敏腕クリエイターやビジネスパーソンに学ぶ子育て術「HOW I PARENT」シリーズ。今回はCNNでドキュメンタリーのホストを務めるリサ・リンさんの子育て術です。

リサ・リンさんって何をしている人?

リサ・リン(Lisa Ling)さんはCNNで「This is Life with Lisa Ling」というドキュメンタリーシリーズのホストを務めています。

今週末始まったシーズン5では、性差流動性、スクリーン依存症、親権争い、毛皮などのテーマを探求して、アメリカ各地を飛び回ります。

普段は夫と2人の娘(ジェットちゃんとレイちゃん)とロサンゼルスの自宅で暮らすリサさんの子育て術を聞いてみました。

氏名:リサ・リン

居住地:ロサンゼルス

職業:CNNの「This is Life with Lisa Ling」のホスト

家族構成:夫のポール、娘のジェット(5歳)とレイ(2歳)。

2人の祖母たちが毎日家に来てくれる上に、夫の妹のアンが我が家に同居していて、子育てを手伝ってくれています。まさに一家を上げて子育て中です。家族のサポートがなければ、私は大好きな今の仕事ができなかったと思います。

──普段の朝のルーティンはどんな感じ?

カオスそのものです。

娘たちを二段ベッドに移して1カ月経ちますが、まだ完全に慣れていません。結局、夜中に娘たちの片方、あるいは両方が私たちの寝室に来て寝ることになってしまいます。

朝は大変です。5歳の娘は、朝8時までに学校に行かなければなりません。

たいていは、私が家にいて朝食を作りますが、子どもたちを外出させるのに四苦八苦。もう少し学校の始業時間が遅ければいいのにと毎日思っています。

(朝は不機嫌だったり不安定だけど)午前9時頃までには、子どもたちの精神状態も感情も整うのだから。

子育てを手伝ってくれる2人のおばあちゃんたち

── 「これがないと生きられない」というガジェット・アプリ・チャート・ツールは?

特大のカレンダーが冷蔵庫にテープで貼ってあり、家族のスケジュールの管理に役立てています。

5歳の娘は、毎日自分のスケジュールを見る習慣を身につけました。ピンクの線は、その日に彼女がすることだとわかっています。でも、私たちは子どものスケジュールにあまり多くを詰め込まないようにしています。

仕事を持つ親としては、子どもをたくさんのプログラムに参加させたいと思いがちですが、ある程度制限するようにしています。娘はたっぷり睡眠を取った上で、本人が望むならテコンドーを習いに行きます。

それから、私は出張で家を出る瞬間は気分が落ちこむので、娘たちの部屋にネストカメラ(セキュリティカメラ)をつけています。これで、娘たちの寝る前のルーティンに参加できます。娘たちの邪魔はしたくないのですが、自分がそこにいるような気分になれるので気に入っています。

他には、家にAlexaがあるので、娘が私に電話する必要があるときは、Alexaに指示して簡単に電話をかけられるように設定しています。

── 「これに出会って生活が変わった」という育児関連のプロダクトに出会ったことは?

Fever-Bugzステッカーは、家庭に常備しておくべき必需品。眠っている子どもの頭の上に置くと、熱があるかどうかわかります。

サウンドマシンも気に入っています。心が癒されますし、みんなで一緒に同じ部屋にいるときは、子どもが目を覚まさないぐらいの音量で話ができます。

──子育てをするようになって、仕事のやり方は変わった?

以前は、あと1週間現場にいて欲しいと言われたら、問題なく承諾していたけれど、今は、とにかく家に帰りたい。

それから、私の番組が世の中の親子にどのような影響を与えるか、いつも心の中で考えています。

今シーズン、子どもたちに多大な影響を与えているスクリーン依存症の話を伝えました。以前なら、子どもは不安になると慰めてくれる人間を探したものですが、今は、自然にデジタル端末を探しています。この落とし穴から子どもたちが這い上がるのは大変な苦労です。

この話をレポートしたときは、我が子を心に思い浮かべていました。

──スクリーン依存症について学んだことで、家庭でスクリーンの扱いは変わった?

もちろんです。

以前は、食事に出かけるときなどは、子どもたちに大人しくしてもらいたいので、いつも私の携帯電話を渡していました。それしか思いつかなかったから。

でも、今は、携帯端末の使用を厳しく制限していて、子どもたちに携帯電話を渡すことはほとんどありません。YouTubeとYouTube Kidsも削除して、教育的なアプリと公共放送しか残していません。

子どもはサプライズトイのビデオがあれば、何時間でも見てしまいます。

特に有害には見えませんし、褒められたことではないにしても、まあいいんじゃないかと思っていました。

でも、娘がこうしたサプライズトイを、開けては放り出していることに気づきました。中身でなく開けることに興味があるからです。

それから、「あら、これ、つまんない」と言っているのも聞きました。そうなるのは、彼女の脳が条件反射的に満足してしまい、次に移行するからです。

娘が1つのことに満足できないパターンに陥っていることに気づき、怖いと思いました。

そして、子どもはこういうものに自由にアクセスできてはいけないのだと気づきました。今はこういったことを親として学んでいるところです。

──上の娘さんはあなたの番組を見たことがある?

娘に見せるものには気をつけなければならないのですが、私の番組は見たことがあって、そのおかげで、娘ととても有意義な会話ができました。

オクラホマで起こった薬物事件を見て、薬物依存症の影響と違法である理由について話し合えました。

──お気に入りの家族の儀式はありますか?

我が家では、Virtue Schoolbusという荷物を積める新しい自転車を買いました。3輪自転車で、大きな荷物入れが付いています。

「Baby Shark」を歌いながら、どこにでもそれに乗って行きます。

ポールと子どもたち

──今のリラックス方法は?

なるべく頻繁に運動するようにしていて、階段をたくさん登ります。

私が住んでいるところには、250段も階段がある場所があるので、そこを一生懸命上り下りしています。

今は、ホテルの23階にいるのですが、この出張中にいつか40階まで階段で登ってみるつもりです。不安なエネルギーを取り去るために、毎日心臓をバクバクさせる必要があるんです。

──子どもが癇癪(かんしゃく)を起したときの対処法は?

子どものフラストレーションをわかってあげて共感を示します。

親でなく友だちのような口調で「あなたがイライラしているの、わかるわ。大変だものね」と。

──子育てとキャリアを両立させている親御さんたちに伝えたい一言

独りで全部しなければならないと思わないでください。

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Michelle Woo – Lifehacker US[原文

Photo: Courtesy of CNN