MakeUseOf: データサイエンスは、2007年に新語として生まれ、ビジネスにおいて最も需要の多い職種の1つになりました。

「データサイエンティスト」という言葉が入った本もたくさん登場しています。

しかし、データサイエンティストとは実際にどのようなスキルを持ち、どのような仕事をして、どのような企業から需要があるのでしょうか? また、どのような勉強をすればデータサイエンティストになれるのでしょうか?

データサイエンティストになるために知っておくべきことを、以下に記します。

データサイエンティストはどんな職業なのか?

Facebookのアカウントにはユーザーの貴重な情報がつまっていることや、Googleが個人についてのあらゆる情報を把握したいと意図していることは知られていますが、昨今では小規模なスタートアップ起業であっても事業戦略に転用するために、さまざまなデータを収集しています。

しかし、多くの場合、企業が収集している生データは非常に乱雑なものです。不完全で整理されておらず、ちぐはぐに分類されていたり明らかに間違ったものが紛れ込んでいることも多いのです。それでも、そこには多くの貴重な情報があります。

データサイエンティストの仕事は、統計学、コンピュータサイエンス、データ分析を駆使して、膨大なデータを構造化しながら整理して、起業がデータを活用したアクションを起こすために必要な情報となるように、解析結果を導き出すというものです。

データサイエンティストは、テラバイト単位のデータを解析している最中は、自分たちが何を探すべきなのかをまだ把握していないことがあります。しかし、ひとたび興味深いデータを見つけた時には、それがわかります。

このような発見には、直感やひらめきが必要であるため、ロボットではうまく処理することができません。それが、この作業が仕事として成立している理由の1つなのです。

また、データサイエンティストは、発見した情報の意味を適切な表現で他人に伝える必要があります。通常の管理職は、データサイエンティストほどデータ分析の言葉に精通していないからです。

Video: Udacity

要するに、データサイエンティストは、大量のデータを分析し、それらのデータを実行可能な事業戦略に変換するのが仕事です。

これは簡単な仕事ではありませんが、企業にとって非常に重要で、これからもそうあり続けるでしょう。このようなことから、データサイエンティストという職種の未来は明るく、安泰であると期待されています。これらのスキルに対しては高い報酬が支払われ、年俸9万ドルも容易だと言われています。

データサイエンティストに必要なスキルは何か?

データサイエンスは変化が急速で、分野としての明確な定義もないため、データサイエンティストが持っているスキルは多岐に渡ります。

彼らのほとんどが大学などで統計学、データ分析、数学などの何らかの訓練を受けていたり、資格を持っていたりします。

そしてほぼ全員が、データ保存、統計学、機械学習などに使用される言語(特にPython、R、Hadoop、SQLなど)によるプログラミングの経験を持っています。

手始めに学ぶなら、データ解析において特に人気があるPythonが最適でしょう。また、MATLAB、SAS、Minitabなどの別のデータ分析プログラムを知っていれば、なお役立つでしょう。

機械学習(人工知能による学習)や統計学、データ分析に関する知識のない人たちに、きちんと説明する能力も非常に重要です。画期的な発見があったにもかかわらず、うまく人に説明できなければ、何の役にも立ちません。

意思伝達を適切にこなす能力は、今日、あらゆる技術者に必要とされるソフトスキルです。データサイエンティストを志望するなら、現在取り組んでいる分野の内外を問わず、複数の分野における経験が価値を持ちます。

仕事を進めていく上では、創造力を働かせながら、さまざまな角度から問題に取り組む能力があれば非常に役に立つでしょう。新しい問題には、革新的かつ固有の解決法が求められることが多いからです。

データサイエンスのスキルを学ぶ

データサイエンティストは、アプリ開発から確率論まで、異なる分野のさまざまなツールを使って仕事をする必要があります。そのため、どうすればこの仕事のプロになれるかということは明確に答えることができません。

多くのデータサイエンティストは、情報科学者か統計学者からキャリアをスタートし、仕事をしながら必要なスキルを身につけていきます。

これまでのキャリアパス上で創造力を駆使した問題解決能力を求められた経験を持ち、まったく異なる職歴からこの職業に就く人もいます。

データサイエンティストは、収集したデータを扱いやすい形に変換し、筋道立てて説明できるようにした上で、その物語を他人に伝えるのが仕事です。

(マイク・ルキダス氏/オライリーメディア副社長)

とはいえ、データサイエンスに特化した訓練は、日に日に受けやすくなってきています(参考:「社会人のためのデータサイエンス入門」)。受講可能なプログラムやセミナーで得られるスキルから身につけ始めれば、情報科学やデータサイエンスの学位がなくても仕事を見つけられる可能性が高まります。

学位レベルの訓練の場所は募集人数も少なく、非常に競争率が高いですが、こちらも調べてみる価値があるでしょう。

また、手軽に学べるオンライン講座などの受講を導入に、より高度なプログラムに進んで行く選択肢もあります。一般に広く公開されているものの中に、まだまだ学べる場が多くあります。

最後に、Adobeが発信するデータサイエンティストの生活を解説した1分間のビデオをご紹介します。データサイエンティストの仕事に関心がある方は、これを見たらきっと奮起することでしょう。

Video: AdobeCareers

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Image: agsandrew/Shutterstock.com

Source: YouTube1, 2

Reference: Wikipedia, 総務省統計局 データサイエンス・オンライン講座:gacco

Dann Albright - Make Use Of[原文