固ゆで卵はスクランブルドエッグや目玉焼き、ポーチドエッグほど好まれてはいないかもしれませんが、正しい作り方さえ知っていれば、いろいろに使えてサラダからサンドイッチまで何にでもタンパク質をたっぷり足せる優れものです。

固ゆで卵があまり好まれない理由は、ゆで過ぎてしまう人が多いからです。ゆで卵を割った時、黄身の中心が粒々した明るい黄色をしていて灰緑色の輪で囲まれているようなら、明らかにゆで過ぎですが、これから紹介する方法を使えば、もうその心配はありません。

このテクニックは5年以上前に名シェフであるJacques Pépin氏の料理の実演で習いました。間違いのない方法なので、それ以来、ゆで卵はこのやり方でしか作っていません。

用意するもの:

  • 画鋲のような先の尖ったもの
  • 卵は何個でもいいが、新鮮過ぎるものでない方がいい
  • 深鍋
  • パスタ用フォークか穴じゃくし
  • 氷水

まず、卵の丸い方に画鋲で穴を1つ開けます。ここに空気室があるので、そこに穴を開けると卵の中の圧力を逃がすことになり、殻にひびが入らなくなります。

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卵が割れないようにそっと画鋲で押してください。こんな穴になるように。

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お湯は静かに沸騰させます。沸騰したら卵を素早く1個ずつお湯に入れましょう。私が好んで使うのはパスタフォークで、これを上向きにして使うと卵を注意深くお湯に入れるには完璧な道具になります。

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タイマーを10分にセットします。火が強すぎないように注意してください。お湯の表面が少しボコボコ煮立つぐらい沸騰させたら、火を中火に落として少しだけ隙間を残した状態で蓋をします。あまり高温で卵をゆでると、白身が固くなり黄身がボソボソしがちになります。

タイマーが切れたら、火を消して鍋の中に卵を残したまま熱湯を捨てます。それから鍋をゆすって卵の殻にひびを入れます。

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15分間氷水に卵を浸けます(洗い物を増やしたくないので鍋に卵を残しておいてそこに氷水を入れました)。氷水に浸けると卵が冷ませますし、硫黄臭さも氷水に流れ出てしまうという利点があります。

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卵を浸した氷水を流水の下に置き、卵の殻をむきます。流水のおかげで卵の薄い膜をむくのが楽になります。卵が新鮮であるほど殻をむくのが大変になることを覚えておいてください。生まれてから1週間ぐらいの卵が理想的だと思います。

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できあがりはこんな感じです。

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おいしく召し上がれ! できたらトリュフソルトを一振りすると、ぐっと豪華になります。さあ、これでゆで卵をイタリア式ツナサンドなど、何でもお気に入りの料理に使えますね。

Susannah Chen(原文/訳:春野ユリ)