昨夜は何時間の睡眠を取りましたか。7時間未満なら、典型的な睡眠不足です。アメリカ疾病予防管理センター(CDC)によると、推奨される1日あたりの睡眠時間が7~8時間であるにも関わらず、労働者の3分の1近くは、1日あたり6時間未満の睡眠しか取っていないということです。

「でも、6時間の睡眠で十分元気だ」と思うかもしれません。確かに今は何も問題ないかもしれませんが、長期的な影響を考えてください。多くの研究で、睡眠が免疫、代謝、記憶、学習、そして他の必要不可欠な身体機能などにおいて重要な役割を担っていることがわかっています。少なくとも生産性は低下しますし、最悪の場合は、健康状態も悪くなります。睡眠が不足すると、心臓病、2型糖尿病、肥満、気分障害などのような深刻な疾患を患う危険性を高めることになります。

しかし、良い知らせがあります。今日から、より良い睡眠習慣を身につけることができます。

臨床心理学の博士号を有し、感情的知性検査とトレーニングの会社であるTalentSmartの共同設立者であるTravis Bradberry医師は、最近のLinkedinでの投稿で睡眠不足に対処する10の戦略について述べています。

すぐに実行に移すべき最良の対策5つを以下に紹介します。

1. カフェインを含む飲み物は朝しか口にしない

コーヒー愛好家であっても、思い悩まないでください。朝にだけコーヒーを飲む習慣を守りさえすれば、お気に入りのローストを楽しんでも、夜にはリラックスして眠ることができるようになります。「カフェインの効果の半減期は6時間です。つまり、体から出て行くまでに24時間かかるということです」とBradberry氏は書いており、続けて「午前8時にコーヒーを1杯飲めば、午後8時にはまだ25%のカフェインが体内に残っています。正午以降の時間帯に飲んだものは、就寝の時間になっても50%近い影響が残っている」と述べています。血液中に多くのカフェインが残っていれば残っているほど、眠るのは難しくなります。

2. 夜にモバイル機器を使わないようにする

薄暗い寝室で、スマホのスクリーンを見てしまった時に考えてほしいことがあります。ノートパソコンやタブレット、携帯電話は、短波長のブルーライトを放ち、そのブルーライトは眠りを誘うホルモンであるメラトニンの生成を妨げ、眠りを妨げる原因になります。「最良の対処法は、夕食後にこれらの機器を使わないようにすることです」とBradberry氏は助言します。もし夜にスマホを使うのであれば、放出されるブルーライトの量を抑制するフィルターやアプリを使うようにしてください。

3. 決まった時間に起きる

決まったスケジュールを守ることは、睡眠にとって重要なことです。起床ということに関して言えば、特にそうです。同じ時間に起きると、だいたい起きる時間の1時間前にホルモン値や体温、血圧などを徐々に上昇させて脳が起床時間に備えます。「毎日同じ時間に起きない場合は、いつ睡眠の準備や起床の準備をすればよいか脳がわからなくなる」とBradberry氏は警告しています。平日であれ週末であれ、決まった時間に起きてください。「週末に遅くまで眠ることは、足りない睡眠を補う上で逆効果を招くことになります」

4. 催眠薬を使用しない

催眠薬は有害です。「脳の自然睡眠過程に干渉するあらゆるものは、睡眠の質に悪い結果をもたらす」とBradberry氏は書いています。「アルコールであれ、ナイクイル、ベナドリル、バリウム、アンビエン であれ、その他のものであれ、これらの薬物は、脳の自然睡眠過程を大きく混乱させます」現在催眠薬に頼っているなら、この記事のリストにある他の方法を実行して使用を徐々に減らしていくようにしてください。

5. 昼寝をする

昼食後に眠くなるのは生物学的に自然なことです。午後1時から3時の間に、メラトニンの量が増え始めます。前日の夜に十分な睡眠を取っていた場合は、体が眠さと戦う準備ができています。そうでなければ、たとえ15分でも短い昼寝をすることが最も手軽な対処策です。「GoogleやZapposのような会社は、従業員に午後に短い昼寝をする機会を提供することで、この昼寝の必要性を十分に活用している」とBradberry氏は書いています。昼寝を取ることができない場合は、カフェインを摂取したいという衝動と戦ってください。カフェインを摂取すると後でさらに眠れなくなってしまうだけだからです。

5 Ways to Fight Sleep Deprivation|Inc.

Rachel Solomon(訳:Conyac

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