ギズモード・ジャパンより転載:ヘッドセットよりも先のVR。
フェイスブックは現在、開発者向けのカンファレンス「F8」をサンフランシスコで開催しています。ステージに登壇したCEOのマーク・ザッカーバーグ氏の後ろには「10 YEAR ROADMAP」と称した未来予想図が掲げられ、フェイスブックがこれから描く未来が語られました。そんな中でも注目すべきはVR(仮想現実)やAR(拡張現実)について。
先月「Oculus Rift」が発売開始され、いっそうの盛り上がりをみせるVR市場。他にも「PlayStation VR」や「HTC Vive」、あるいはMR(複合現実)ともいわれるマイクロソフトの「HoloLens」などのヘッドセットが続々と登場しています。ちなみにフェイスブックがOculus社を買収したのが、2014年のこと。(その当時は、なんで!?って感じでしたが)今思えば、ザッカーバーグ氏は現在のこの状況をすでに予想していたのかもしれませんね。
そんなザッカーバーグ氏ですから当然VRやARの未来についても言及しています。「フェイスブックという企業にとってもっと重要な要素になる」との見解を示し、さらには、「VRやARがこれからの我々の暮らしに多くの影響を及ぼすだろう」とも語っています。

注目すべきは、ザッカーバーグ氏は「未来のVRやARは何の変哲もないメガネのようなデバイスで容易に利用できるようになっているでしょう」と語っている点です。一見「ただのメガネ」だけどOculus RiftやHoloLensを合わせたような性能があって、なおかつサイズはより小さく...そんなイメージがフェイスブックとしてのヴィジョンであるとザッカーバーグ氏は続けます。
そのようなデバイスが一般化すれば、スマホは取って代わられるでしょう。スマホをさっと取り出すなんてことはやめて、「見つめる」「まばたきする」「音声認識」「ハンドジェスチャー」などですべての機能を動かすようになります。なぜなら、スマホではなく世界こそがインターフェースになるからなのです。そんな未来をザッカーバーグ氏は描いています。
以前、ザッカーバーグ氏も参加していていたモバイルイベント「WMC」において、観覧者たちが皆VRのヘッドセットをつけている画像がSNSなどで出回わって、これが未来の姿か!と話題になりました。が、彼が描く未来は、普通のメガネでVRやARを利用するというさらに先へ向いているんだなあって思いましたね。

また、フェイスブックは2人で行なうVRゲームやVR用の子供向けの本を「現在開発中」とのこと。これに関しては、「これらのものを実際に活用させるまでは長い時間を要するだろう」としています。
ザッカーバーグ氏はこれらを10年後の未来として語っています。10年後どうなっているかを期待しつつ、フェイスブックの動向をフォローしましょうか。
source: Tech.Mic, Engadget, VentureBeat
(横山浩暉)