• 表面上は素晴らしく思える求人には、仕事環境が劣悪だったり、何か実際と違うことがあったり、あるいは詐欺の可能性すらある。
  • 2人のキャリア専門家が、念願の仕事の採用通知が危険なものかもしれないことを示す、10の警告サインについて語った。

何カ月にもわたる、下調べ、応募、面接を経て、ついに念願の仕事の採用通知を受け取ることに勝る安堵感はない。

新卒で最低限の職務経験しかないのに、採用先は10万ドルを超える給与、週に1度の在宅勤務、そして目標を達成した時にはメキシコへの旅行を約束してくれた。

連絡はいつもあなたからで、面接もまだだが、先方はあなたの採用にとても関心を持っているようだ。やる気あふれるあなたは、あとは採用通知にサインするだけ。

書類はまだ送られてきていないけど問題ない。電話で社会保障番号と銀行口座を伝えればいい。良い話だろうか?

ノーだ!

似たような状況になった時のために、この極めて酷い採用プロセスの例には、多くの警告サインが存在することを知っておいて欲しい。

あいまいさ、口頭での約束、採用への熱心さ、早い段階での個人データの提供には注意することが重要。

これらは採用先が詐欺を働いている、仕事環境が劣悪、あるいは何か実際とは違っていることを示している可能性がある。

2人のキャリア専門家が、念願の仕事の採用通知が危険なものかもしれないことを示す、10の警告サインを教えてくれた。もし当てはまったら、何としてもその話から逃げて欲しい。

1. 給与が高過ぎる

給与があまりにも高いのは、仕事の内容が実際とは違っていることの典型的なサイン、とキャリア専門家のアイリーン・シャラガ(Eileen Sharaga)氏は語った。

「これは、仕事環境が劣悪で、誰も働きたくないことのサインかもしれない。採用に必死になっている可能性があり、すぐに問題に直面することになるだろう」

2. 口頭で約束する

電話をかける女性
Image:ANWAR AMRO / AFP

口頭で約束するが、書類にはしない企業は避けるべき。ほとんどの場合、その約束は守られない」とシャラガ氏。口頭での約束には物理的な証拠が残らない。企業が約束を守らなかったとしても、企業は責任を問われない。

3. 詳細があいまい

あなたの質問に答えない。これは警告サインの可能性が高い

職務内容、仕事環境、勤務開始日、あるいは10年後の方針に関する質問などだ。シャラガ氏によると、あいまいさは組織の混乱や不安定さを表している。

4. 採用に意欲的過ぎる

「あなたをしきりに採用したがっている企業は、採用通知に対する返事をすぐに欲しがり、すぐに働き始めて欲しがる」とシャラガ氏。

「これは企業が採用に必死になっていて、適切な人材を見つけ出すための精査を怠っていることのサインと言えるだろう」

キャリアズ・ダン・ライト(Careers Done Write)の公認プロフェッショナル履歴書ライターで公認キャリアコーチのデブラ・ウィートマン(Debra Wheatman)氏によると、

正当な理由のもとに採用活動を行っている企業は、応募者と複数回面接を行い、求める条件にふさわしい人に採用通知を送る。

そのうえで、すぐに決断を迫るのではなく、応募者に次のステップについて考える時間を与える。

5. 正式な面接がない

ソファーで電話をかける男性
Image: Scott Raymond/Flickr

フォーマルな対面形式の面接は、企業の意図や職場環境を把握することに役立つ。

「私のクライアントの1人は、売上が驚異的に高いフランス企業からオファーを受けた。その企業はアメリカに事業を拡大中と述べ、対面での面接はなかった。代わりに電話面接を行い、採用プロセスを進めるためにと、彼女に個人情報と社会保障番号を要求してきた。これは未遂に終わった詐欺の一例。対面面接なしで仕事のオファーを受けることは絶対に避けた方が良い

とウィートマン氏は語った。

6. いつもあなたから連絡している

パソコンを見る若い女性
Image: Getty Images

ウィートマン氏によると、いつもあなたから連絡している場合は概ね、企業に問題がある

「社内が混乱していて、従業員に対する敬意があまりないことのサインだろう」

7. 離職率が高い

「離職率が高いことには多くの理由が考えられる。未経験レベルの従業員を採用していたり、最低賃金で雇用していたり、他の企業が同じ仕事に対してより良い給与を提示していたり」とシャラガ氏。

「もし、高い離職率が下手なマネジメントや劣悪な仕事環境が原因ならば、別の企業を検討すべき

8. 早い段階で個人データを求める

個人データカード
Image: Reuters/Ho New

「まだ採用が決まっていない採用プロセスの早い段階で、社会保障番号や銀行口座を求める企業は、詐欺を行っている可能性がある」とウィートマン氏は述べた。

「こうした個人情報は、機密情報であり、慎重に扱うべきもの。社会保障番号が誰かの手に渡ってしまったら、その問題に一生悩まされることになるかもしれない」

9. お金を求められる

「仕事を始めるためにお金を求められたら、すぐに疑った方が良い」とウィートマン氏。

同氏によると、事業を立ち上げるために、いくらかお金を前払いして欲しい、そうすれば高い給与を出すことができるなどと企業が言うケースもある。

採用プロセスの中で、いかなるお金も出すべきではない」と同氏は付け加えた。

10. 直感が警告している

何かが直感的におかしければ、気づくはず」とウィートマン氏。「もし、採用プロセスの途中で何かを感じたなら、ほぼその直感は正しい。別の企業を検討すべき」


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[原文:10 warning signs a job offer is too good to be true, according to career experts

BUSINESS INSIDER JAPANより転載(2019.01.27)