時々仕事から離れるのは大切なことです。しかし、休憩と中断は別物です。休憩は、はっきりと自分が意図したものです。中断は、みなさんの不意をつき、完全に仕事から脱線させます。実際に、中断後に元のリズムを取り戻すには、25分近く必要ということがある研究で明らかになっています。

これまでに、私たちは仕事中の中断が問題を引き起こす仕組みをお伝えしてきました。仕事を中断させる要因を排除した後でさえ、中断前と同じ生産性であなたは働いてはいないのです。カリフォルニア大学アーバイン校の研究では、仕事中の人を密かに観察し、彼らの生産性を研究しました。研究を行ったGloria Mark氏がFast Companyに伝えた結果は次の通りです。

中断から戻ると、思考を完全に変える必要があります。仕事に入り込むまでにはしばらく時間がかかります。また、どこまでやったかを思い出すのにも時間がかかります。私たちは中断された仕事のうち82%が、その日のうちに再び取りかかられることを発見しました。しかし、悪いことに、仕事を中断し、仕事のリズムを取り戻すまで、平均23分15秒も必要だということもわかりました。

この研究結果を考察すると、一見ささいな中断でも、実際には1日を通して蓄積する可能性があるということがわかります。しかしMark氏は、それも中断の種類によって変わることを強く指摘しています。

中断内容が現在行っている仕事の内容と一致していれば、その中断には意味があります。みなさんが仕事Aに取り掛かっている時、誰かがやって来ます。そして、仕事Aの報告のためにみなさんの仕事Aを中断するのであれば、それはとてもプラスなことです。再び仕事Aに関して考察するのに役立ちますので。

短時間の中断は、さほど悪いことではありません。みなさんがこの記事の仕事をしているところを想像してみてください。そこに、誰かがやって来て言います。「こちらの書類にサインしていただけますか?」みなさんは書類にサインします。これは非常に機械的な仕事です。そして、みなさんは自分の仕事に戻ります。あらゆる種類の機械的な仕事は思考力を多く必要とせず、大した中断とはなりません。

しかし、みなさんが先ほどの記事を書いているとして、同僚とテレビドラマの最新エピソードについて雑談するために仕事を中断したとしましょう。これは、持続的で仕事と関連のない中断なので、仕事のリズムを回復するにはしばらく時間がかかるでしょう。

Kristin Wong(原文/訳:コニャック)

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