犬って本当に可愛いですよね。だから道で犬に出会うと、愛情を込めてぎゅっときつく抱きしめたくなるのも当然です。でも、ほとんどの犬は優しいので黙っていますが、実はこれは犬に自己紹介するには最悪のやり方です。どうしたら、初対面の犬にもっと良い第一印象を与えられるのでしょうか。

犬も人間と同じで、知らない人に抱きしめられるのは嫌です。あなただってそんなことをされたら不愉快だし、安全を脅かされている気がするでしょう。犬専門サイトのDoggone safeもこの考えを支持しています

子供は(大人もですが)人間同士で愛情表現をするのと同じやり方で犬にも愛情を表現しようとすることがよくあります。でも、ハグやキスをされても、犬はそうされる意味がわかりませんし、嬉しくもありません。

以下のビデオで、Indy in the HoodのKristinさんは、初対面の犬に挨拶するときの注意点を次のように説明しています。

犬でなく飼い主に近づく

初対面の犬に出会ったら、犬のことは無視して飼い主に話しかけましょう。犬は飼い主の感情のシグナルを見ています。ですから、飼い主が気分よくあなたと話しているなら、多分犬もあなたを受け入れてくれます。さらに、飼い主に対する礼儀も守れます。他人が勝手に自分の犬を抱きしめるのを嫌う人もいますから。

犬と横並びに立つ

犬と対面するのでなく、横並びの位置に立ち、犬の方からこちらに近づけるようにしましょう。やり方はビデオでご覧ください。

アイコンタクトを避ける

アイコンタクトされると犬は怖がりますから、目線は無難なところに向けましょう。Indy in the Hoodは犬の胸のあたりが良いとしています。

犬に匂いを嗅がせる

握り拳を作って、犬がクンクン匂いを嗅げるようにしましょう。手は掌を見せず握っていた方が、犬は怖がりません。犬が匂いを嗅いで、この人は大丈夫と思ったようなら、犬の肩、胸、首を撫でてもいいでしょう。頭やお尻を撫でるより怖がらせずに済みます。

こちらが近づくと犬が後ずさりするようなら、それ以上犬に近づかず立ち去りましょう。あまり犬に好かれていない証拠です。犬があなたから離れる位置に動いたら、「はい、ここまでにして」という犬からのサインです。犬に愛情を示し続けたいのはやまやまですが、犬の方はあなたがさよならを言って立ち去ることを何よりも望んでいます。

忘れないでください。犬が愛情を込めて抱きしめられても平然としているように見えたとしても、たいていは我慢しているだけです。こちらが近づき過ぎると、なかには噛みつく犬もいます。犬は飼い主から抱きしめられることさえ嫌がることもあるぐらいです。犬が見せる「お願いだから放っておいて」というサインは次の通りです。

・ 尻尾を巻く:尻尾を振っていても必ずしも喜んでいるわけではありません。尻尾がこわばっていたり、振り方がゆっくりなら、犬はもしかしたらワクワクしているのではなくて、警戒しているのかもしれません。そして尻尾を巻いた状態でゆれていたら、恐れと服従のサインです。

・ 耳の位置:犬の耳がピンと立って前を向いていたら、興味を引かれるものがあるか攻撃的になっているかです。耳が頭にくっつくようにぺったり寝ていたら、恐怖や服従のサインです。

・ 白目を見せる:犬が白目を見せていたら、ストレスを感じているという一般的なサインです。

反対に、やたらと愛情表現をしてくる犬に遭遇するかもしれません。犬が飛びついてきたり、べたべたしてきたら、「木になる方式」を試してください。専門家が攻撃的な犬から身を守る方法を子供に教えるときはこの方法を教えます。枝(あなたの手のことです)をたたみ、下を見て、10秒間静止しましょう。私の場合は、友人の犬が過剰に愛情を示してきたとき、これを試してみたら、嘘のように効果がありました。

Kristin Wong(原文/訳:春野ユリ)

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