日本IBMが40年以上も実施している有識者会議があるのはご存知でしょうか? 「天城会議」と呼ばれるこの会議は、産業界、学会、官界、言論界、文化芸術界など、多岐に渡る分野の約50名が毎年集まり、自由に議論をするというもの。ウェブメディア「Mugendai(無限大)」には、次のように紹介されています。

初めての有識者会議として第一回の天城会議が開催されたのは1970年。「時代の変化を予見し、日本のとるべき道について、幅広い視点から各界の有識者の方々に自由に議論していただく場が必要」と、当時の日本IBM副社長、椎名武雄氏が考えたのが発端でした。

興味深いのは、会議を運営する上でのポリシー。「あえて結論は求めず、議論は原則非公開」とし、自由な議論を促しているそうです。

人とのつながりがプロジェクトを生んだ

議論の内容は非公開ながらも、成果は「人と人とのつながり」と言えそうです。

1970年から今まで、日本が辿った道のりにはいくつもの山や谷がありましたが、そうした世相や社会情勢の変化を受け、毎年、テーマが設定されます。直近では、東日本大震災。会議に参加したメンバー同士の横のつながりが、東北でさまざまなプロジェクトを生み出しました。

まだCSR(企業の社会的責任)という考えが浸透していなかった1970年代に、私企業が既にこのような取り組みを実施していたことが驚きです。現在は、天城会議から派生した会議もいくつか生まれているようです。詳細は下記にあるリンクから元記事を確認してみてください。

IBMが40年以上続ける有識者会議「天城会議」と「ヤング天城会議」の目指すもの|Mugendai(無限大)

(ライフハッカー[日本版]編集部)

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