有酸素運動は退屈です。どこかの曲がりくねった道を延々と歩いた挙げ句、結局スタート地点に戻るだけというのはまだ良い方です。最悪の場合は、トレーニング機器が皆さんの手足を漠然とした狂ったようなアーチ状に振り回す動きを30分間続けなくてはならないこともあります。ですが、体にとって良いことであるのも確かなこと。では15分しか時間がない場合、もっとも効果的な有酸素運動はどういったものなのでしょうか?

ボディービルダーであり、研究者であり、またカリスマトレーナーでもあるLayne Norton博士によると、「良い」有酸素運動は、次の3つの主要な要件を満たすそうです。

  • 最短時間で最高の脂肪燃焼量を実現すること
  • ジムでの運動には影響を与えないこと
  • その一方で筋肉はできる限り維持すること

このことを念頭に、Norton博士は以下のトレーニングを考え出しました。

  1. サイクリングマシンを使い(ここが重要)、まずはマシンの負荷レベルを半分に設定した上で、5分間のウォーミングアップを行います。
  2. 5分後、ペダルをできるだけ速く10秒間こぎます。
  3. 次に、負荷レベルを最高値に設定し、そのままできるだけ早くこぎ続けます。これを20秒間続けます。
  4. 速度をゆるめて楽な負荷レベルに戻し、90秒間こぎます。
  5. 手順2から4を15分間繰り返します。

典型的な「高強度インターバルトレーニング(HIIT)」に似ていることにお気づきかもしれませんが、Norton博士による手順には、通常のありふれたHIITとは異なる2つの点があります。

まず1つ目の点は、Norton博士によると、ランニングやウォーキングといった他の有酸素運動と比較し、サイクリングの方がはるかに筋肉が維持されやすい、あるいは発達する場合さえあるそうです。

2つ目の点は、大半のHIITが提案しているトレーニングが任意の内容であるのに対して、Norton博士が推奨するトレーニング内容は、集中する時間とペースダウンする時間を組み合わせています。そうすることで、15分間で行うことのできる、もっとも効果的な有酸素運動として最適化しているのです。

Dick Talens(原文/訳:コニャック

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