MakeUseOf:最新のデジタル一眼レフカメラを使おうが、3年もののスマートフォンで撮ろうが、できあがる結果は写真だということに違いはありません。写真の良し悪しはカメラではなく、撮り手の腕にかかっています。
悪い写真と良い写真の違い、あるいは、良い写真と非常に優れた写真との違いはごくわずかなものです。ほんの少しやり方を変えるだけで、この差を埋めることは可能なのです。このことを念頭に置いて、すぐに写真が上達する13のヒントを紹介します。
1. 撮影後に加工する
撮った画像の質を向上させるために、最大の効果がある方法と言えば、加工処理です。『Photoshop』や『Lightroom』などを利用しても良いですし、お好みのアプリを使っても構いません。とは言え、大々的に加工する必要はありません。露出やコントラスト、色調を調整するだけでも、満足いく写真にするには十分ですし、特別な1枚にできます。
フィルム写真の場合には、問題があります。フィルムにはそれぞれ特色があり、2つとして同じものはありません。これこそが『Instagram』のフィルターが再現しようとしているものです。フィルムの中には、コントラストの強いものもあれば青みの強いものもあります。カメラから取り出した時点ですでに、フィルムで撮られた画像は編集されているようなものなのです。
一方、デジタル画像は場面をニュートラルに表現するように設計されています。カメラから出した時点では平たんで生命感がなく、何の特色もありません。これを加工することで、フィルム画像と同じ土俵に立てるのです。
2. RAW形式で撮る
できれば、常にRAW形式で撮影したほうが良いでしょう。RAWファイルはJPGよりもずっと多くの情報を保存できるので、撮影後に編集する際、ずっと自由度が高くなります。そうなれば、撮影により集中できるようになり、すばらしい画像を作り出せる確率が高まります。
お使いのカメラがRAW形式をサポートしているのなら、ぜひRAWファイルで保存すべきです。
3. Instagramは加工のうちに入らない
Instagramのフィルター機能は、すばらしいものが多いですが、加工をしたことがすぐに分かってしまいます。Instagramのフィルターを手軽に使えば、簡単に写真をクールな感じにできますが、必ずしも良い写真になるわけではありません。携帯のアプリで加工するのなら『VSCO Cam』をお勧めします。
4. 何ごともほどほどに
コントラストにせよHDRにせよ、背景のぼかしや色調にせよ、共通して言えることは、加工はほどほどにしておくということです。
編集作業に手をかけすぎることによって、多くのすばらしい写真が台無しになっています。強い芸術的な意図をもって極端な方向へ加工するのなら話は別ですが、そうでない場合は、加工はほどほどにしておくに限ります。大まかな目安としては、どんなエフェクトであれ、100%かけてしまうのではなく、70%くらいに抑えておきましょう。
5. ありきたりな写真にしない
一部だけカラーにした画像、たとえば一カ所だけ鮮やかな色にして、残りは白黒というのはもうあまりクールではないですよね。これはほんの一例にすぎず、ありきたりな写真というのは数多く存在します。DigitalRevTVのこちらの動画を見れば、25もの使い古されたテクニックをチェックできます。一部、個人的に納得のいかないものもあるのですが、大部分はまったく正しい意見だと思います。マンネリ写真をはびこらせることは避けるようにしたいものです。
6. 透かしを多用しない
目障りな透かし模様ほど、良い写真をあっという間にダメにするものはありません。
片隅に小さなロゴが控えめに入っているくらいならよいのですが、画像のど真ん中に自分の名前を太字で載せていれば、不正流用を阻止できても、同時に誰も見向きもしなくなります。自分の画像をオンラインに置くのなら、それをシェアする人もいるだろうし、自分のものとして流用してしまう人もいるかもしれないというリスクを覚悟しなければなりません。
7. 3分の1の法則を使う
3分の1の法則とは、効果的な写真にするためのシンプルな構図の法則です。
3分の1の法則では、まず画像を水平方向・垂直方向にそれぞれ3分割します。それらの縦線・横線の交わる場所に対象物を配置すると、非常に効果的な写真が撮れます。
あらゆる状況に当てはまるわけではないのですが、たいていの場合、安定した構図を確実にする手っ取り早くて簡単な方法です。
8. フレーム周りに気を使う
現実の世界にはフレームなどありませんが、写真にはあります。しかし、写真を撮るときには、このことを忘れてしまいがちです。
画像のフレーミングは構図の基本です。たとえば、被写体をフレームのきわに近づけすぎると、写真に緊張感が生まれます。この構図には、良い所も悪い所もあります。
基本的には、画像を見る方向の反対側の端に、対象物を配置してください。そうすることによって、写真に躍動感を与えることになります。
9. 端を切らない
上記のことに類似しますが、被写体とフレームが交差している場所がないか確認しましょう。
ポートレートの不要な部分をトリミングする際に、人物の手足を半分に切ってしまうようなやり方は避けるべきです。見た目が不自然な感じになってしまいます。ポートレートをトリミングする最善の位置は、被写体の首、脇の下、腰、膝のすぐ上。これだけです。これらの位置でカットする場合でも、うっかり手が切れてしまわないよう注意を払いましょう。
10. 圧縮による効果を避ける
人間には奥行きを知覚する能力がありますが、カメラにはありません。私たちの目には3Dに見えている光景でも、カメラは2Dのイメージとして表現します。となると、現実世界では関係なかったものが、2次元に圧縮されることによって関連性をもってしまうことがあるのです。有名な例としては、被写体が木や街灯などの真ん前に立っている場合が挙げられます。撮影しているときには普通の光景に見えますが、画像になったとたん、木がモデルの頭から生えているかのように見えてしまいます!
より安定感のある画像を作成するためには、被写体が何の前に立っているのか注意して、2次元ではどのように表現されるのか、想像してみましょう。うまくいかなさそうなら場所を変えましょう。
11. 光に良し悪しはない
光に良し悪しはありません。しかし、ある種類の光を利用すれば被写体がより映えるようになります。
真昼の日光はきつすぎて、効果的に使うのがとても難しいものの1つです。真昼に魅力的なポートレートを取るのは非常に難しく、日が高くない時間帯に撮るほうがはるかに簡単です。
一方、ハイコントラストな都市景観などを撮りたい場合には、まさに真昼の太陽光の利用が最適です。状況の利点を活用して撮影に臨めないのであれば、合わない環境で無理に撮影をしないことです。
12. ポートレートは日陰か窓ガラス越しの明かりで撮る
自然光の利用のみでポートレートを撮る場合、おあつらえ向きの場所が2つあります。屋外であれば曇った日の日陰、室内であれば窓越しの日光です。どちらの条件でも、うまく写真を撮れる均一な光が得られます。
13. フラッシュを使わない
明かりが足りない場所で写真を撮るとき、カメラについているフラッシュを試してみたくなるかもしれませんが、やってはいけません!
光源をソフトにしてくれるバウンスカードの類いを持っていないなら、良い結果は期待できません。ISOを上げたり、絞りを調整したりするほうが、はるかに効果が期待できます。
13 Tips to Quickly Improve Your Photos|MakeUseOf
Harry Guinness(訳:コニャック)
Photo by Shutterstock.