メンズファッションライターの丸山尚弓です。
3月に入り、4月からはじまる新生活の準備をされている方も多いのではないでしょうか? 「自分のために頑張ってとっておきの高い靴を買った!」という方も多いのでは?
そんな人のために、大事な靴を守るためのメンテナンス方法等についてご紹介いたします。買ってそのままおろしちゃうなんて、実にもったいない! さあ、5つのポイントに分けて見ていきましょう。
1. シューツリーはマストアイテム
皆さんシューツリーは持っていますか? 革靴のお手入れをする際に、靴にあったシューツリーをはめているととても楽にお手入れをすることができます。なにより、シワを防ぎ、靴の寿命を延ばしてくれるんです! 使わないのと使うのでは歴然の差が出ます!大切にしたい靴には必ず使いましょう。

しっかりと自分の靴に合うシューツリーをチョイスしてくださいね(たまに純正の物でも合わないことがあったりします)。シューツリーは大体8000円~1万円ほどで手に入ります。少し高いなと思うかもしれませんが、使ってみると手放せなくなりますよ。
意外と知らない方も多いのですが、シューツリーにはいろいろな大きさや形、それから「バネ式」「ネジ式」などの違いがあります。バネ式の良いところは、大きさが靴に合っていれば、自分で調整しなくてもその靴に合ったテンション(負荷)がしっかりとかけられることです。
ネジ式の良いところは、自分の好みのサイズ感に合わせた状態で靴の保管ができるというところ。シューツリーを使うのが初めてという方には、オーソドックスなバネ式をおすすめします。なぜならばテンションを強くかけすぎて、逆側に靴が反り返ってしまったりといった心配がないからです。

シューツリーは形を保つための道具なのに、無理やり押し込むと靴の形を壊してしまうことになります。そうならないために、しっかりと下記の手順を覚えてくださいね。
シューツリーを起こしたら、先端を靴の小指側に向かってゆっくりと捻りながらそーっと入れていきます。 この時にかかとの部分を親指で少し押して、履き口を開き気味にしてあげると、格段に入れやすくなりますよ。
2. 保湿が肝心

革靴は作られてから手にするまでに、 輸送中や店頭に置かれている間に乾燥しているんです。なので、おろす前には必ず保湿をして保護をすることが重要です。
基本のケアの手順を覚えて、おろす前には必ず手入れをしてあげましょう(表面のホコリを落とすために軽くブラッシング→革に養分を与えるためにデリケートクリーム→ロウや油分を含むアニリンクリームでコーティング)。
3. 傷を防ぐ

保湿をしたらそれだけでいいのかというと、決してそんなことはありません。靴はまだ無防備な状態です。薄くワックスを上から塗ることで、傷からも守ってあげましょう。 基本のケアで表面が整ったら、指にクロスを巻き付けて、ワックスを薄く塗り伸ばしていきます。 さらに、そこにデオドラントミストを吹きかけます。
ミストにはアルコール分が含まれているので、それを利用して磨くときにツヤを出していきます。たくさん吹き付けすぎるとベトベトになってしまいますので、少しずつ様子を見ながらにしましょう。宙に向けてミストを吹いて、その下を潜らせるぐらいがちょうど良いですよ!
靴の内側にもデオドラントミストをかけると、防臭対策になって一石二鳥ですね。
4. 休憩が大切

革靴は一度履いたら少なくとも3日は休ませてあげましょう。ベストは4、5日は空けてあげることです。人間が革靴を1日履いていると、約コップ1杯分の汗をかくと言われています。
お気に入りの靴を毎日履きたい気持ちもわかりますが、しっかりと乾燥する時間をとってあげることで、長いお付き合いをすることができます。お手持ちのスーツとのコーディネートも考えつつ、茶色や黒などベーシックな色のものは少なくとも2~3足は持っているとよいでしょう 。
5. 裏側のメンテナンスもお忘れなく

皆さん床を歩いていて、「あれ、自分の後ろに白い足跡がついてるな」と思ったことはありませんか? 何か道で変なものでも踏んでしまったかなと思うかもしれませんが、これは、ソールが履いているうちにこすれて、けば立ってしまっているために起こることです。
歩いている摩擦で皮の繊維が削れてしまっているのです。少し履いてソールがけば立ってきたら、専用のクリームを塗って毛羽立ちを押さえてあげると良いでしょう。表に見える部分だけでなく、ソールもしっかりと保湿してあげることで、耐久性がアップするんですよ!
クリームだけでも十分効果はありますが、余裕がある方はぜひ、最後のひと仕上げにレザースティックも使いましょう。しっかりと表面を擦ってひき締めることで、繊維のカスが出にくくなります。
これで訪問先に行った時なども安心です!
番外編:履く前に折れ目を教育!

皆さん革靴をおろしたての時に、右と左、不均一に履きジワがついてなんだか残念に思ったことはありませんか?
事前に対策しておけば、それを防ぐことができます(これには賛否両論あるのですが、私は変な履きジワがつくよりはあらかじめキレイな折り跡をつけたいので、ご紹介しておきます)。

手順は、まずイスなどに腰掛け、そーっと爪先を曲げてみます。
履いた時にだいたい折れ曲がるのはこの辺かな? と思うところが分かったら、上からボールペンなどを当てがい、そこに折り目が着くようにしっかりとクセ付けをします。これで一本線につながった、キレイな折り目のできあがりです。
場所の目安としては、親指の付け根あたりが良いと言われています。

次回も自分でできて、やっておけば必ず今より素敵な男性に近づくヒントをお届けしたいと思います! どうぞご期待ください♪
