99u:大きなプロジェクトを台無しにするなど、仕事で失敗したり、プライベートで選択を間違えたりすると最悪な気分になります。規模の大小に関係なく、間違いを犯すと自信がなくなり、今まで歩んできた道が間違っていたのではないかと考えてしまい、前へ進む意欲をなくしてしまうものです。しかし、失敗は違った方向から考えることもできます。つまり、避けられないものであると考えるのです。James Clear氏はブログに以下のように書いています。

何故か、私たちは初めに選択したものこそがベストであると考えてしまいがちです。しかし、実際には、最初の選択が間違っていることはよくあることです。パートナーとの価値観のすりあわせや、キャリアパスなど、複雑な問題に関しては、大抵の場合、最初の選択は最適な解決法ではありません。

では、失敗が不可避である場合、成功とはどのようなものを意味するのでしょうか。また、どうしたら失敗を生産的なものに変えられるのでしょうか。Clear氏は起業家、作家、写真家として、失敗から多くの有益なことを学びました。重大なミスを犯してしまい、心がふさぎ込んでしまってそこから抜け出せないような状態になった時は、彼の考えを参考にするとよいでしょう。

  • 振り返ってみて選択が良くないように思えたら、それはプライドや知識からそう思うのではなく、成長の証です。初めての試みでベストな選択ができるということは、なにもチャレンジしていないということです。
  • もし最初の選択が間違っていると思ったら、なによりもまずものごとに取り組んでみることが大事です。間違いからは早く学べば学ぶほど、正しい選択ができるようになります。
  • 習得するのが難しい課題は、少しずつ、小さな課題から挑戦しましょう。初めから正しい選択をしたいならば、小さなことからスタートするのがベストです。
  • 自分の直感を信じていい時期の目安は、直感を支えるだけの知識や経験を有した時です。すでに十分な専門知識を持っている分野であれば、ベストな判断を下せると思ってよいでしょう。最適な選択を行うための唯一の方法は、とにかく経験することなのです。

上記のとおり、「間違い」は素晴らしいことであるだけではなく、たいていの場合、大きな成長の機会で、成功への大事なステップとなります。失敗する確率は、大きなアイデアを小さなことからはじめたり、経験を積むことで減らすことが可能ですが、日々の積み重ねなくしていきなり栄光をつかむことはできません。

成功の秘訣は、失敗を認識し、そこから学び、学んだことを活用できるようにすることです。経済学者でありFinancial TimesのコラムニストであるTim Harford氏が著書『Adapt: Why Success Always Starts With Failure』で次のように書いています。

1度で物事を正確に行うよりも、素早く間違いを正すことによって成功はもたらされます。

間違いを犯すことは悪いことではありません。失敗を価値あるものにするために、いつどのような理由で、いかにして失敗が起きたのか反省し、周囲からのフィードバックによく耳を傾けるようにしましょう。

Being Wrong Can Be the Best Thing to Happen to You|99u

Cristina Pagnoncelli(訳:コニャック

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