Inc.:内向的な人にとって、職場の飲み会、人脈作りイベント、カンファレンスなどは苦痛でしかありません。でも、そう感じているのはあなただけではないので安心してください。
成功を収めている専門家や起業家でも、内向的な傾向を持つ人は驚くほどたくさんいます。そんな彼らは、自らの経験に基づいてイベントを切り抜ける方法や、場合によっては楽しくする方法を発信しています。
ありがたいことに、彼らの意見には共通する部分が多くあります。その中から秀逸なものを選りすぐりましたので、ぜひご覧ください。
1. そもそも行かない
多くの人が提案している方法です。本当に参加が必要でないものは行かないことにしましょう。
たとえ内向的でも、社交性は健康と同じぐらい避けて通れないもの。とはいえ、ダイエットにも本当に必要なこととそうでないことがあるように、社交イベントにも本当に必要なものとそうでないものがあります。
あまり知らない人の祝賀会や毎週の定例飲み会などは行かないほうがむしろヘルシーなことも多いのです。
起業家であり投資家でもあるGuy Kawasaki氏も、行かないという方法をトップに挙げています。
パーティーの目的は楽しむことです。楽しめないのであれば、行かないことです。
2. 事前に練習する
想定される質問や会話をイベント前にあれこれ考えるのはダサいと思うかもしれませんが、それだけの価値はあります。世間話のきっかけになる言葉や会話を持たせる方法を知っておくことで、喜びが増します。
参加者が事前にわかっているなら、それに応じた準備も可能です。「The Week」より。
記憶をリフレッシュして、同僚に関係するストーリーを考えておきましょう。また、それぞれの子どもや趣味などのプライベートについて思い出しておくのもオススメです。そうすることで、会話中に気まずい沈黙が訪れたときの助け舟になるでしょう。
3. イベント前後に充電する
ライフハッカーでは過去記事でこのように指摘しています。
内向的な人と外向的な人の間には大きな違いがあります。その1つが、比喩的なバッテリーの充電方法。内向的な人は1人でいるときに充電するのに対し、外向的な人は人に囲まれている刺激的な状況で充電する傾向があります。つまり、外向的な人がパーティーでエネルギーを蓄える一方で、内向的な人は自前の燃料を用意していく必要があります。
つまり、イベント前に静かな時間を取って、充電していくのがよさそうです。イベント会場でも、どこか1人に慣れる場所を見つけておいて、少し距離を置いてからソーシャルな世界に戻れるようにしておくといいでしょう。
4. 内向的な仲間を見つける
「Bustle」の記事では、有効性と優しさを組み合わせることを勧めています。イベント会場で誰かの会話に割り込むのが苦手なら、楽しそうに話しているグループに割って入るのではなく、同じように苦しんでいる人を見つけるのが良さそうです。
1人でうろうろしている人を見つけ、静かに会話を始めましょう。知り合いがほとんどいないことを話のきっかけにすることもできます。
そうすることで、相手の緊張も自分の緊張も解くことができるでしょう。
5. 補佐役を付ける
知り合いがほとんどいない仕事のイベントに行くときは、ちょっとした準備で大きな違いが得られます。可能であれば、他の参加者に詳しい人について行ってもらいましょう。米Lifehackerでは、このような方法を勧めていました。
あなたが知らない人との会話は、友人から話し始めてもらいましょう。そして、彼らに紹介してもらう形で、あなたの情報を提供しましょう。
「Problogger」のDarren Rowse氏も、同様の方法を勧めています。
可能であれば、パーティに行く前に参加者との関係を築いておきましょう。カンファレンスならSNSでハッシュタグをチェックしたり、イベントの参加予定者とつながったり。イベント前にゼロ次会を企画して、イベントに一緒に行くというのも1つの方法です。
6. 会話のきっかけになる衣類を身につける
世間話が苦手なら、服やアクセサリーの助けを借りましょう。Jacqui Stafford氏は、このように述べています。
会話のきっかけになるように、ネックレス、時計、イヤリングを1つ付けていきましょう。(褒めやすいものを持っている相手には、話しかけやすいものです)。
コンサルタントのDorie Clark氏はこう言います。
目につきやすい服やアクセサリーは、アイスブレイクに有効です。それは、マデレーン・オルブライト的なブローチ(それを買ったイタリア旅行の話になるかもしれません)でも、母校のネクタイ(同窓生ですね!と言えるかも)でも、色鮮やかな靴下でも構いません。
7. 脱出計画を持っておく
内向的な人は、誰かと車をシェアしてイベントに行くのはやめておきましょう。ソーシャル・エネルギーが枯渇したときには、1人でその場を離れなければならないからです。
脱出計画は、自分への心のこもったプレゼント。他人にそれを負わせないでください。友達はもっと会場にいたいかもしれないのです。時刻表やバスに乗るための小銭、あるいはタクシー代を用意して、いつでも会場を飛び出せるようにしておきましょう。
8. お手伝いを申し出る
イベント会場で時間を持て余すと、それだけやきもきする時間も増えます。だったら、何かのお手伝いをして、忙しく時間を過ごしましょう。Bustleには、このように書かれていました。
パーティの主催者側の人を知っているなら、キュウリを切ったり、氷を補充したり、ソースを混ぜたりといったお手伝いを申し出ると感謝されるでしょう。
ケータリングを頼んでいてお手伝いすることがあまりなくても、トイレの場所を案内したり、カナッペを勧めて回ったりと、やることはあるはずです。
それか、イベント主催者になってしまいましょう。『You Majored in What?』の著者で、内向的であることを自認しているKatharineさんは、「Psychology Today」でこのように述べています。
パーティーの多いシーズンは、自分で小さなパーティーを開いてやり過ごしています。ホストなので準備や料理に忙しく、会話や交流はゲストにお任せできるのです。
9. どうしようもないときはトイレに隠れる
別の言葉で言うなら「小休止」。多くの専門家が支持している戦略です。パーティー嫌いの起業家Aaron Leeさんはこう述べています。
精神的なエネルギーを維持するには、頻繁な小休止を取ることです。たとえば、静かな場所を見つけ、そこで1人で過ごしてエネルギーを貯めるのです。急いではいけません。
「The Week」では、このように勧めています。
初期段階で精力が尽きてしまったら、小休止を取ることを変だと思わないでください。トイレ休憩、タバコ休憩、電子タバコ休憩など、ちょっとその場を離れられる方法であれば、何でも構いません。
場合によっては、メール休憩もありでしょう。スマホで少しゲームをして、気持ちを落ち着けます。
内向的なコーチのMichaela Chungさんは、こう言います。
物理的に部屋を出られないなら、室内の装飾を見たり、外を見たりして、平静を手に入れましょう。掲示、本棚、コーヒーテーブルにある本などを見ることで、心を落ち着かせることができます。
10. 早めに到着する
すでに始まっている会話に割り込むのは困難です。ですから、内向的な人は「適度に遅れて到着する」のは避けたほうがいいでしょう。前述のLeeさんはこう言っています。
早めの到着を心がけましょう。まだ人が少ないうちなら、会話に参加しやすいものです。私にとっては、これこそが最高のパーティーサバイバル術です。
If You're an Introvert, Here's How to Survive Your Next Work Party | Inc.
Jessica Stillman(訳:堀込泰三)
Photo by Shutterstock