今年のライフハッカー[日本版]の新年特集は「HOW I WORK」特別編です。2017年の活躍が楽しみなクリエイターやビジネスパーソンの方々に、独自の仕事術やお気に入りのビジネスツール、今年の活動テーマ等をお聞きしました。この記事で紹介するのは、クリエイティブディレクター・コンセプトデザイナーの宇田川裕喜さんです。

宇田川裕喜(うだがわ・ゆうき)
2010年、株式会社バウム設立。アイデア、デザインの力で「場」を生むことで企業や社会の課題解決や事業創出に取り組む。創業当初より街づくり分野に注力し、丸の内や渋谷エリアでの案件を担当。2012年より米国ポートランド進出。現地で街づくりの学校を開講するとともに、日本企業の国際戦略開発を現地デザインスタジオと共に展開。2016年からコペンハーゲンにも拠点を持つ。

居住地:東京、コペンハーゲン 現在の職業:クリエイティブディレクター、コンセプトデザイナー 仕事の仕方を一言で言うと:小さなデザイン会社の経営者 現在の携帯端末:iPhone6s 現在のPC:Macbook Pro

1. 「これがないと生きられない」アプリ/ソフト/道具は何ですか?

  • Adobe Illustrator:
    頭にあるコンセプトをビジュアル化するのに欠かせません。カンバスを広げて試行錯誤する時間がとても好きです。
  • Keynote:
    母国語以外で意思を伝えるのは慣れるまでとても苦労しましたがいいプレゼンテーションの構成やスライドのクオリティの効果は世界共通です。Keynoteは美しいスライドが作りやすいのでずっと使い続けています。
  • Skype:
    都市であればどんな場所にいても会議や提案に参加できるのはやはりありがたいです。
  • サウナ
    複雑化してしまったイシューをシンプルに客観的に考えられます。サウナ室で考えて水風呂でのリセットを繰り返してると、方向性が見えてきます。主役は水風呂です。

2. 仕事場はどのような環境ですか?

本とモノに囲まれてます。「場」を実験できるような物体を試作できる工具や木材が常にあって、内装も社員とともにDIYしながら少しずつ変えていっています。

3. お気に入りの時間節約術は何ですか?

ヨーロッパやオレゴンのスタイルにならって家族の時間にプライオリティを置いて、仕事の時間のスピードを上げています。

4. 愛用している、仕事をうまく進行させるためのツール(ToDoリスト、アプリ、道具など)はありますか?

  • 400字の原稿用紙とサインペン
    原稿用紙は書き味が好きなのと罫線を無視するのが心地良いです。
  • Slack
    日本と時差がある場所にいても、朝これを開けばストレスなくタスク量が見えてきます。社内の業務連絡も格段に早くなりました。

5. 携帯電話とPC以外で「これは必須」のガジェットはありますか?

  • ノイズキャンセリングヘッドホン
    飛行機に乗る時間が長いのでこれを使うようになってからストレスが減りました。
  • iPad Pro:
    iPadはそうでもなかったですが、これは仕事で使うようになりました。打ち合わせ中に簡単にスケッチを書いて共有できるのがいいです。
  • SONY RX100 Mk3
    仕事で使える質の写真をいつでも撮れるように持ち歩いてます。

6. 仕事中、どんな音楽を聞いていますか?

陽気な曲が多いです。今はJorge Benがかかってます。

7. 仕事において役に立った本、効果的だった本は何ですか?

  • 『サ道 心と体が「ととのう」サウナの心得』(タナカ カツキ、講談社):
    サウナで深くリラックスするようになって仕事の効率が上がりました。北欧での暮らしもより楽しめています。
  • 『社員心得帖』(松下幸之助、PHP):
    社会人になった日に社長に渡されました。
  • 『脳を鍛えるには運動しかない』(NHK出版):
    2015年に、脳とストレス物質に興味を抱いて勉強しました。脳を知ると新しい角度で人について考える事ができます。

8. 現在、どんな本を読んでいますか?

  • 『石井桃子のことば』(中川李枝子&松岡享子、新潮社):
    小学校にあがる前、石井さんが開いてた私設文庫に通った時期の本に囲まれて過ごしていた経験が今でも役にたっていることを、再確認しています。
  • 『デザインの伝え方』(オライリー・ジャパン):
    デザインの考え方の進化に関係ありそうな本はだいたい読むようにしてます。

9. 睡眠習慣はどのようなものですか?

6〜7時間はしっかり寝るようにしています

10. 仕事をよりよく進めるために「習慣」にしていることはありますか?

なるべく早く帰っています。仕事をきっちり終わらせて早く帰って、家族と過ごすまたは酒場に行く。そういう生活をみんながしたほうがよりよい仕事になると思っています。

11. いまお答えいただいている質問を、あなたがしてみたい相手はいますか?(なぜ、その人ですか?)

Mikkel Borg Bjergsø

自ら醸造所をもたないジプシーブルワリーとしてスタートし今や世界各地にお店ができているMikkellerの創業者。高校の先生だった彼の自宅醸造からはじまって、随分と大きくなりましたがどうやったら成り立つのかわからないことが多すぎて、気になります。

12. これまでにもらったアドバイスの中でベストなものを教えてください。

「初心、誠実、謙虚」

最初の上司に言われて、手帳の最初のページに書いていました。今でもたびたび思い返しています。

13. 2017年の抱負や力を入れて取り組んでいきたいことについて教えてください。

12月にオープンしたコーヒーブランド「Coffee Wrights」をはじめ日本のクラフトフードのコンセプトやブランディングの仕事が多かった2016年。2017年も街づくり食にかかわるデザインは多くやっていきたいと思っています。日本から世界へ出ていく仕事も増やしていきたいですね。

14. 最近購入したものの中から、特に気に入っているものがあれば教えてください。

Altraのシューズ。フォアフット(前足部着地)で歩くと体温があがる感覚があるので、朝の通勤時に重宝しています。

(ライフハッカー[日本版]編集部)