Inc.:私は大のTED好きで、ほとんどのトークを見ています。でも、TEDから得られる洞察を誰よりも吸収しているのは、キュレーターのクリス・アンダーソン氏に他ならないでしょう。
アンダーソン氏は、ほとんどのプレゼンテーションやパフォーマンスを最前列で見ています。そのため、質問サイト「Quora」でTEDのトップ5を聞かれたときのアンダーソン氏の回答は、非常に魅力的なものでした。
では、数多くの魅力的なスピーカーの中で、アンダーソン氏の記憶に残っているのは誰なのでしょう? 彼は「奇抜な」5人を選びました。
1. David Deutsch
Chemical scum that dream of distant quasars「遠くのクエーサーを夢見る化学的泡」
この奇妙ながらも魅力的なタイトルが付けられたトークについて、アンダーソン氏はこう記しています。
型破りな物理学者である彼は、「知識が持つ力」について説得力のある議論を展開しました。その驚くべきトークは、予期せぬひねりがたくさんありました。おかげで私は、知識というものが単なる奇妙なトリックではないことを確信できました。
2. Clay Shirky
Institutions vs. collaboration「組織というシステムと協力というシステム」
Shirky氏は2005年、ウェブが組織の「手放し」を促進する新たなモデルを実現し、他者に仕事の一部を割り振ることができるようになる、とするスピーチを行いました。私たちTEDが最高のトークの数々を無料で公開するというリスクを取るべきだと確信したのは、このトークのおかげでもあります。
3. Nancy Etcoff
Happiness and its surprises「幸せとはいったい何か」
私の考えを本当に変えてしまった、幸福に関するトークの1つです。それに、実際このトークのおかげで、私はハッピーになれました。
4. Bryan Stevenson
We need to talk about an injustice「司法の不公正について話さなければなりません」
Bryanは、タフな話題について話してくれました。崩壊したアメリカの司法制度についてです。信じられないほど説得力のあるトークで、TED史上最長のスタンディングオベーションを受けました。私はあれから、彼と彼の理念を忘れることができません。
5. Steven PinkerとRebecca Newberger Goldstein
The long reach of reason「遠くまで及ぶ理性」
アンダーソン氏はこのトークを「ソクラテス式問答法で行われた、普通じゃないトーク」と評しました。
2人はともに、純粋な理性が大いに歴史を作ってきたとする結論に至ります。しかし、時にそれには何百年もの時間がかかります。世界がこの視点を取り入れることができたなら、もっと上手にお互いの話を聴くことができるはずですね。
These Are the 5 Best TED Talks Ever, According to the Guy Who Runs TED | Inc.
Jessica Stillman(訳:堀込泰三)