夏の家族旅行を終え、外でなにかをするには暑すぎるし子どもは図書館に飽きてしまった夏休み。そんなときこそ家庭で科学実験をするのが最適です!今回紹介する5つの科学実験は子どもがいなくても楽しめますし、子どもがいるなら楽しい科学実験のために午後の時間を費やす良い理由ができます。

水が移動するトリック

この実験では糸をつたって水がコップからコップへ移動します。これは見ていて面白い実験ですが、しっかり安定して手で支える必要があるので、外でやるかシンクの上でやるのが好ましいでしょう。

必要なもの

  • コップ2つ
  • はさみ
  • 着色した水
  • テープ

遊び方:水が見えるように食紅で色をつけます。糸を切って水に濡らしたら余分な水を絞ります。糸を空のコップ底にテープで固定し、別のコップに水を満杯に注いだら糸の端をコップの中に浸けます。水を満杯にしたコップを空のコップ上に斜めに傾けて持ち、(糸を張って)ゆっくり水を空のコップに注ぎます。

しくみ:分子は分子間引力によって結合します。糸がすでに濡れているので糸に付いた水の分子はコップの水と結合します。この分子結合によって糸についた水をつたって水が移動するのです。

ソーダエンジン・スケートボード

ご覧のとおり、これは昔からあるコーラにメントスを入れるトリックを応用したものです。ただコーラが爆発するのを見るのではなく(それでも十分面白いですが)、それにスケートボードを付け足します。さらに面白くなりますよ!

必要なもの

  • 小さいスケートボード
  • メントス
  • テープ
  • コーラのボトル1本

遊び方:コーラボトルのキャップに小さい穴を開け、メントスを紙袋ごと「燃料」にしてコーラボトルの中に入れて発射させます。まずはボトルをスケートボードにテープで固定してボトルキャップを外します。素早くメントスをボトルに入れたらキャップを閉めなおしてスケートボードを地面に置いたら発射です。

しくみ:コーラの炭酸ガスはメントスを入れると反応を起こします。炭酸ガスは圧力から解放されてソーダを逃がそうとしていますが、表面に不規則な凹みを持ったメントスを投入すると炭酸ガスはその凹みに泡を生成します。これが大量の泡となって吹き出すしくみです。これらの泡はキャップに開いた小さい穴から逃げ出そうとするため圧力がかかってスケートボードを押すことができます。

色が変わる花

この実験は少し時間がかかりますが、準備が簡単です。しかも、実験終了時にはカラフルな花のブーケットも作れます。

必要なもの

  • 水を入れたコップ
  • 白い切り花(カーネーションまたはデイジー)
  • 食品着色料

遊び方:水に着色料を入れたら花を挿します。一晩そのまま寝かせたらだんだん色が変わってくるのが分かります。もっと見た目で遊びたい場合は茎を2つに割ってそれぞれの先端を違う色の水に挿すと2色の色の変化を見ることができます。

しくみ:これは毛管作用によるものです。水は重力に逆らってチューブのような細い場所を通る能力を持っています。これは液体と表面の分子間によって引き起こされます。毛管作用は植物の内側で発生する水の動きです。着色した水が茎から花弁に移動することで着色した水が表面を染色します。

DIY電子磁石

これは王道の科学実験なので、もし子どもに見せたことがなければ試す価値ありです。家に転がっているものでオリジナルのマグネットが作れます。

必要なもの

  • 釘1本
  • 電池1本
  • テスト用の金属クリップまたはホッチキス芯
  • 針金

遊び方:針金を釘に一方向で巻き付けます。逆方向に巻き付けてしまうと逆方向に流れる別の磁場を作ってしまい、お互いの電気を相殺してしまう可能性があります。針金を釘に多く巻き付ければ巻き付けるほど磁場は強くなります。針金の両端を数インチ残し、テープを使って電池に繋ぎます。(熱くなることがあるので注意が必要です。)次にその釘を使ってクリップまたはホチキス芯を釣れるか実験してみましょう。実際、釘は電池に繋いだ後、長くはありませんが少しの間磁力を保つことができます。電池を切っても少しの間磁石として使うことができるのです。

しくみ:電子磁石は電流を動力とした磁石で、普通の磁石と違って磁場を保つために電力を必要とします。ある意味、電源を操作することによって「オン」と「オフ」ができる磁石とも言えます。電流が針金を伝って流れることによって磁場を発生させることができます。

Jefferson Labによれば,、電荷の動きが磁場を作り出し、針金の長さ分電流を流すことができるそうです。そのため釘を中心にして周りに針金を巻けば、針金が磁場を持って釘がマグネットになるというしくみです。

急速冷凍で氷をつくる

これはかなりシンプルな実験ですが、同時にかなり驚く実験です。そして、必要なものはボトル水だけ。水を冷やして、あとはなにが起こるか観察しましょう。

必要なもの

  • 蒸留水ボトル1本(動画内ではPureFloを使っています)
  • 冷凍庫

遊び方:ボトル水を2時間ほど冷凍庫で冷やします。水を0度以下にしますが完全には凍らせず、液体状態のままにするのがポイント。少量の氷の層が浮かんでいるくらいにしましょう。そこからボトルをテーブルにぶつけて全体が氷になる様子を観察しましょう。そこから氷を置いたトレーの上に水をかけて急速に氷のタワーができる様子も見ることができます。

しくみ:この実験では水を氷点下に冷やしますが、完全には凍らせないで液体のままにします。蒸留水には不純物がなく、結晶を形成するポイントがないため温度が氷点下になってもボトルは水のままなのです。しかし、少しだけ氷の結晶は形成されているのでボトルに衝撃を与えることで分子が動き、素早く結晶を作るというしくみです。そこからボトル内のすべての水が凍るまで連鎖的に水は凍ります。

まだまだ長い夏休み。もしお子さんが退屈していたら今回紹介した実験をぜひ試してみてください。子どもたちは積極的に科学に興味を示すかもしれませんよ。

Kristin Wong (原文/訳:wasabi)