「機内食はまずい」と言う人は多いでしょう。実は、まずいと感じるのは機内食だけではないのです。その理由と機内食をおいしくする方法をこれからご紹介します。機内食はたいていの場合、クオリティの高いものではありません。しかし、そこには機内食をおいしいと感じない科学的根拠もあるのです。科学者から一転してパン屋となったJanice Lawandi博士は料理系サイト「The Kitchn」で、すべては環境に左右されると説明しています。
味と匂いの科学は複雑です。どちらの感覚も適切に機能するためには湿度を必要とし、これらの感覚は食事をする上でとても重要なものです。飛行高度にもよりますが、機内の湿度は15%を下回り、砂漠よりも乾燥します。湿度と客室与圧が低い状態では、塩気と甘みがかなり感じにくくなるのです。さらに重要なことに、嗅覚が機能しません。ちょうど風邪を引いたり鼻づまりになった時のように、食べ物の匂いがわからなくなれば、味覚も鈍くなるのです。
加えて、飛行機そのものの雑音も影響を及ぼす可能性があります。では、しっかり味を感じるにはどうすればいいでしょうか? Lawandi氏は「うま味」を選ぶように、と言います。「第5の味覚」であるうま味は、機内のような状況でも損なわれず、乾燥した空気によって強化されることすらあるのです。風味のあるソースの付いた食べ物を選ぶか、マッシュルームや醤油、トマトが入ったものを選びましょう。トマトジュースでも味の欲求を満たすには十分かもしれません。
Why Does Food Eaten on an Airplane Taste so Blah?|The Kitchn
Photo by MarcusThePilot.