメニティの利用もできて、光熱費も含まれているというから驚きです(一部地域物件は光熱費別途)。

利用の予約は専用サイトから行い、写真や詳細情報、空室状況を確認できるようになるそう。
現在決まっている4月オープン予定の拠点は、千葉県南房総市、一宮町、神奈川県鎌倉市、静岡県南伊豆町、福井県美浜町、東京都渋谷区、品川区など11カ所。

利用会員と同時に物件を活用したい方や運営したい方の募集も行っており、サービスの拡充が期待できそうです。
空き家や商店街を再利用、地域の活性化になる

ADDressは、また都市に集中しがちの人口に流動性を与えるのにも一役買ってくれそうです。
もともと少子高齢化や地方での空き家の増加といった課題を解決すべく立ち上がった同サービスですので、物件には空いた古民家や別荘以外にも商店街の空き店舗なども含まれています。
こうした物件をリノベーションにより再生。身一つで訪れる利用者にも過ごしやすい環境を用意してくれています。

会員同士の交流も楽みの1つ。情報交換や刺激を得る場として機能しそうです。また地域に暮らす物件の管理者(家守)さんとの関わりは、地元を楽しむために貴重な体験にもなるはず。
4月にサービス開始予定のADDressは、現在Makuakeにて第1期の入居者やサポーターの支援を受付中です。
他にも注目したいコリビング・サービス
・HafH(ハフ)
「ADDress」のような、多拠点生活を後押ししてくれるコリビング・サービスは他にもいくつか始動していて、長崎発の「HafH(ハフ)」には注目しておきたいところです。
全国拠点を24時間お好きなときに利用できる「いつもハフ」以外にも、月に10日まで利用できる「ときどきハフ」も用意、ライフスタイルに応じてプランが選べそうです。
会員料金は、いつもハフが月額8万2000円から、年額98万4000円から、ときどきハフが月額3万2000円から、3カ月で9万6000円からとなっています。
海外にも拠点設立を計画していて、3月のサービス開始に向けてマレーシアとクアラルンプールを準備中とのことです。
・Hammosurfing(ハンモサーフィン)

徳島県美馬市に本拠を置く「Hammosurfing(ハンモサーフィン)」は、よりプロジェクト指向が強いコリビング・サービス。
それぞれが専門性を持ち寄る、プロジェクト型のワークスタイルが日本でも広がりつつありますが、ハンモサーフィンはクリエイター同士がつながるための貴重な役割を担ってくれそうです。
会員料金が月額1万800円から、年額8万4000円からとリーズナブルなのも特徴。利用条件はオーナーにより異なるようですが、基本アメニティや枕カバー、寝具などは持参となっています。
現在オーナーも募集中。順次サービス拡大予定となっていて、うれしいことに共有スペースを登録すると、会員料金なしでサービスが使えるようです。
ハフについては、第一段階の会員の募集は締め切っていて続報を待つ必要がありますが、ハンモサーフィンは会員登録受付中ですので、ご興味ある方は公式ページをチェックしてみてください。
今後は、ノマドワーカーやモバイルボヘミアンといったスタイルが、マイノリティではなくなっていくはずです。それなら住まいも、働く場所も、1ヶ所にこだわらず全国を居住地にしてみるのもありでしょう。
またご察しの通り、各サービスの拠点には移住者を積極的に受け入れている地域も多く、当該地域への移住を計画している方のお試し体験としても利用できるのではないでしょうか。
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