Inc.:誰しもが永遠の命を手に入れたいと願うもの。永遠とまではいかなくても、長生きしたいと願う人は多くいるでしょう。私たちは長生きのために、これまでにもさまざまな健康法を模索してきました。コールドプレスジュースを飲んだり、買い物袋いっぱいにケールを買い込んだり、腕を大きく振って歩いたり。毎日健康に関するさまざまな調査結果がニュースを賑わせています。長生きをするために本当に必要なのは、規則的な食生活、定期的な運動、そしてストレスをため込みすぎないことだとは誰しもがわかっていることではありますが、このほかにも長寿になる秘訣はあるのでしょうか?

ベルモント大学の最近の研究によると、辛いものを食べることが長寿に繋がるというのです。

心臓病や心臓発作に関する死亡率が17%低下

香辛料や胡椒はこれまでにもさまざまな病気への良薬として知られてきました。人類が誕生した頃に遡るくらいずっと昔から知られてきた習慣の1つです。しかしながら医学的なその効果について、科学的な研究はこれまでほとんどといっていいほど行われてきませんでした。事実、赤唐辛子と死亡率に関する関連性について分析された研究は1件のみでした。

2017年ベルモント大学ラーナーカレッジが行なった調査は、23年間もの期間に及んで、1万6千人のアメリカ人を対象に実施された米国国民健康栄養調査のデータに着目。被験者はそれぞれの個人属性などの基本的な情報と赤唐辛子の消費量について質問を受けました。

結果、多くの赤唐辛子を消費した人たちは、そうでない人たちと比べると死亡率が17%も低いことがわかりました。特に心臓病や心臓発作に関する死亡率において著しい数値の差が検証されたのです。この驚くべき赤唐辛子がもたらす効果は、タンパク質の通り道となる管が香辛料の一種、カプサイシンによって活性化されたことによるものと考えられています。

辛い食べ物の消費量とその中に含まれる香辛料にまつわる研究がさらに進むことによって、長寿や健康にまつわるヒントが今後もどんどん発見されていくことでしょう。ただ今回の調査で分かった赤唐辛子のように、長寿の秘訣は意外とすぐそばに転がっているものなのかもしれませんよ。

The Very Hot Secret to a Very Long Life|Inc.

Peter Economy(訳:saori)

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