私が創作的な作業を先延ばしする主な原因は「アイデアが木になる果実のようにまだ熟していない」と考えてしまうことです。しかし、実はそんな発想は無意味なのです。

私は余暇に、短編小説や、脚本、テレビ番組のパイロット版、詩、曲などの創作文を書きます。しかし正直な話、書くといってもいつか「時間があるとき」に書くためのアイデアをメモしているだけで、そうしたアイデアに後で「肉付け」する必要があるとか「今熟成中だから」などと自分に言い聞かせています。でも実は心のどこかで、いつか、なにか、難しい作業が簡単になるひらめき発見のようなものが降りてこないかと望んでいるのです。

しかし、そんなものが降りてくることなどめったにないのが現実です。あなたのアイデア(正にさっき考えついたアレ)は完成していて、あなたの作業開始を待っている、というか、これまでもあなたを待っていたのです。

では、あなた自身はどうでしょう。自分のすばらしいアイデアに取り組む気になっていますか? まだというかもしれませんが、特定の状態である必要などないのです。ある年齢にならなければとか、資格がなければ、コネがなければ、導いてくれる人がいなければ、などということはありません。そうしたものは役には立つかもしれませんが、あなたに代わって仕事をしてくれるわけではありません。アイデアに取り組む適切なタイミングと場所というものがある、とよく言われます。それはたしかにそうです。でもその時と場所とは、今ここなのです。「機が熟す」などということはなく、開始しかありません。

ただ、これだけは言っておきましょう。仕事は、はじめはうまくいかないでしょう。でも、最初のうちは仕方がないのです。うまくできないことを恐れないでください。まずは先延ばしをやめ、下手でもいいから手をつけることが大切です。うまくいかなくても早いところアイデアを発展させたほうが、フィードバックが得られ、上達もするので、早く発表できるレベルになります。正直、これを読んでいる時間ももったいないくらい。今やりましょう。あなたも私もすることをたくさん抱え、時間がないのですから。

Image: David Mulder/Flickr

Patrick Allan - Lifehacker US[原文