生活の中に香りを取り入れることがもはや一般的といってもいい昨今。香る柔軟剤は相変わらず人気ですし、アロマ機能は加湿器には定番に。さらに手軽に気分を変えられるツールとして、香りを持ち運べるペンダントやガジェットまで出ています。ただ、アロマオイルをいざ買ってみようと思うといろいろな種類があるし、用途に困って使い切れないかもしれません。
そこでアロマオイルをひとつ選ぶならば、ハッカ油をおすすめします。ハッカオイルともミントオイルとも呼ばれるものですね。なかでも北見ハッカ通商の『ハッカ油』は香りがよく、無添加かつ食品にも使用できるという品質の高さ。コスパ抜群で生活のあらゆることに使える万能アイテムなんです。
嫌な虫とはこれでさよなら…虫除けに

ハッカ油スプレーの作りかた
- ハッカ油10滴に、水と混ざりやすくするために無水エタノールを5ml加えて混ぜる。
- 水45mlを加えて混ぜ、清潔なスプレー容器に入れる。ただし、ポリスチレン(PS)の容器はハッカ油に含まれるリモネンが溶かしてしまうので、使わないこと。
- 使う直前はよく振る。変質してしまうので、1週間ほどで使い切る。
水は肌につける用途の場合は精製水を使ってください。無水エタノールとともに、ドラッグストアに売っています。
虫の侵入しやすい窓際や玄関、エアコンなどにスプレーしましょう。今の季節なら、蚊の対策に網戸にもいいですね。また、コバエやゴキブリが出そうな台所の隅々やゴミ箱にかけると、忌避効果にプラスして消臭効果もあります。

犬や鳥といったペットのいる家庭、特に殺虫剤に弱いアクアリウムを趣味としている人でも使える利点も。蚊を退治しようと殺虫剤をシュッとしたら、水槽で飼っているエビや魚が全滅なんて悲劇を聞きますからね。ただし、猫は精油に含まれる毒成分を分解できないので、猫に影響のない状況か、十分に気をつけてください。
精製水でつくると、肌に使える虫除けにもなります。子ども用の虫除けの原料で、ディートなどの化学成分がどうしても気になるという方は、試してみてはいかがでしょうか。
暑い季節に涼しくしてくれる
ハッカ油の主成分はメントールで、肌につけると清涼感があります。皮膚の表面にある涼しさを感じる細胞を活性化するためで、実際に温度を下げているわけではないのですが、電気を使わずに涼しくなれるのはとってもエコ。まだまだ暑い季節に大活躍です。
夏は湯上がりがサッパリとするクールタイプの入浴剤が人気ですが、ハッカ油のオイルバスは同様の効果があります。使う量は湯船に対して1~5滴まで。Tea-Treeの森によると、敏感肌だと刺激を感じる方もいるので、水に溶けやすいようキャリアオイルなどの基材に溶かしてから入れると、より良いでしょう。スプレーの作りかたに出てきた無水エタノールも使えますよ。今の季節ならおすすめはハチミツ。炎症を鎮める作用があるため、日焼け後にいいそうです。

また、リネンウォーターとして「ハッカ油スプレー」を枕やシーツにスプレーすると、暑い時期でも涼しさを感じられますし、ダニの抑制効果も期待できます。アイロンする時やカーテンにかけてもいいですし、ハンカチにひとふきしておけば、外出先でも爽やかさを持ち運べます。
体の不調を和らげ、リフレッシュ効果も
風邪や花粉症で鼻が詰まったときに、カップ一杯のお湯に3滴たらして蒸気を吸入すると鼻のとおりがよくなります。刺激があるので目は閉じてください。より手軽な方法としては、ティッシュに1滴たらして香りを吸入してもいいでしょう。マスクに少量つけておく、という方法も役立ちます。
また、コップ1杯の水に1滴たらしてうがいをすると、のどの痛みに良いですし、口臭予防にもなります。それに、洗面器に入れたお湯に1滴たらしてよく混ぜ、タオルを浸して絞ったものを肩や首に湿布すると肩こりも和らぎます。
美味しく料理としていただく
朝なら紅茶に入れてミントティーにすれば目覚めがよくなりますし、夜なら手軽にモヒートが作れます。バニラアイスクリームに好みのチョコレートやココアクッキーと合わせてチョコミントアイスにするなど、オリジナルのスイーツ作りも楽しめます。今回は美味しくお手軽なスイーツ、ミントミルクゼリーの作り方をご紹介します。

フルーツによく合うミルクミントゼリーの作りかた
- 鍋に牛乳300mlを入れ、沸騰する手前まで温める。
- 砂糖大さじ4杯を加えて溶かし、5gのゼラチンを加えてさらに溶かす。
- 火を止め、ミントオイルを1滴入れてかきまぜる(※)
- 容器に流し入れ、粗熱がとれたら冷蔵庫に入れて冷やし固める。
できあがったあとに型から外れにくかったら、容器をすこしぬるま湯につけると外しやすくなりますよ。
牛乳に合う季節のフルーツと合わせていただきましょう。春はイチゴ、夏は桃、秋は柿、冬はリンゴがおすすめです。
ちなみに、ゼリーだけで食べる場合は1滴だと、香りが強すぎるかもしれません。容器に一度とって、箸などにつけてから材料に入れてかき回す、を味見しながら繰り返すと好みの強さに調節できます。
北見通商の『ハッカ油』はインド産のハッカを北海道で精製したもの。材料も国産にこだわりたい方は、今なら昭和末期以降は生産が途絶えていたという、「北海道産精製ハッカ油」を数十年ぶりに復活させた商品『Wash Mint』も期間限定で販売していますよ。
Photo: 今井麻裕美
Source: 北見ハッカ通商 1, 2, Tea-Treeの森