今回、日常使いにも違和感のないスマートウォッチ『Withings Steel HR』をお貸しいただく機会がありましたので、早速レビューしてみます。
ニッチなヒット商品はいくつかありつつも、一般ユーザーへのアピール力がやや弱いと感じられることが多い、この分野の製品。果たして『Withings Steel HR』の実力やいかに。
今回借り受けたのは、2サイズあるうち小さい方の36mm版。パッと見は、普通の腕時計です。印象としては「腕時計にスマート機能をいくつか搭載した製品」という感じで、押し出しの強いデザインは好ましくないという人には、いい選択肢になると思います。
画像の左は「いかにもスマートウォッチ」感の強い初期型Android Wearですが、コンセプトの違いが明確になっていますね。
主な機能
- 日付表示
- 心拍数計
- 歩数計
- 移動距離計
- カロリー消費量計
- スマートフォンからの通知表示
- アラーム
- 3週間程度もつバッテリーライフ
機能に関しては、なかなかの充実ぶり。他のフィットネストラッカーを使っている人が、仕事中も付けっぱなしにしておくために選ぶ、買い替え候補として問題ないレベルと言っていいでしょう。
心拍数計

心拍数計については、一定間隔で定期的な計測をする日常モードと、連続計測をするスポーツモードを選択可能。ボディ横のスイッチを長押しすると、スポーツモードに切り替わります。
ランニングなどのエクササイズで心拍数を計測しておくと、自分にとって最適なペースを把握することができます。専用のスマートフォンアプリから結果を確認して、トレーニングに役立てましょう。
通知

通知は、電話の着信、ショートメールの受信、スケジュールのアラームを受信可能となっており、バイブレーションで教えてくれます。
海外ユーザーにとっては王道ラインナップとなりますが、日本ではショートメールの利用頻度が低く、LINEなどのSNSや、メールを使うことが多いために、やや物足りない印象は否めません。
もっともこの差はまさに、本格派スマートウォッチとフィットネストラッカーの違いとも言えます。機能性よりも日常使いの快適さとバッテリーライフを優先すべきフィットネストラッカーとしては、これで正解なのかもしれません。
バッテリーライフ

上の画像は専用の充電台です。本製品のもっとも優れたポイントを上げるとすれば、3週間は充電の必要がないロングライフバッテリーでしょう。
普段スマートウォッチを使っている私は、スマートフォンを充電する時にあわせて、ウォッチも充電台に乗せています。すっかり慣れたし、特に手間だとも感じていませんでしたが、充電を気にしなくていいというのは随分気楽なものだと、改めて認識させられました。
これは、本当の意味で付けっぱなしのまま使えるアイテムとして、合格点を与えられる製品だと言えます。
その他

外観デザイン上の特徴となっている、上部の丸い液晶部と対称に配置された歩数メーターは、予め設定しておいた1日の目標歩数の進捗状況を表示しています。
もう少しで目標達成となれば、少し遠回りして帰ろうかと考えたりしますし、ちょっとした運動を増やすのにいい励みとなるでしょう。
またアラームについては、音を鳴らさずバイブレーションで教えてくれるタイプとなっています。朝起きるのに充分な振動量なので、目覚めずに寝坊してしまうんじゃないかという不安はありません。
『Withings Steel HR』は、歩く回数を増やしたりランニングをしたりと、日常生活の延長線上で生活を改善したいと考えている人に、最適なアレンジがされている製品でした。
運動不足に悩んでいる人に贈るプレゼントとして考えておくのも、悪くないと思います。
Withings Steel HR
(田中宏和)