Inc.:完璧な集中力と目的意識をもって、成功するために必要なことを着実に実行するのは、信じられないぐらい難しいことです。
そのため、一生懸命働きながらも、失敗や困難に前向きに対処する能力が絶対に必要です。成功している人は目的意識、意志の力、決断力があるので、熱心に働いて長期的な目標を維持することができるのです。
たとえば、
- 成功者は楽しみを先送りにするのがうまい。
- 成功者は誘惑に耐えるのがうまい。
- 成功者は必要なことをするために不安を克服するのがうまい。
- 成功者は優先順位をつけない。自分が決めた重要なことしかしないから。
などが、成功している人たちに共通の資質であることは偶然ではありません。
こうした資質を身につけられる方法をご紹介します。実践すればさらに成功をおさめられるでしょう。
1. 過去から未来を学ぶ
過去は貴重です。自分や他人の犯した過ちから学びましょう。
それから、忘れてしまいましょう。
言うはやすく行うは難しですか? それはあなたのものの見方によります。何か悪いことが起こってしまったら、それは今まで知らなかったことを学ぶチャンスとしてとらえましょう。他人がミスをしたら、それを見て学ぶだけでなく、その人に親切にしたり、許してあげたり、理解してあげるチャンスだと思いましょう。
過去は訓練でしかありません。それによって自分が決まるわけではないのです。起こってしまった悪いことについて、次は正しく行えるようにするにはどうしたら良いかという観点でのみ、考えてください。
2. 人生や未来を完全にコントロールする
よく引用される聖人イグナチオの言葉に「祈るときは神がすべてを引き受けてくださるかのように、行動するときはすべて自分の責任で」があります。
まったく同じことが「運」に関しても言えます。多くの人は運が成功や失敗に大いに関係していると感じています。成功すれば運が味方してくれたのだし、失敗すれば運が悪かったのだというように。
成功者は、運が自分の成功に何らかの役割を果たしてくれたと感じてはいます。しかし幸運が巡ってくるのを待っていたり不運を心配したりしません。成功も失敗も完全に自分のコントロール下にあるかのように振る舞います。成功すれば、自分がそれを招いたのであり、失敗しても同じように考えます。
起こるかもしれないことを心配して精神的エネルギーを浪費せず、実現させたいことにすべての努力を注いでください。そのときこそ、運が良ければ、さらに良いことが起きるでしょう。
運はコントロールできませんが、自分自身をコントロールすることは間違いなくできます。
3. 自分でコントロールできないことは無視することを学ぶ
精神的な強さは筋力と似たようなもので、どんな人にも限りがあります。だから、自分でコントロールできないことに無駄に精神力を使ってはいけません。
人によって、それは政治だったり家族だったり地球温暖化だったりしますが、投票する、話を聞く耳をもつ、リサイクルする、二酸化炭素排出量を減らすなど、自分ができることをしておきましょう。ほかの人にも気にしてもらいたいかもしれませんが、他人を変えようとはしないでください。他人は変わりません。
4.人の成功を不快に思わず祝福する
成功はゼロサムゲームだと思っている人がたくさんいます。少なくともそういう人を数人は知っているはずです。彼らは、他人が輝けば自分の星の輝きが減ると思っています。しかし、不快感は精神的エネルギーを大量に損ないます。そのエネルギーはもっと別のところにうまく使うべきです。
友人が何かすごいことをしたとして、自分がすごいことができなくなるというわけではありません。実際、成功に関しては、類は友を呼ぶので、成功している友人にはむしろ近づくようにしましょう。
すばらしいことを毛嫌いしないでください。それを祝福しましょう。すばらしいものに触れていれば、やがて、自分の中にもそれ以上の良いものを見つけられるでしょう。
5. 愚痴、批判、泣き言を言わない
言葉は、自分に対して特に力があります。抱えている問題をくよくよ言うと、気分は良くなるどころかかならず悪くなります。
だから、何かがうまく行かないときは、愚痴を言って時間を浪費しないようにしましょう。そのエネルギーを状況改善のために使ってください。永久にぐずぐず言いたいと思わない限り、結局は状況を改善しなければならないのです。
時間を無駄にしてはいけません。うまく行かないことは口にせず、どうしたら状況を改善できるかについて語りましょう。たとえそれが、自分との対話にすぎないにしてもです。
それから、友人や同僚にも同じようにしましょう。相手が顔をうずめて泣ける肩の役割をしてはいけません。友人とは、自分の友人に泣き言を言わせないものであって、助け合い、お互いの人生をより良くするものです。
6. 他人に気を取られず、自分らしくあろうとする
あなたのことが好きな人は、あなたの洋服や車や所有物や役職や達成したことが好きなわけではありません。そうしたものはすべてただの物質です。あなたの持ち物が好きな人もいるかもしれませんが、それはあなたのことが好きということとは違います。もちろん、表面的にはあなたのことが好きなように見えますが、表面的ということは、実態がないということでもあり、実態に基づかない関係は本物ではありません。
すばらしい人間関係があると幸福感が高まります。
自分をただ印象付けようとすることをやめて、自分らしくあろうと思うときに、すばらしい人間関係が生まれます。
そして、本当に大切な人たちのために使う精神的なエネルギーはうんと大きくなります。
7. 長期的目標を定期的に見直す
今より大きい会社を設立したいと思っているとしましょう。精神的に疲れていると、ベストなときほど頑張れなくてもいいと、言い訳をしやすくなります。減量したいと思っているとしましょう。精神的に疲れていると、食べ方やエクササイズの習慣を変えるのは明日からでいいと言い訳してしまいます。自分の会社の社員について、もっとしっかり向き合いたいと思っているとしましょう。精神的に疲れていると、今は別のレポートに取り組む必要があるからとごまかしてしまうでしょう。
精神的な疲労は、人を楽な道に逃がしてしまいます。たとえそれが間違った道であってもです。
そうならないための鍵は、衝動の瀬戸際から引き戻してくれる、具体的なリマインダーを作ることです。銀行通帳をPCのモニターにテープで貼りつけて、定期的なリマインダーにしている友人がいます。別の友人は、今より25kgも重かった時代の写真を冷蔵庫の扉に貼って、二度となりたくない姿として、確実なリマインダーにしています。さらに別の友人はデスクを家族の写真でいっぱいにしています。それには2つの理由があり、まずその写真を見るのが好きだからで、次に自分はこの人たちのために働いているのだと思い出すためです。
自身の長期的目標を遠ざけてしまうような衝動に、屈服しそうな瞬間を考えてみてください。そして、具体的なリマインダーを使って軌道を保ちましょう。
さらに良いのは、環境を変えて、衝動的になるような状態を作らないことです。そうすると、エクササイズをするのに意志の力など要らなくなります。2、3分ごとにソーシャル・メディアのアカウントをチェックせずにはいられないなら、電源を切り、数時間は遠ざけましょう。そうすれば「No」と言えるほど強くならなくても大丈夫です。
8. 自分に恵まれたものを数える
毎晩明かりを消す前に、自分がもっていないものについて悩むのはやめましょう。他人にあって自分にないものを嘆くのもやめましょう。
自分がもっているもののことを考えてください。感謝すべき点がたくさんあります。そう思うと気分が良いでしょう?
良い気分になることが、精神的充電には最高の方法です。
8 Habits of People With Amazing Determination and Willpower|Inc.
JEFF HADEN(訳:春野ユリ)
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